ボードゲーム「ゾンビパニックとライフルおじさん」を作ってみてわかったチーム制作の良いところ
好きな映画は「ミスト」「キャビン」「ミッドサマー」です。
こんにちは。MONDY.Wと申します。
「ゾンビパニックとライフルおじさん」というB級ゾンビパニックカードゲームを作り、秋ゲムマ2020で出店します。
ゲーム完成までに感じたことなどをまとめました。
チームでのゲーム作りの参考になれば幸いです。
制作のきっかけ
もともと「ゾンビパニックとライフルおじさん」(以降、ゾンパ二と略します)は、2018年に誕生しました。
当時はゲムマ直前にゲームの内容・イラストが完成したので、印刷所にお願いする余裕もなく、家庭用プリンターですべて手作業で作成していました。
2019年では、バージョン2として、ちゃんと印刷所で印刷し、デザインを刷新したものを発表しました。
そして、2020年春、春ゲムマがなくなり、家でぼんやりと次のゲームの案を考えている中、新たなアイデアが思いつきました。
ゾンパ二の登場人物は以前まで「一般人」「ライフルおじさん」「ゾンビ」の3キャラクターだけだけど、B級ホラーサスペンスに出てくるキャラクターたち、もっといるよな?
やたら情報通で偏屈なオタクとか、大体映画の冒頭で殺されるセクシーなお姉さんとか……
そうだ、このゲームの拡張版を作ろう!
そんなふとしたアイデアを、デバッグモンキーズ(略してデバモン)の定例会で口にしてみたところ、メンバーの反応は好評でした。
そして、メンバーからの後押しもあり、2020年版ゾンパ二を秋ゲムマメイン出展作品として、制作する運びとなったのです。
個人の制作から、チームの制作へ
デバモンの今までのゲーム制作は、基本的に個人での制作が主流でした。
メンバーがそれぞれ自発的に作りたいゲームを個人で作り、定例会で進捗を発表するという形で制作を行っていました。
そのため、新作が一度に3本くらい出るというすごい事態が起きていたのですが、今回は話し合った結果、販売するゲームをこのゾンパニ一本に絞ってみようということになりました。
ゾンパニ2020年バージョンは、2019年に出したバージョンの拡張というスタンスで制作を開始しました。
しかし、新たな役職を追加してメンバーでテストプレイを重ねていくうちに、ここのルールを直したい、これこうした方がいいよね、といった意見がたくさん生まれ、もう一度ルールから見直してゲームを制作することになりました。
チームとしてのそれぞれの役割
今までのゲームの制作の仕方では、テストプレイを行ったあとは発案者が内容修正し、再度テストプレイを繰り返す、という風に進めてきましたが、
今回はチームのメンバーそれぞれの得意分野を活かしてやってみようということになりました。
8月上旬からは以下のロールで制作を進行しました。
MONDY.W:デザイン指示・総監督
Sunny:広報・制作進行(メンバーの尻たたき)
がんくつ:ルールライティング
他メンバー:テストプレイなど
結果としてはこの分担は非常に効果的に働きました。
というのも、同じボドゲサークルのこのメンバー、みんな性格や思考方法がばらばらなのです。
MONDY.Wは、世界観の構築からゲームを作っていく右脳派タイプ。ゲームを買うときはビジュアル重視。ストーリーを作るのは好きだけど、きっちりしたルール決めなどは苦手。
Sunnyは、常にゲームとはなにか・どうあるべきかを考えている思考派タイプ。オールラウンダー。デバッグモンキーズの原動力で、継続ができるという才能の持ち主。
がんくつは、ゲームの本質を見抜くのが得意な左脳派タイプ。ゲーマー。ルールの不備は許さない。切り捨てるものは切り捨てる。
基本はこの3人でテストプレイ・ルール改良を繰り返しました。
この性格の差がある中で、メンバー間で足りない部分を補い合い、ゲームの品質を高めていくことに成功できたと思います。
また、制作期間が3か月しかないということで、個人製作では作業量的に見ても間に合わせるのは厳しかったのではないかと感じます。
チーム制作で難しかったところ
・・・成功できたと上では書きましたが、やはり困難もありました。
性格の差によって考え方がまるで違うので、ゲームの良し悪しに関しての議論がなかなか着陸しないのです。
何を面白いと感じるかは、人それぞれ違います。
「自分はこれが面白いからこうしたい」
「いや、自分はそうは感じないからその要素はいらない」
チームでの制作でこのような感想論になると、永遠に話し合いが終わらなくなってしまいます。
そこで解決策としては、このゲームを作るにあたって、「こういうゲームにしたい」という肝となる部分を全員で明確に決めました。
ゾンパニの最終目標は「4、5回繰り返して遊ぶ中で、たまにめちゃくちゃ面白い試合があるゲーム」です。
(要するに、面白く白熱するゲームもあれば、残りの数回は理不尽だったり笑ってしまうゲームもあるというイメージです)
これを決めたことによって、全員の目指すべき目標がひとつになり、テストプレイをした際も、どの意見が重要で、どの意見を妥協すべきなのかを把握できるようになりました。
そうして、何度もルールリライトを経て、2020年版ゾンパニが完成しました。
実際、メンバー間で何度もこのゲームはテストプレイしていますが、毎回異なった展開があって飽きが来ず、面白いゲームが出来上がったんじゃないかと思っています。
ゲーム作りは難しいからこそ、みんなで作る
ゲーム作りは難しいです。
個人で作るには、ゲームとしての面白さを維持するのも、
完成までモチベーションを保ち続けるのも難しいです。
チームで作るのも、いろんな意見を相手にしないといけないので難しいです。
しかし、様々な意見を経て出来上がった完成物は、一人では対処できなかった部分も乗り越えて、結果的にゲームの完成度は格段に上がりました。
自分は今回の制作を経て、チームでゲームを作ることの良さを身をもって感じました。
こちらのゲーム制作体験記を、みなさんのゲーム制作にも活用いただけると幸いです。
というわけで、
「ゾンビパニックとライフルおじさん」
よろしくお願いします!
2019年バージョンから大幅アップデート!
「ゾンビ」「ライフルおじさん」「一般人」に加えて、
以下の4役職が新たに追加!
・オタク(人間サイド)
・セクシーお姉さん(人間サイド)
・カルトおばさん(人間サイド)
・マッドサイエンティスト(ゾンビサイド)
さらに、各役職オリジナルの固有効果カードを追加!
役職の構成を入れ替えれば異なるゲーム展開が楽しめる!
・ライフルおじさんの「ライフル攻撃」
・ゾンビの「パニック」
・オタクの「ハッキング」
・セクシーお姉さんの「誘惑」
・カルトおばさんの「布教」
・マッドサイエンティストの「人体改造」
さらにさらに!ゲームマーケット2020秋限定!
本作品の購入者全員に、世界観やキャラクターの詳細がわかる小冊子をプレゼント!
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