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菩提心の称賛《宝珠の灯》第35偈

35)知る対象で最も素晴らしい、菩提心。
学ぶ対象で最も素晴らしい、菩提心。
取り入れるもので最も素晴らしい、菩提心。
瞑想されるもので最も素晴らしい、菩提心。

 
 
直訳では、
「知る対象の最高になった菩提心。
学ぶ対象の最高となった菩提心。
取る対象の最高となった菩提心。
瞑想する対象の最高となった菩提心。」
 
「○○のなかで最も素晴らしい。」という時の、
「○○」の範囲がだんだん狭くなる。
 
先ず、「知る対象」とは「知られるもの」。
あるもの全てを表す言葉。
 
「学ぶ対象」は、
「知る対象」の中に良きも悪きも、学ぶものも学ばなくても良いものも全て含まれる中から、必要無いものは捨ておいて、「学ぶ対象」をピックアップする。
 
「学ぶ対象」の中には、声聞乗や独覚乗の教えが含まれるので、
大乗の道をすすむ菩薩は、修行として「取り入れるもの」を選別しなければならない。
 
修行として「取り入れるもの」も沢山あるけれど、
そのなかで自らの心を慣れさせ、
遂には直覚する最も大切な「瞑想する対象」も、
 
利他を目的として菩提を対象とする世俗の菩提心と、
空性を直接悟る勝義の菩提心をおいて、他にない。
 
世間一般においても最高のもの。
道を修習する者にとっても最高のもの。
 
確信を持って綴られる、
クヌラマリンポチェの言葉。

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