パンケーキと記号の人達
本物の表現を見つけたら記号は卒業できるか?
パンケーキを食べていてふと思った
自分がここで食事をした感想をどうやって人に伝えよう?
手段としては電話やSNS、人に会う、手紙、メールなど色々あるかもしれない
感想として言うなら『美味しかった』『フワフワしてた』『甘かった』とか幾らでも思い浮かぶ
でも果たしてそれは本当に正しい手段で実際に自分が人に伝えたい言葉なのだろうか?
もっと自分が伝えるべきなのはパンケーキ自身の事でそんな手身近な方法ではなく真実を伝えられる方法を編み出してこの感動を外へと広げる事なのではないか?
例えば劇場に立ってこのパンケーキに関する舞台をやる事も一つの方法かもしれないし @syonanpancake.tokorozawa を素材にしてコントを考えしっかり脚本を書いて笑いを取る事かもしれない
僕は電話とか手紙とかメールとか文明に頼って楽をして生きてるだけじゃないのか?
人に会うというのももっと複雑でドキドキしたもののはずだ
携帯電話の通話一本で待ち合わせて会うというのが主流かもしれないが15年前に遡れば家の電話で相手の家族が出るかもしれない緊張感の中『一緒に遊びたいんだけど今日来られる?』と好きな子に電話したものじゃなかったのか
今は誰にも会わない方がいい時期だからと自分に制限をかけてこうして一人でパンケーキを食べて誰にも感想を伝えないでいる
食べる相手すら色々理由つけて見つけようともしない
それは精神の堕落だ!
あなたはただパンケーキの美味しさを独り占めしたいだけだ!
こんなフワフワしててメープルシロップをかけたらもっと美味しくなるパンケーキがあるのになんで一人でお洒落なInstagramの投稿を作ろうとしたんだ
昔は良かったとあなたは言う
もうその時点で敗北している
あなたは名前もポン太とか訳の分からない名前に変えて匿名で生きようとしている
もうそれは自分を諦めて記号になってしまおうとしたのと同じじゃないか?
今の世の中は記号で生きる方が100倍生きやすい
一番自分の名前に責任を持たなくてはいけない政治家や表現者でさえも太郎とか一郎とかポン太とかそういう自分の名前を捨てたり自分の個性を化粧で誤魔化そうとしている
もう国家は匿名の者しか守らない時代なのかもしれない
自分の名前に責任を持たず新しい名前に改名する事で責任の所在を曖昧にする事でしか生きられない逃避の時代になってしまったのかもしれない
このパンケーキの味を伝える事すら放棄してしまったのはあなただけの問題ではないのかもしれない
何かを伝えているようで何も伝える事ができない世界のシステムを作ってしまったからなのかもしれない
ここに並んでいる写真や人は確かに綺麗だ
しかし本物の表現者かと言われるとそうではない可能性もある
このパンケーキからあなたは何かを感じる?
少なくともこれを見ている人は何も感じていない
そしてハートを押す時それはこの写真が好きだから押すのではない
記号として生きるための生存戦略の一つなのだ
この世界に生きる人や物は誰も記号になる事から逃れる事は不可避だ
記号になり名前を奪われる事で人は生活し仕事人になる事ができる
自分の意見や言葉など誰も求めてはいない
ピタリとパズルのピースに当てはまる言葉を求めている
そのバベルの塔のようなパズルを崩した人間はこの世界で生きる事ができず弾き出されてしまう
その人はパンケーキを食べる権利を剥奪されてしまう
美味しいパンケーキがたまに食べられて健康に生きているという事はしっかりパズルを組み立てられているという事だ
これを書いている人間がどこでどのように生きているのかは誰も知らない
もしかしたらこのパンケーキは誰も食べていないのかもしれない
本当の事は誰もわからないけど皆真実を求めて生きている
生きる事の背中を押す文章を書いていきたい
匿名が広がるこの世の中で自分は本当の名前で生きていきたいし自分のありのままの表現で生きていきたいと思った
記号としてではなく部品としてではなく一人の実在する人間として生きていきたいと思った
インターネットは匿名で生きる事が簡単になるように作られている
その中で自分の名前加工のない化粧もしていないすっぴんで生きる事は特殊かも知れない
でも一割に満たないけれどそういう人がいてそれは本物の人だ
例える事やぼやかす事をしながら本当に言いたい事を言っていて本物に近づく努力をしている
推しを作れば仲間ができるから楽しいし生きている実感が得られるのは理解できる
昔『ファンになるな』と教わってその言葉を大切にしている
これは裏を返せば『ファンになられる人間になれ』という事だ
あと半月本気で頑張ろう
#パンケーキ
#スイーツ部
#パンケーキ巡り
#甘いもの大好き
#きゅんです
#お菓子作り
#可愛いお菓子
#エッセイ
#小説
#作家
#文学
ここから先は
¥ 200
noteは毎月更新しています。東京を歩くたびに僕の世界はアップデートされています。その日本一の都市で日々起こる日々の現象を描いていきます。お気に入りの記事があったらいいねコメントしてください。