大好きな詩
暑くなってきましたね。
夏になるとなんとなく思い出す詩があります。
ランボーの地獄の季節という有名な詩。
たまにこの詩を思い出して、心の奥底がギュッと熱くなるような、切なさにも似た、でもちょっと違う感覚がこみ上げてきます。
元々は「気違いピエロ」という映画で興味が出て詩集を図書館で借りたんです。大学生の頃だったなぁ。
全体的にはよく分からないという感じだったけど、この詩だけはずっーとココロの中に残ってます。
そして翻訳の日本語の選び方もなんか好きなんです。
ランボー 「永遠」~地獄の季節
また見つかった、
何が、永遠が、
海と溶け合う太陽が。
独り居の夜も
燃える日も
心に掛けぬお前の祈念を、
永遠の俺の心よ、かたく守れ。
人間どもの同意から
月並みな世の楽しみから
お前は、そんなら手を切って、
飛んで行くんだ・・・。
・・・もとより希望があるものか
立ち直る筋もあるものか、
学問しても忍耐しても、
いずれ苦痛は必定だ。
明日という日があるものか、
深紅の燠の繻子の肌、
それ、そのあなたの灼熱が、
人の務めというものだ。
また見つかった、
--何が、--永遠が、
海と溶け合う太陽が。
アルチュール・ランボー(小林秀雄・訳)「永遠」(『地獄の一季節』)