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#105 捻れた心と音楽
10月末にamazarashiのAcoustic tour「騒々しい無人」福岡公演に行ってきました。
amazarashiの音楽が好きになったのは、適応障害になって休職をしていた頃でした。
それまでは有名な曲数曲なら知ってるくらいだったのですが、ちょっと独特な音楽が多いアーティストってイメージがあったくらいでした。
物心ついた頃から音楽が好きで小学校の高学年の時にサカナクションを好きになってロックバンドばかり聴くようになりました。
高校生になって洋楽やヒップホップ、EDMなどなど色んなジャンルを聴く音楽オタクになりました。
適応障害になった時、あらゆるものへの関心がなくなりました。ベッドから動けない日もまぁまぁありましたが、それでも音楽だけは何かしら流していた記憶があります。
ただ、心が一度壊れたからこそ聴けなくなった音楽というのもそれなりにありました。
僕の場合は、中学生時代から大好きだったバンドのSUPER BEAVERの曲が聴けなくなりました。
他にも、応援ソングや青春ソングみたいなキラキラした感じの曲を聴くのが怖いと感じるようになりました。
より悲観的に感じたり、自分の状況を情けなく感じたりしてしまって意図的に避けるようになりました。
そんな時に出会ったのがamazarashiでした。
amazarashiの曲は、ほとんどが暗いです。
文学的で悲観的で時には絶望的で「それでも...」と感じさせてくれる音楽が多いです。
手を引っ張ってくれるようなものではなくて下からすくい上げてくれるようなそんな感覚がします。
学生時代にギターサークルの友達と
「amazarashiは、暗い歌詞ばかりで独特だよね。」
という話をしたことがあります。
当時の僕もそのイメージでした。
今もそのイメージは実際変わりません。
ただ、心が実際に壊れてしまったからこそamazarashiのどん底からすくい上げてくれるような歌詞が刺さるんだと身をもって感じることが出来ました。
今回のツアーの曲と曲の間でボーカルの秋田さんが
「わいは、元々ロックバンドが好きで...。そういう曲に影響を受けて育ったんですけど。1度心が捻れてしまって...そういう曲たちが聴けなくなってしまったんですよ...。だからこそ...わいが創る曲くらいは、歌ってて居心地の良いものをと思いながら曲を書いています。」
と仰っていて、自分の経験とリンクして涙が出ました。