熟語だと自動詞か他動詞かわからない問題
日本語には熟語と言う便利なものが有る。熟語は漢字を組み合わせて意味を表す。熟語構成は例えば以下のようなものである。
意味が対になる漢字の組み合わせでできている熟語(例:上下/進退)
似た意味の漢字の組み合わせでできている熟語(例:寒冷/救助)
前の漢字が後の漢字をくわしくしている熟語(例:牛肉/花束)
前の漢字が動作を、後の漢字が「〜を・〜に」に当たる意味を表している熟語(例:登山/読書)
前の漢字が主語、後の漢字が述語の関係の熟語(例:市立/腹痛)
(以下サイトから引用)
しかしながら、熟語には一つの問題がある。その意味が自動詞か他動詞かが判別できないのだ。
たとえば、炎上という言葉がある。だが、これだけだと、炎が上がる(自動詞)のか誰かによって上げられる、上げさせられる(他動詞)かがわからない。
前者は自然発火であり、後者は故意に火をつける行為である。全く意味が違う。
炎上と言う言葉は近年よく使われるが、先ほど挙げた区別をしないと誤解を招く。というのも、ある物事が炎上するとき、その物事自体に問題があるのか、それともその物事に対して一方的な決めつけや異議が生じたのかがわからないからである。
後者の場合、ただトラブルに巻き込まれただけなのに疑義をかけられたような構図となってしまう。
しかしながら、実際にはその両者の区別は曖昧であり、物事に原因がなかったような極端な場合は少ない。
どちらにせよ、物事を冷静に判断し、熟語の強い意味に引っ張られないように警戒することは必要だ。