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ここがタメになった「人類史に輝く古代都市はなぜ消滅したのか?アナリーニューイッツ」1/②


4つの古代都市を調査し、その滅亡の理由について書いています。実際には決定的な証拠がないため「資料から予想されること」を主に記述しています。街の様子に関しても、予想であり確たる証拠は得られていません。

SDGSに限らずどうやったら衰退を防げるかということに関心があります。過去に繁栄した古代都市をみれば衰退の原因が見れると思い調べてきました。だいたい環境破壊です。ただし都市によって原因が少し違う。この本は4つも都市をとりあげてくれてるので参考になると思います。

チャタルヒュユクは古代都市の中ではかなり長持ちした方ですが、気候変動による定期的な氷河期に突入してしまったのがダントツの衰退原因でした。今のハイテク農業でも乗り越えられるか怪しいくらい氷河期による破壊力は大きい。我々が生きてるうちはそこまでいかないと思いますがそうなったら惑星移住を考えなくてはいけなさそうです。

「死の穴」に代表されるように飢餓が蔓延すると人間の死体を食べるようになります。これは世界中で普通にあります。遺伝子の中に「共食いによる病気発生を抑える」遺伝子が少し残っているのでトルコだけの話ではなさそうです。パプワニューギニアの人食い種族は死んだ人を食べるのは大事な儀式であり厳かに行うそうです。古代のトルコ人たちもそうだったのかもしれないです。モラルがないようにも見えてしまいますが彼らなりの尊敬表現も入っていそうです。

ポンペイは農業都市として発展したものの途中から行き詰っていたようです。噴火がなくてもいずれ娯楽都市への方向転換が必要に見えました。

都市が消え去っていくのを「突如起こった悲劇」のように見てましたが実際は数百年かけて不便になっていき人々が気楽に引っ越して過疎化しただけなのかもと思いました。

~~以降は内容説明~~

【トルコの古代都市チャタルヒュユク】
・チャタルヒュユクは当初、村が集まって形成された都市でした。家族が亡くなると彼らは床下に埋葬されます。後に墓地が作られて埋葬の文化が形成されました。
・初期の頃は文化レベルも原始的で、ゴミを捨てる穴だらけの町並みだったと推測されます。
・後に鍋が発明され、余分な時間ができ新しい仕事ができるようになり、人々は遠くの黒曜石を採取して鋭いナイフを作ることができるようになりました。
・数百年以上にわたって都市は続き、チャタルヒュユクにも大規模な墓地が形成されました。しかし、1000年以上経つと気候が変化し、氷河期が訪れたため干ばつが進み農業が困難になり、洪水も発生するようになりました。
・数百年後になると村の集まりだったチャタルヒュユクは組織化されて町に変わりました。寺院や市場は存在しなかったものの、富裕層が出現し立派な家が建てられました。
・食糧不足になると人々は次第に都市を離れていきました。道路の修復が追いつかず、町の住み心地は悪化していきました。
・都市の衰退期には死者の頭蓋骨に穴を開けて脳を取り出しその遺骨を集めて埋葬する儀式が行われ、これらの穴は「死の穴」と呼ばれていました。ただしこれは儀式の一環であり、遺骨は丁寧に並べられていました。

【ポンペイ】
・ポンペイは当時の大都市であり、約12,000人の人口を抱えていましたが、火山噴火により滅亡しました。
・ポンペイはローマの文化に近い特徴を持ち、奴隷と富裕層が存在していました。
・噴火後、一部は復興され、ショッピングに適した繁華街として再設計されました。飲食店が増えて多くの従業員は元奴隷であったと考えられています。
・火山噴火による灰によって農地が被災し、食糧不足が起こりました。もともと農業がウリの都市でしたがやせた土壌になったため今後は食料輸入が必須の地域になりました
・人々はポンペイ復興を願い、ローマは復興を支援しようとしました。ある程度復興は進み再度定住する人はいたのですが多くの人々は郊外に住み、仕事で通うことが一般的でした。このようにして、小規模な都市が郊外に形成されていきました。


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