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- リスキリング vol.23 - スタートアップのスピード
スタートアップのスピード
私がやってるインターンはいわゆる"スタートアップ"企業での仕事。一瞬聞こえはいいかもしれないけれど、なんてことはない、いろいろ精度が低いめちゃめちゃな集団です。
一度崩壊し1月初めに2人だった組織に入って、気がつけば28人。え・・・。自分のチームを管理しつつ銃を取って戦闘も牽引し、部全体の内部統治も建て付けることができました。目まぐるしいとはこのこと。実質2週間くらいか。そのスピードたるや!
とにかく本当に面白くてタメになったのは、組織ができていく様ですよ。ゴソッと集めてギュッと束ねて整理して、トントンと均して、一丁上がり。あ~こうやって出来ていくんだっていう。持ち寄るアイデアと迅速な意思決定。やれるところは好きにやらせてもらって。途中何回か、だまらっしゃい!という喧々諤々なシーンはありましたが、見事にできました、砂上の楼閣(笑)いや、こんなもん私の手柄、な訳ないですよ。ただコアなところにいたので、次にやる時に相当自信になります。
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トロント時間で話は進む
朝令暮改とか成熟した組織では味わえないだろうってことは多々あります。やっぱり不安定な組織は建て付けよりも運用がしんどい。
そしてオフィスがトロントにある会社なので、トロント中心で話は進みます。何か問題でも?いや、時差が、、、3時間。チームのミーティングは気を遣ってもらえるんですが、会社全体ミーティングや、商談はそんなことお構い無し。向こうの午前となると朝7時スタートとか。ここはツラい。他の仕事の都合上、夜寝るのが遅いから。
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"やっちゃえ!"でやらかす
外国の会社なんで、文化の違いはあります。社風?は、やっぱ"いや~西洋ですな"ってところ、私は結構好きです。けれど、実はその中でひっそりと掴んでいるのは、そうは言っても変わらんでしょう、と言うことです。仕事ですから、ビジネスですから、人とやることですから。あと基本的に何もかも全部面白いです。ムカつく時もありますけど。
■What do you think? :とにかくこのフレーズはよく出てきます、ウチのBoss。さすが西洋。西洋人あるいは訓練されてる西洋かぶれはどうでもいいことをべらべら話します。こう考えます!なぜなら〜ってね。翻って私、どうとも思わねぇよってことが多々あります。好きにしてよって。とっとと決めてくれりゃぁそれでいい話が多いので、良いですね!がほとんど。なぜかって、このBoss、何か言っても回収の段階で自分の意にそぐわないことはなかったことになってるから意味がないんすよね。気持ちはわかります、マナーとして意見は伺いますっていう。
■Make sense:これも気をつけないといけない言葉です。必死こいて説明しているとやたら出てきます。で、本当にmake sense してないことがあるから、Boss。理解できない時はえっ?って聞き返してくるから、上の空とまでは言わないけど、ちゃんと考えてない。で、最終局面で自分の思うようにチョロっと修正してある。イイねイイねのポジティブ系ワードは中身がないことがよくあって、実は麻薬です。
■やっちゃえ!:そんなBossを1回ハメてしまいました。聞き流し系(気持ちはスゴいわかります。外しちゃいけないとこだけ見てればいいやという)だから自由にやらせてくれるBoss。一方でその上司のCEOには異常に気を遣います。ビジネスを教わったって心酔してて、ある種ポチになっています。
CEOの承認が必要だというワークフローの修正を提案したら数日放置されてましてね。チームの作業が進まないし大勢に影響ないから、変えちゃいましょうよって、私。CEOはマイクロマネージなんてしないでしょう、ってそれでも気乗りしないBossに無理やりOKをもらったら、少し経って怒られたみたいで。それなりの理由があるんだから勝手なことするなって。あなた、CEOのことをよくわかってたのね、悪いことをしました。
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切らないならあなたが切られるよ
よく聞く西洋っぽいところもあります。隣のチームの作業効率が悪いことが問題になり、原因を探ると、作業をしてない輩が何人も出てくるわ、その作業の質が低いこと低いこと。オンラインワークのキツイところです。
で、リーダーのミーティングでBossがブチ切れて、そいつらオフボーディング(≒クビ)にしろって。リードの子、優秀な大学の院を卒業したんだって、キャリアはまだ浅いんですが、彼女が、"話すといい人たちなんだけど、どうも言うこと聞いてくれない"って嘆いたら、Bossが"切れないなら、あなたが切られるんだよ、そりゃここでは切らないけどさ"って。こえ〜。で怒りは収まらず、"だいたい院を出たばっかのヤツなんて使えねーんだよ、君らに文句言う訳じゃないけどさ、な、脱!"って。えっ、最後俺に振るの!?一応私も学生で、立ち位置難しいなぁと思いながら、Yes, sir!(御意!)って、即。
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中間管理職の悲哀
気がつけば毎週金曜の夕方はBoss の愚痴の時間になっています。こっちの夕方に連絡が来ます。向こうは夜。業務の要件は最初の5分くらいで終わります。あとは愚痴よ、愚痴。Vent offです。CEOからは組織運営のマイクロマネージ、CFOからは実のあるディールを早く持ってこいという現場の苦労を無視したコメント。大変なんだって。無理もないですけど、訓練度の低いスタッフにはイライラ、なんであいつらのビジネスマナーを俺が教えないといけないんだって。アンガーマネジメントに苦労してると言っていました。この仕事辞めたら、仏僧になれるって。ちょっと面白いのは、そもそもカナダ人って愚痴を言うんだって。いや、そりゃそうでしょうって話ですけどね。西洋のビジネスの世界は映画やドラマのカッコよく切り取ったシーンしか知らないから、イメージがないですよね。人間だものの世界です。締めの冗談の常套句は、脱はいつトロントに来る?これが出ると、あ、気が済んだんだなと。適度な相槌とあの手この手で同意の意思表示、まさにスナックのママです。ぐでんぐでんのおっさんから温泉に誘われても最終的にやんわり断る、あんな感じ。実際、難しい話になると何言ってんのかわかんないんですけど、愚痴パートはこっちも聞き流してOK。
それにしても、さっきのリードの子もBossも、それぞれの立ち位置に応じて、然るべき組織運営の壁と対峙しています。世界中、似たようなことで悩んでます。なんかさ、そう考えると板挟み業のおじさんもちょっと明るくなりません?根本の解決にはなりませんけど。
俺もできる!
ということで、正直、もっとやりたい気持ちはかなり芽生えてきてるし、俺だってできるって確信してるところがあります。もちろん、言葉の壁は大きいので、適用可能なところは限られます。そんなに都合は良くない。それでも、ここなら勝負できるというポジションはあぶりだせるし、勝負してみたいですよね。なにせ一歩二歩先に、世界があるんだからさ、挑戦するでしょうよ、そりゃ。金曜深夜2時に磯丸水産でクダを巻いていたオッサン、世界へ近づく。頑張りますよ、ねっ!
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