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コンフェスコ 19/n 麦の穂の丘
ダフネは昨夜の喜びを胸に、はなうたを歌いながら小麦の種の採集をしています。
コンフェスコと妹のルナも採集を手伝っています。
手伝うといってもコンフェスコもルナもまだ幼く、ダフネの真似をして手を動かしてみたり、近くにいた虫を捕まえてみたり、二人で追いかけっこをしてみたり、遊ぶことに夢中です。
いつもは子守がおっくうになることもあるダフネですが今日はまったく気になりません。
採集を終えたダフネは空を見上げます。
太陽は少し下がった位置にありますが夕暮れまでまだ時間がありそうです。
辺りを見渡すと、麦の穂が積み上がった丘が見えます。 丘のふもとに穂の束がいくつか重なって影になっている場所がありました。
ダフネはコンフェスコとルナを連れて影の下でちょっとだけ休憩することにしました。
ダフネは影の下で一息つくと歌の練習を始めました。
コンフェスコとルナは最初不思議そうに眺めていましたが、ダフネが楽しそうに歌っているのを見て、ダフネの真似をして一緒に歌い始めました。
ダフネは二人が言葉がたまにうまく発音できないのを微笑ましく感じながら、二人が歌に着いてきやすいようにテンポを落として歌います。
三人で夢中になって歌を歌っているうちに夕暮れが近づいてきました。
ダフネは遊び疲れて眠そうな二人に声をかけながらゆっくりゆっくり寝蔵へ帰っていきました。