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ポスティング会社の選び方 選定基準と反響の出る品質の見極め方

ポスティングはクレームが発生いやすい販促手法の一つです。それだけに、「ポスティング業者の選び方」で、クレーム対応、ひいては反響率も変わってきます。ポスティング業者を選定する基準と、その見極め方を紹介します。

ポスティング会社を「料金の安さ」だけで決めることのリスク

効果の出るポスティングには、ポスティング会社を選定することが重要な要素です。特に、販促手法の中でも「クレーム」が比較的多く発生するポスティングにおいて、万が一クレームにつながってしまった際の対応がきちんとしているかどうかは非常に重要です。

安い=サービスの質が低い、というわけではありませんが、基本的には投函されたチラシ宛にクレームが来てしまうため、その際にきちんと対応してくれる会社なのかどうかはポスティングの効果にも影響を及ぼしかねません。
料金が安い場合は、人件費を極力安くしたり、教育コストを抑えているケースもあります。配布スタッフの質とポスティングの反響率は表裏一体なので、よく吟味して決めましょう。

ポスティング業者の選定基準

ポスティング業者を選定する一つの目安になるのは、QCDといわれる下記の項目です。

  • Quality(クオリティ) 品質

  • Cost(コスト) 価格

  • Delivery(デリバリー) 納期

この3つを軸に、選定基準の目安となる項目7つを紹介します。まずは、業者選定をする上で最も影響を受けやすいと考えられる価格から解説します。

価格設定が適正か

安いにはそれなりの理由があるはず。平均単価よりも大幅に安い場合は、なぜ低コストで実施できるのかを質問してみましょう。コストが安いと考えられる理由としては、下記のようなものがあげられます。

併配している

併配とは、御社のチラシだけでなく、他の企業のチラシも同時に配布することです。併配は、ポスティングを依頼した企業側にとっては不利です。なぜなら、ポストに投函されているチラシは枚数が少ないほど目に留めてもらえる可能性が高くなり、反響が出やすくなるからです。大量のチラシが同時に投函されていると目立たなくなってしまい、反響が薄れる可能性があります。

ポスティング会社にとっては、1回のポスティングで1枚配るよりも、2枚、3枚と同時に配れた方が配布コストを抑えることができます。表面的には「併配」と記載していなくても、一度に複数枚をまとめてポスティングすることでコストを抑えている可能性があります。併配かどうかを事前に確認するといいでしょう。

人件費をカットしている

ポスティングは業務委託やアルバイトなどで配布スタッフをまかなっていることがほとんどです。初めてポスティングする人もいるため、ただチラシを渡してポスティングさせる、というだけでは、のちのちクレームになりかねません。住民の方のご迷惑にならないポスティングを実施するためには実地研修などが必要ですが、ポスティング単価を安くするために人件費をカットしている場合は、こうした教育面でコストカットしている場合もあります。

ポスティングの単価は、配布スタッフの人件費をベースに、そのエリアの住宅の密集具合などから決まってくるため、大幅に安くすることは本来かなり難しいはずです。価格と品質は表裏一体の部分もあるので、慎重に吟味することをおすすめいたします。

配布スタッフの雇用が歩合制か固定給か

配布スタッフに支払うお給料が、チラシの枚数による「歩合制」なのか、何枚配っても一律の「固定給」なのかは、実はポスティングの品質に関わる要素です。

配布スタッフが歩合制か固定給かの違い


今日では、歩合制を採用しているポスティング会社は9割、固定給が1割といわれています。

歩合制の場合、配布エリアの地理が戸建てばかりで一軒一軒の間隔が遠い、山坂が多いなどの場合は、稼ぎたい人にとっては不利な場合もあります。集合住宅などが密集しているエリアでは、ポスティングに慣れていない人でもある程度の配布枚数が稼げるので、歩合制と固定給のどちらを採用しているかどうかを踏まえて、ベテランと新人などの采配がきちんとされているかどうかも合わせて確認するといいでしょう。

配布スタッフの教育・管理が行き届いているか

ポスティングは、配布スタッフが御社に代わってチラシを届けることになるため、ポスティングの品質において、スタッフの教育や管理は非常に重要です。教育や管理が行き届いているかどうかは、外からはなかなか見えません。着目すべき点は、下記が上げられます。

配布マニュアルを用意しているか

また、配布スタッフによって配布の品質にムラが出ないようにするためにも、配布する際の注意事項などは配布スタッフにしっかりと共有されている必要があります。注意事項などがスタッフに周知徹底されているかどうかを確認するといいでしょう。

研修をしているかどうか

配布スタッフは、業務委託やアルバイトを雇っていることがほとんどです。初めてポスティングする人には、実地研修などでレクチャーする必要がありますが、ここを怠ってしまっていると、後々クレームにつながりかねません。最初にきちんと教育を受けているかは重要です。(ちなみに当社では、座学研修でポスティングの基本的なことや注意事項を学んだあと、3,4日はベテランの配布スタッフと一緒にポスティングしてもらうようにしています。独り立ちまでには、1週間ほどかかると感じています)。

実績にある企業であれば、こうしたマニュアルや研修が用意されているはずです。この2点は発注前に確認するようにしましょう。

配布スタッフをGPS追跡しているか

配布スタッフの管理の一環として、GPS機能付きのスマートフォンで管理することが近年では一般的になっているようです。あるまじきことですが、管理の目が行き届いていないのをいいことに、仕事をさぼって別の場所に移動していたり、娯楽施設などに滞在していたり…といった可能性もゼロではありません。GPS機能付きのデバイスを配布スタッフに持たせることで、こうした行動の抑止にもなります。管理体制の指標の一つになるでしょう。

配布完了の管理をしているか

全てのチラシのポスティングが完了したかどうか、全戸を回ってチェックするわけには行きません。ランダムに抜き打ちチェックなどがされているのかどうかを確認しましょう。さらにチェックの精度を強化する方法として、よしみのある配布エリアの住民さんに連絡を取り、チラシが入っていたかどうかを確認する、といった方法を取ることもあります。

クレーム時の対応について、ウェブサイトなどに記載されているか

クレームが比較的発生しやすいポスティングにおいては、クレーム対応も含めてポスティング業務です。そしてクレーム対応は「初動が肝心」といわれます。万が一クレームが入ったときに、すぐに対応してくれるのかどうかを、確認しましょう。クレームにしっかり対応する姿勢がある企業であれば、ホームぺージなどにも記載があるはずなので、まずはホームページを見て、特に記載がなければ見積もりを取る際や電話で問い合わせた際に、クレームがあった場合どのような対応をしているか尋ねてみましょう。

関連コラム ポスティングのよくある8つのクレーム 対応マニュアル


配布禁止物件の多さ

配布禁止の物件を知っているということは、それだけポスティングの「経験値がある」と捉えることができます。配布禁止リストを所有し、管理している企業であれば、クレームにつながるリスクも軽減できます。わざわざ配布禁止物件の数を公表しているポスティング業者は多くはないですが、問い合わせた際に尋ねてみましょう。過去の実績、件数がある方がより安心です。

エリアに詳しいかどうか

地形や住宅の密集度合いなどによっては、ポスティングがスムーズに行えるところとそうでないところがあります。こうした地理的なノウハウの有無は、配布経験によるところが大きいです。「どのエリアに配布するのが効果的か」「当社と類似の業種で反響がどの程度あったか」などを尋ねてみると良いでしょう。

また、配布スタッフがムラなく配布できるように、配布エリアごとの地図を作成しているかどうかもチェックポイント。品質に自信がある企業であれば、裏ではどのように動いているのか教えてくれるはずです。配布用の地図を見せてもらうのも一つの方法です。

納期を守ってくれるかどうか

納期に影響するポイントとしては、主に下記が上げられます。

配布形態が固定型か移動型(キャラバン型)か

配布形態とは、配布スタッフの調達をどのように行っているか、を意味します。配布形態は、納期の他、ポスティング単価にも関わる要素です。主に下記の2つがあります。

配布形態が固定型か移動型(キャラバン型)かの違い

近年は固定型を採用しているポスティング業者が9割です(当社調べ)。どちらも一長一短ありますが、他の項目を加味しながら比較検討すると良いでしょう。

ポスティング業者の選び方 まとめ

ポスティングの業者選定は、御社がどのようなポスティングをしたいのか、によって重視すべき項目が異なります。とにかく早く、安くポスティングしたいのか、多少時間はかかっても、しっかりと反響の出るポスティングをしたいのか、などです。ポスティング業者によって得意分野がありますので、見積もりを取る際など事前によく確認するといいでしょう。