BANANA FISH/アッシュの救済

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アニメバナナフィッシュを見た。

抱えきれないほどの
絶望と
重圧と
期待と
自責の念を
いっぺんに背負うアッシュの人生と最期を想うと、涙なんて止めようもない。

大切な仲間がどんどん死んでいく日々。
自衛のため、仲間のためにたくさんの人を殺す日々。
自分の残虐さに絶望する日々。
ゲス野郎どもにレイプされ続けた過去。
ボスとして統率する重圧と責任。

アッシュの人生はまさに暗黒だった。
真っ暗闇の中
誰かに頼ることもできず、もがき続けていた。

そこに現れた一縷の光、英二。

本当に守るべき存在。
守られたい相手。
自分の弱さをさらけ出させる人。
見返りを求めない真の優しさ。
無条件の愛。
最悪な日常の中に見え隠れする、たわいもない優しい時間。

彼に必要だったものは英二であった。
彼は人を頼ることを学び、愛し愛されることを学ぶ。
強くも、儚く脆い彼を支えたのは英二の無限の愛。

お互いを求め、愛し、癒し、守る彼らは、
友人、恋人、家族、仲間
を、超越する言い表せないほどの深い絆で結ばれる。
そんな二人は、必死に手を伸ばしても、
手を取り合えないまま別れることとなる。

優しさを知り
愛を知り
安寧の地を見つけたアッシュ。

幸せに満ちた朗らかな表情で
英二を想いながら
彼の命の灯火はゆっくりと残酷に消えていく。

彼の最期は筆舌し難いものであった。