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モンゴルらしさ

生まれて初めて
モンゴルにきているのだから
モンゴルらしく馬に乗るとか
できれば良いのだけれど

今のところお寺と宿の往復で
1日が終わっている。

そんな中でもモンゴルらしい
何かしらを経験する。

思っていたより昼間は暑い。
太陽に近くて乾燥しているせいか
天気の良い日は日本の真夏の暑さ。

Tシャツ一枚でokだけれど
日陰に入ると涼しい。
空気が熱くない。
ここがインドや日本の夏と違うところ。

若者は美男美女が多い
ような気がする。
女性は女性らしく男性は男性らしく
生命感に満ちている。

自分軸が確立しているというのか
結構人目を気にしないで
待ちの間はゴロゴロ横になる人(年配の方が多い)も何人かいる。

身体もしっかりしている人が多そうだ。
モンゴル人は馬のミルクを沢山飲むらしい。
馬乳飲料は発酵させてあるらしく
酸味がある。

これにはビタミンが多く含まれているそうで
免疫力が強くなるそうだ。
馬乳を普段から飲んでいた人は
コロナの時にも病気にならなかったそうである。

でも飲みすぎると
腎臓だか肝臓だかがやられてしまうとか。
栄養が強すぎるのだろう。

欲しいなと思っていたら
コップ1杯2000トゥグルク(87円)
1リットル9000トゥグルク(389円)で
お寺の外庭に
車で売りに来ていた。

やや疲れて背中が痛かったけれど
朝の読経が終わって少し頂いたら
翌日少し楽になったように感じたので

今日は紙コップ1杯
法話の前に飲んでみた。

昨日ほど疲れず
力が出るみたいだったので
1リットル買って帰ってきた。

モンゴルの物価は
ゼロが沢山ついているので
高いような気がする。

牛乳は量り売りもあり
冷蔵庫に入った桶からジャグですくって
2リットル4000トゥグルク(173円)。
沸かさなければならないと聞いたので、
牛から絞ったミルクをそのまま持ってきているらしい。
 
値段は訊けなかったが
牛乳の上に出るクリームを集めて売っていたり
固いカッテージチーズが
豆腐の大きさを超えた枕のような大きさで
量り売りされている。

乳製品大国である。

ラクダのミルクもあると聞いたが、
まだお目にかかっていない。

早朝1人でお寺に来ることを止められた理由の1つに、酔っ払いがある。
朝まで家に帰らないらしい。
今まで2〜3人しか見ていないが
歌を歌っていたり
上半身裸で歩いていたり

普通のモンゴル人(特に独り歩きの女性)にとっては
非常にデンジャラスで、
お酒を飲むためのお金を欲しがるのだそうだ。

さて、今回の法話会は非常にありがたいということで
モンゴルの他の地域にある僧院からも
チベット僧の先生方が集まっている。

1人の先生は
ウランバートルから700キロ離れた
ロシアや中国との国境に近い町から来ていた。
モンゴルで1番大きな草原の中に町があるとか。
東西南北300キロある草原なんて
想像もつかない。
以前は1時間半の飛行機があったそうだが
今は飛んでいない。
なので車で来たのだそうだ。
11年モンゴルにいらっしゃるそうで
モンゴル語も流暢に話されていた。

今日の法話は3日目で
菩薩行実践テキストの中で
来世以後、良い転生をしたい人に向けた教えだった。

まず善い先生につくこと。
仏法僧の三宝に帰依すること。
今までしてきた悪業の浄化として
四つの力を使った懺悔と
これからは命にかけても悪いことはしないと誓う内容だった。

ちなみに四つの力とは
・拠所の力
・自分の侵した罪を悪いことであると認識し批判する力
・以後決してこんなことはしませんと誓う力
・実際に悪業を浄化する真言を唱えたり、礼拝をしたりする対治の力
である。

モンゴルでの法話は
日常生活に沿った内容が多く

仏壇に配置する仏像や護法尊の位置、
護法尊についての考え方や
真面目な仏教徒が持ちやすい思い込み等、

先生はこの土地で導師をなさっているのだなぁと感じられる内容の法話だった。

一つをシェアすると

信仰というものは
今生ではなく来世以後の幸せを目的としてなされなければならない。

ならば、今生豊かで幸せになるためのことをしてはいけないと
思い込んでいる人がいる。

でもそれは間違い。

今生で幸せになるためや
病等の障害を取り除くための法要をしても良い。
その時、動機を上手く使い分けるという方法がある。

動機には
原因時の動機と
実動時の動機と2つある。

原因の時、今生の経済的な豊かさを得ようという動機で法要を手配したとしても

実際に法要をしている時に、
皆が幸せになるようにと祈りながら行えば

それは来世の幸せ(下士)や
自分1人が解脱を得ようとする心(中士)を超えた
大乗の修行になり得る。

とても実践的で
賢い教えの使い方である。

明日で準備の法話が終わる。

馬乳で力をつけて
明日も頑張ろう。

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