「死刑制度」③ ディベート・死刑賛成派VS死刑反対派
どうもアコニチンです。
皆さんお待ちかね、ディベートです。死刑制度に関する論点の、意見と反論を明らかにしていきます。そもそも死刑って何ぞや?具体的にどんな罪を冒したら死刑になるの?死刑執行ってどんな感じ?日本は死刑OKだけど、外国はどうなの?という疑問は「死刑制度」①②にまとめておきましたので、よろしければお読みください。
死刑「賛成」派ではなく死刑「存置」派というのが正確なんですが、「賛成」で通します。日本では死刑制度が存在するので、死刑あった方がいい(賛成)、無い方がいい(反対)、制度を変えないでよい(そのまま)の三つが考えられますが、賛成派とそのまま派を合わせて「存置」派というのが正確なのです。ついでに、死刑「反対」派は死刑「廃止」派の方が正確なんですが、、、、ごにょごにょ
【用語解説】犯人…被害者(複数)を殺した人。死刑制度アリの世界では死刑になる。死刑制度ナシの世界では刑務所で無期懲役する。
意見のタイトル 死刑賛成(反対)派の意見
(反論) 死刑反対(賛成)派からの反論
この形式で進めていきます。
・死刑賛成派の意見
被害者や遺族の感情
コスト
抑止力
憲法
被害者や遺族の感情。遺族は大切な人を殺されたのだから犯人を許せない。被害者は亡くなってしまい戻ってこないのに、なぜ犯人はのうのうと生きているのか。被害者は自分と同じように犯人が死ぬことを望んでいる。
(反論)刑罰は被害者や遺族のためのものではない。被害者や遺族を慰めるために、他者の死を望むのは野蛮な考えだ。そもそも、被害者は犯人が死ぬことを本当に望んでいるのか?犯人が死んだら喜ぶのか? 犯人が死んで何が変わるのか、いや誰かの死によって何も進展することはない。
コスト。死刑囚を生かしておくコスト。死刑判決がでた犯人に血税を使うな。死刑する方が犯人のために使うお金が少なくて済む。死刑確定者は120人と多く、コストもかなりかかる。
(反論)死刑執行をするコスト。紐や死体の清掃、死刑執行人の金銭的手当など、死刑には高い金がかかる。死刑囚は一年に5人執行される程度で、そんなに数いないから、そこまでの支出はない。
抑止力。捕まった犯人が刑務所から出てくれば、また殺人などの犯罪を犯す。例えば、女子高生コンクリート詰め殺人事件の加害者は再犯で捕まった。死刑にしてしまえば、犯人は再犯することがない。また、死刑があるから殺人をしない人がいる。死は誰もが恐れるもので、窃盗など他の犯罪では抑止力が認められており、死刑も同じく犯罪抑止力がある。
(反論)国連によると、死刑に抑止力はない。他国の死刑廃止後の殺人発生率は変わっていない(フランスや韓国など)。終身刑でも、刑務所からほぼ出てこられないから犯人は終身刑になれば再犯しない。死刑があろうがなかろうが、人を殺すものはいるし、殺さないものは殺さない。死刑になりたいがために人を殺した犯人もいるから死刑が無い方が殺人の抑止につながる。
憲法。1948年に最高裁判所は、死刑は憲法が禁止する「残虐な刑罰」には当たらず、合憲であると判断している。
(反論)絞首刑は残虐。自分の全体重が首にかかり、眼球は飛び出し体液を垂れ流しながら死ぬ。詳しくは「死刑制度」①に死刑執行の様子あり。死刑という行為そのものが残虐。
・死刑反対派の意見
冤罪
死刑執行人
更生の可能性
人道
国際的潮流
冤罪。死んでしまったら取り返しがつかない。実際に冤罪で死刑判決を出された人もいる。ヒューマンエラーや裁判官の恣意もあるから、どんなに頑張っても冤罪はゼロにならない。どんな賠償金を払ったとしても、亡くなってしまった人の命は帰ってこない。
(反論)冤罪はどの事件にも当てはまる。現在の捜査技術で防げる。過去の冤罪は正確性の低いDNA鑑定をしていたからで、現在のDNA鑑定は正確なので問題ない。
死刑執行人。死刑執行をする人、国家の殺人に加担する人、合法的に人殺しをする人。死刑が廃止されない限り、死刑執行をする人が必要。人を殺す心的負担は重く、精神を病む人も多い。自殺した人やうつ病になった人もいる。
(反論)死刑執行人は刑務官から選ばれる。ケアする制度ある。自分で仕事の内容がわかってて選んだ。
更生の可能性。誰でも更生する可能性はある。罪を悔いている人まで国が殺す必要もない。
(反論)人殺しに更生の可能性などない。あったとしても、死刑執行まで裁判などにより長期間生かされている(オウムの場合は22年間)うちに勝手にする。死刑囚が更生した理由は、死刑判決を下されたからでは?
人道。死刑は非人間的で野蛮。死刑は国家による殺人。殺されたから殺し返す、この理論では憎しみしか生まない。
(反論)目には目を歯には歯を、人を殺したのなら自らの命をもって償うべき。死んだ方が社会のため、死を望まれている人もいる。人を殺すようなサイコパスに人道は通用しない。犯人が人を殺す、という非人道的行為を働いたオトシマエはどうつけるのか。
国際的潮流。国際的な流れにのっとるべき。死刑廃止国が年々増えている。死刑はもう時代にそぐわない。
(反論)日本国内では死刑賛成派が8割(2014年)。世界の状況に流されず、自国で判断することが大切。詳しくは「死刑制度」②に証拠資料あり。
これで簡易ディベート終了です!お疲れ様でした。意見と反論には引用(下線をクリック)を用意しておいたのでクリックしてみてください。アコニチン、頑張って引用リンクつけたので。次回、コストと死刑執行人に追加説明を加えます。最後に意見のタイトルだけまとめておきますね。
死刑賛成派の意見 被害者や遺族の感情 コスト 抑止力 憲法
死刑反対派の意見 冤罪 死刑執行人 更生の可能性 人道 国際的潮流
この簡易ディベートも含めて、以下のnoteにまとめてみました。コストと死刑執行人の追加説明や死刑制度の現状などが書いてあります!
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