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Lofree flow liteがHHKBより良かった話

執筆に忙しい時ほど執筆のお供たるキーボードは重要である。キーボードを打つときに皆さんはどのようなことを重視するだろうか。私は第一に打鍵感、そして第二に無線接続の利便性である。

この点で最近出たLofree flow liteはHHKBよりかなり好みであった、という話をしたい。Lofree flow liteとは、liteという言葉から容易に想像できるように、Lofree flowというキーボードの廉価版である。

Lofree flowとは、Lofreeというブランドから出ているロープロファイルキーボードである。ロープロファイルとは、一般的なキーボードよりもキーストロークが浅く、ノートパソコンのキーボードと一般的なメカニカル・静電容量無接点方式のキーボードの間のキーストロークと言える。

ロープロファイルキーボードのすごいところは、キーストロークが浅いからといって押し心地、つまり打鍵感が悪いということではないということである。むしろ、ノートパソコンのキーボードに慣れてしまっている人にとっては一般的なキーボードよりも打ちやすくさえ感じるかもしれない。

そもそもキーストロークが浅いということはキーを押す際に本来底打ちが早く感じられるため打鍵感は悪くなりがち、ということである。しかしながら、ロープロファイルキーボードはそのキーの構造とキーボードの構造それ自体に工夫を加えることによって、その底付きの早さを感じさせないほどの柔らかなうち心地を実現している。

ここで、なぜHHKBのキーボードよりLofree flow liteの方が優れている点が多いのかを検討したい。HHKBは有線と無線での接続が可能だが無線についてはBluetoothのみになっている。ただしLofree flow liteはUSBレシーバーでの接続が可能であり、この点でHHKBにおいてたまに発動される遅延が一切感じられなくなる。全ての無線製品はUSBレシーバーを搭載して欲しい。

くわえて、ノートパソコンの機能が発展している中ではロープロファイルの方が合う人が多いということである。従来ノートパソコンの充電持ちやパフォーマンスの問題からデスクトップパソコンの方が重要であった時代においては、キーボードも通常のものが良かったかもしれない。しかしながら現代においてはMac Bookの省電力性能が格段に上がっていることにより、外で仕事をこなしたり、家のデスクでないところでノートパソコンを使って作業をすることが増えた。

そうなると、ノートパソコンのような浅いストロークのキーに我々が過剰に適応してしまうことになる。これに対して通常のストロークのキーボードはやりすぎに感じられてしまうのである。これまでのようにキーストロークが浅いのと打鍵感が両立しない中では、従来のキーボードでよかったかもしれないが、このようなロープロファイルのキーボードが出てきている中では、通常プロファイルの極上キーボードよりも、ロープロファイルのかなり良いキーボードの方がQOLが高くなってしまっているのである。

ノートパソコンの上にキーボードを乗せる尊師スタイルにおいても、HHKBのような通常プロファイルよりも、ロープロファイルの方が手首が高くなりすぎなくて良い。下に上げるタイプスティックスについても問題なく使用できる。手首が痛くならずにノートパソコン使用環境で打鍵感を改善できるのは最高だ。

ここで"lite"がつくかつかないかの違いについてでが、見てくれのプラスチック感が気にならなければ全く問題ない。今回のliteモデルにケチをつけている人は基本的にプラスチック感が気になるという人ばかりである。私はそもそもキーボードを金属にしてやたらと重くするのに懐疑的なため、今回のliteモデルはドンピシャであった。


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