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2021年5月の記事一覧

スピークアウト

スピークアウト 1.海辺 波の音がする。花柄のワンピースを着た女性が歩いている。風が吹いている。後ろから、カメラを持った男性が歩いて来る。彼女の姿をパシャパシャ撮っている。楽しそうな雰囲気だった。5m程離れた場所にバスが止まっている。2人はそのバスに乗る。一番後ろの広い席に座る。後ろには海辺の風景。 2.バスの車内 先程のカップルはお喋りをしている。 女性はカフェラテを飲んでいる。男性はカメラをたまに構えて撮影する。 桜「カフェラテってミルクティーだよね?」 翼「え

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Interlude

Interlude  幕間劇 KINOSHITAYUHI 木下雄飛 This is the baddest poison of the world. これは世界最悪の毒ですよ。 If you drinking this water you must go to die of glory. もしこの水を飲んだとしたなら、あなたは栄光の死へと向かわなければなりません。 Have you choice drink or not drink? あなたは、飲むか、飲ま

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マリアグラツィアキウリについての論考

マリアグラツィアキウリについての論考 僕は、DIORのクリエイティブディレクターマリアグラツィアキウリがデザイナーで一番好きだ。 去年、インスタグラムで彼女の発表したSS2021コレクションを見てから好きになった。 ボヘミアンな中に現代的エッセンスが凝縮していて、天使の歌の様な音楽が会場中に響き、そこをモデルがウォーキングする。 一個一個の洋服のプリントアウトや、ビジューが計算し尽くされていて、様々な色味に歩く度変化する。 その裁縫工程のムービーも素晴らしい。 確

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太宰治と三島由紀夫と村上春樹と平野啓一郎あと木下雄飛と言われたら

太宰治と三島由紀夫と村上春樹と平野啓一郎あと木下雄飛と言われたら 僕は作家の中で最も偉大だったのは太宰治だと思っている。自分自身を文学に仕立て上げ、最後の死までそのまま文学にした。 三島由紀夫が次にすごい作家だと思う。 文学に学歴は関係ない。 文字が使えて言葉がわかれば誰でも参加できる。 僕は文学者じゃない。 作家でもないし、モデルでもない。 ただ木下雄飛という人間だ。 この世界には、肩書きで埋め尽くされた人が沢山いる。 そして、肩書きの多さは年収に比例する

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天酒

天酒 いつも不機嫌そうなその人は私にとって父親という存在以上で、何十年も経った今も彼の思い出が毎日頭の中をよぎってどうしようもないのでした。 「ヒロミツ、おい酒もってこい」 「お父さん、もうすごい飲んでいるよ」 「るせぇ。酒もってこいって言われたら酒もってくりゃいいんだ」 「はい。わかりました」 その人は酒乱で酔うと暴れまわって手がつけられないのです。 私が酒を運ぶ係でいつもこき使って私に酒をもってこさせます。 とても苦痛でいつ拳が飛んでくるかと冷や冷やしなが

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人生観

人生観 人生は劇場だと思っている。さまざまな登場人物が出てきては消えていき、自分を演じ続ける。その中で、美しい景色に出会う事もあれば残酷な悲劇に出会う事もある。僕は人生に挫折はなく、全て次に好転するための材料になると思っている。僕は、苦しむ期間が長く大人になるまで時間がかかった。今もまだ子供らしい部分や、表現をしているところも多々あるかもしれない。今日から毎月20本を目標にnoteを書いていこうと思う。まずはじめのnoteは人生観と題して、自分の価値観を社会に向けて表明して

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嘘の様に孤独好きで狂う程舞踏する蒼い蝶のストーリー

嘘の様に孤独好きで狂う程舞踏する蒼い蝶のストーリー  KINOSHITA YUHI プロローグ 秤事師の憂楽    自由と天秤にかけて僕が捨ててきた場末のゴミはこの世界にとって必要なすべてだったんだろうか?  10年の長い時間の澱が僕の血流に沈澱して、心を麻痺させている事情が白濁したレッドブルを飲んでいる時に徐に分かって、溜息を吐き、布団を被って、再び眠りに就く。  例えば、俺の孤島、という詩聖の俳諧に感動したのは、いつだったろうか、あれは確か高校生の果樹園にいる農夫にマ

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影の迷宮 labyrinth of a shade

影の迷宮 labyrinth of a shade 雨が降っていました その中を走り抜けていく人がいます 白い帽子に黒い服でした 何か急な様子で走っていました 後ろからサイレンが聞こえてきます 救急車でした 雷が鳴りました 走っていた人は病院に入っていきます 必死の形相です 手には濡れた花束を持っていました 彼は受付をしていました とても早口でした 病院の人も困っていました 彼は泣いていました  大切な人のお見舞いに来たのでしょうか 白衣のお医

¥300