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口伝8日目:お坊さんの戒律

今朝口伝が始まる前に
アナウンスがあった。
今口伝をなさっている
戒律についての経典は
明日めでたく読了されるだろうとのこと。

明後日は1日なか休みで、
翌日から般若経の口伝が始まる予定だそうだ。

戒律についての経典は13巻ある。
今朝10:30に11巻目が終わり
12巻目が始まった。
あと一息である。

日本で得度されたお坊さん
李さんと話をして
参加者数を事務所に訊いてみた。
お坊さんと尼さんを合わせて 3300人以上
在家の人々もあわせたら 総計6000人程だろうとのことだった。

口伝なさっている戒律は
別解脱戒といって
出家者の戒律についてである。

出家者の戒律は
出家者以外は勉強してはいけないと
言われたことがある。

出家者の中にも
比丘・比丘尼(びく・びくに)
沙弥・沙弥尼(しゃみ・しゃみに)
等、完全に出家修行者となった僧・尼僧と
見習いの僧・尼僧に分かれており、

比丘の戒律は
沙弥・沙弥尼のお坊さん・尼さんであっても
見てはいけないと言われている。

比丘尼は比丘よりも戒律が多く、
比丘尼になる段階もお坊さんより多くあるそうだが
今のところチベット仏教では比丘尼さまはおらず、
尼さんは全て沙弥尼となる。

戒律には出家者の戒律の他に
菩薩戒と密教戒があるけれど、

後者の2種の戒律は
戒律を受ける前に内容を知って
受けるかどうか決めることもできる。

対して出家者の戒律は
なってからでないと知ることはできない。

学校の授業でも
戒律の授業に出られるのはお坊さんだけ。
戒律を清浄に保つ儀式の布薩で読まれるお経も
耳に入れない方がよいと言われるので
お寺にも行かないようにしている。

お坊さん・尼さんの戒律は
一生ものだそうである。

戒律を受ける時の約束の言葉に
「わたしは一生の間」
と唱える部分があるのだ。

チベットのお坊さん・尼さんは
結婚をしない。
家庭を持たずに聞思修に勤める。

僧院に入っている時には
なかなか自由時間も無いけれど、
学業を修めてご奉公を済ませた後は
自由な時間も取れる。
こうして2ヶ月の法話に
馳せ参じることもできる。

ともあれ、
お坊さんでないのに
経典律部の口伝を受けられるとは
非常な幸運であると
心底思っている。

リンポチェ先生のお人柄を感じるエピソードを
今日もひとつ。

凄い勢いで口伝をなさっているので
言葉が止まると
何かあったのかな?
と気になって首を伸ばして先生の方を見る。

午後のセッションでも急に止まったので
どうしたのかな?
と思っていると、
先生の説明があった。

まず状況の説明。
先生の口伝とともに、
恐らく1番お経を読むのが速い
内弟子のお坊さんが
先生の玉座の横で
別版のお経を読んでいる。

口伝なさっているお経の中に
確認しなければならない部分があると、
そのお坊さんが先生の玉座に別版のお経を持って参じ、先生は確認をなさる。
そんなシチュエーションの中、

「確認しなければならないなら、
どうしてそっち(別版)のお経を読まないんだと思ってる人もいるかもしれないけれど、
こっち(リタン版)の方がインクがちゃんとのっていて、大きくて、読みやすいんだ。
もう1つの方(別版)は、刷りがはっきりしていなくて読みにくい。
わたしは目が悪いから、こちら(リタン版)を読んでいるんです。
もしかしたら、そんな風に考える人がいるんじゃないかと思って(言いました)。」

そこまで説明しなくても良いのに。
弟子のことをとても気にしておられる
優しい方なのだ。
とお言葉を聴きながら思っていたが、

いや、多分それだけではない。

誰かの心、読んでおられるな
と思うのは
筆者だけだろうか。

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