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本が好きな人もそうでない人も、共に書店業界を覗いてみましょうYO!の導入の3冊


本、読んでますか?

本好きの方がこのページを見ることが多いと思いますが、「本」とひと口に言ってもいろいろな種類がありますね。

小説、ビジネス書、実用書に加え、専門書、漫画、雑誌も含めたらとても多くの世界を知ることが出来ます。


今回は、その「本」を販売している書店業界について知る本を3冊紹介していきます。

純粋に本の流通や書店業界について知る本や、出版社も含めて本そのものと人との関わりがどのように変化していっているのかを考察した本まで…


普段何気なく手に取っている一冊に、どんな物語があるのかを一緒に覗いていきましょう。









1冊目は

コミックエッセイ 本屋図鑑 だから書店員はやめられない!
/いまがわゆい(著)  廣済堂出版


本好きなあなた!書店員の仕事を体験してみませんか?
書店員の仕事ってラクそう?使っている道具は?書店員あるあるも!
コミックエッセイによる初の書店ワークマニュアル。


本書は、書店の現場からTwitterを発信、SNSで話題沸騰中の著者による「書店員のお仕事コミックエッセイ」です。
幼い頃から本と絵を描くことが大好きな著者が憧れの書店員になり、本屋の仕事を通じて生きがいに目覚め、次々と自己実現していく毎日が生き生きと綴られます。

「書店員の装備品」「本棚と陳列について」「レジ付近について」など、書店員についての豆知識も満載!



書店で働く書店員さんの視点から、その仕事内容について詳しく紹介している本です。
実際に働いてみないと分からない楽しさや辛さ、あるあるなどが面白く分かりやすく載っています。

著者の親しみやすいデフォルメされたイラストと、合間に挟む解説ページで、より書店員について、書店についての解像度が上がっていきます。

1冊目で触れた本の万引きについても、前半のページで具体的な数字を出して触れています。

書店で働きたい方、よく本屋に行くけれど書店員は何をしているのか興味がある方にとってはもちろん、現在書店員として働いている方にも響く内容だと思います。

全く書店の事情を知らない方でも取っ付きやすく内容を勉強するのにピッタリな1冊です。





2冊目は

桜風堂ものがたり
/村山早紀(著)  PHP研究所


百貨店内の書店、銀河堂書店に勤める物静かな青年、月原一整は、人づきあいが苦手なものの埋もれていた名作を見つけ出して光を当てるケースが多く、店長から「宝探しの月原」と呼ばれ信頼されていた。

しかしある日、店内で起こった万引き事件が思わぬ顛末をたどり、その責任をとって一整は店を辞めざるを得なくなる。
傷心を抱えて旅に出た一整は、以前よりネット上で親しくしていた、桜風堂という書店を営む老人を訪ねるために、桜野町を訪ねる。
そこで思いがけない出会いが一整を待ち受けていた……。


一整が見つけた「宝もの」のような一冊を巡り、彼の友人が、元同僚たちが、作家が、そして出版社営業が、一緒になってある奇跡を巻き起こす。



現実世界でも、書店での万引き率は高いそうです。
調べたところ、2024年6月時点ではスーパー(37.4%)の次に書店(20%)での万引き率が高かったです。

小売業の中でも本の利益は少なく、1冊盗まれたら、最低5冊は売らないと元が取れない計算になっています。

そんな深刻な問題がこのお話の中でも起きて、主人公は責任を感じ、勤めていた書店を退職します。

本が好きだから書店員になったのに…絶望する彼の行く先を照らしてくれたのは、やはり本でした。

全国の書店員が選ぶ本屋大賞にノミネートされた1作品。
続編も出ています。






3冊目は

「本が売れない」というけれど
/永江朗(著)  ポプラ社


出版不況といわれる現在、本はたしかに「売れなくなった」。商い不振で暇になるかと思いきや、本に携わる人たちは、ますます忙しい。

日本の読書は、本は、どこへ向かうのか?

日本独自の流通システム、変わる書店の形、ネットの世界との関係性など、出版業界のこれまでを振り返り、読み手と本をつなぐ新たな出会いの形を模索する。


タイトル通り、活字離れや読書人口が減ってきていると言いますが、実情はどうなのでしょうか。

「本を読まない」と言えども、先に触れたように本には漫画も雑誌も含みます。
活字だけの本のみが本ではありません。

人気の漫画はアニメや実写化されますし、雑誌は付録が年々豪華になってきています。
小説が元でコミカライズされるものもあれば、ウェブ上での連載が書籍化される流れもあります。

活字だらけの本を読む人は減っていても、本自体そのものに触れない人が激減しているわけではなさそうです。


全国から書店の数がどんどん減っている、その理由とは。
活字離れと言われてからどのくらい読書人口が減ったのか。
出版の数と消費の数(本を購入し読む人)の関係は。

新刊で購入し読む人ばかりではなく、BOOK・OFFやAmazonの登場により、中古やネット販売という手段も増えてきています。
それが書店業界に与える影響とはーー


様々な角度から書店や出版される本を取り巻く状況を解説していきます。







いかがでしたか?

以上、書店業界について少しでも見識を広めようよ!の導入3冊でした。

読みやすい順に並べて紹介したので、是非1冊目から順に読んでみてください。

本を読み慣れてる方はご自身の気になるものを真っ先にポチッとするのもいいですね。


筆者個人としては、最後の【「本が売れない」というけれど】という本が興味深く、新たな視点を得られたため非常に選んで満足感の高かった1冊です。

本が好きだからこそ、売れないというと感情的に見やすいですが、客観的な視点やデータを持ち出して原因を探る、考察する姿勢が他の本ではなかなか見られないと思います。

新書で難しそうと感じたとしても、読み始めると思いのほか面白くてページが進んじゃいます。


是非この3冊を参考にしてみてください。




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