【本の思い出】やなせたかし「ボクと、正義と、アンパンマン」

思い出というには直近すぎる、というか昨日のお話です。

本屋でなんとなく本を眺めていたところ、この本の帯に書いている

人生はよろこばせごっこ

という言葉に一瞬で惹かれて即購入してしまい、あっという間に読んでしまいました。

読んでみてのやなせさんの印象は「シャイでサービス精神旺盛」でした。

本人はあまり人前に出ることは得意ではないが、持ち前のサービス精神が勝ってリサイタルを開いたり、オーケストラの指揮をやったり色々なことにチャレンジしています。

そして、読んでいて一番の違和感。
著書の中にはいたるところで「自分には才能も能力もない」といったことが書かれているのですが、ところがどっこい、上記のリサイタルやオーケストラだけでなく、チャレンジした色々なことがことごとく成功しているのです。

もちろん本の中には書かれていないうまくいかなかったこともたくさんあったのでしょうが、私からしたら「才能の塊じゃん・・・」という印象しかなかったです。
この辺は本人は本当に才能がない、と思っていた部分とシャイな性格の部分が共存しているのかなとも感じました。

ところで、誰もが知ってるアンパンマンの歌詞ってよくよく見ると、すごく深くないですか?

なんのために 生まれて
なにをして 生きるのか
こたえられないなんて
そんなのは いやだ

今を生きることで
熱いこころ燃える
だから 君は いくんだ
ほほえんで

そうだ うれしいんだ
生きる よろこび
たとえ 胸の傷がいたんでも
あ あ アンパンマン
やさしい 君は
行け みんなの夢 まもるため

子供のころは何気なく聞いていましたが、ある程度年齢を経てから聞くと、子供の頃とはまた違った受け止め方をしました。

自分の顔を分けて弱くなり、少しでも顔が濡れると弱くなり、おそらく世のヒーローで最も弱いヒーロー。なんやかんやあっても、最終的にはバイキンマンにはアンパンチ一発で解決。

そんなアンパンマンに込められた作者の温かい想いを感じる一冊でした。


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