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【感想文】USJを劇的に変えた、たった一つの考え方(森岡毅)ページ数:261ページ 2016年著


【なぜこの本を読もうと思ったのか?(自分の弱みや足りない点)】

・マーケティングが結局何なのかうまく言語化できていないから

・USJという実際にイメージしやすい題材だったから

【なぜそう思ったのか?】

・マネジメントする目的は私が思うに「成果の最大化」であり、
 最大化するにはマーケティング思考になる必要があると
 常々感じているから、それをどんどん吸収していきたい

 ・コトラーのアカデミックな内容に入る前に、
 森岡さんの実践と基本をおさえておきたかったから

【本文の文字数】

1,435文字/1,440文字

【❶結論】【マーケティングとは消費者インサイトの言語化と具現化である】


マーケティングとは筆者の言葉を借りれば
「売るのではなく、売れる仕組みを作ること」

売れる仕組みとは、
消費者と自社商品の接点を主に3つコントロールする事である。 

①消費者の頭の中を制する
②店頭を制する
③商品の使用体験を制する 

消費者の頭に自社商品を描かせる事、
実際に手に取る事、
再び購買行動に至らせる事。

この一連の導線を設計し、
実現させる事がマーケターの仕事と言える。 

現代はモノが充足しており、
消費者自身でさえ欲しいモノがうまく言語化できない時代である。 

人間は頭に浮かんだ事以外の行動はできない。

想像するには、具体的な言語化が必須になる。
これが消費者インサイトである。

言語化した後に、実際に商品として具現化されていなければいけない。 

つまり、
人がうまく言葉にできない事を言葉にし、(言語化)
カタチにする(具現化)のがマーケターの仕事と言える。

【❷要約】


本書はマーケティングを知らない人に向けて書かれた、
マーケティングの根本を理解してもらう為のわかりやすい本である。 

本書の焦点は2つ。

 個人も会社もビジネスで成功する為のカギである
「マーケティング思考」を伝える事

筆者が体得してきた「キャリア・アップの秘訣」を伝える事

 前者のマーケティング思考を伝える点については、
筆者が在籍しているUSJにて実際にマーケティングでの成果を出す方法、
その軌跡を共有する過程でマーケティングが
どの様に事業に影響を及ぼすのかを述べている。 

後者のキャリアアップの秘訣については、
「職能」をベースにした考え方でキャリアを築く重要性を、
筆者が歩んできたマーケターと言う
職能を元に展開している構成となっている。

 実際にマーケターにならなくとも、マーケティング思考である事で
すべての仕事の成功確率を飛躍的に上げる事が出来る事を、
筆者の経験と学術的な面から主張している。

【❸仮説】【組織にマーケティング思考を浸透させるには・戦略・戦術・リーダーシップの一体化が不可欠】


マーケティングの使命はシンプルに言えば売上を最大化させる事にある。
しかしこのシンプルさの中には様々な奥深さがある。 

売上を「大きく」伸ばすには事業の延長線だけでは難しい為、
新しい定義が必要になる。

新しい定義には戦略と戦術が必要であり、
それは軍師的視点と言う高い視座が求められる。

新しく定義をし直せば、
組織を無理やりにでも変えて行くリーダーシップが求められる。

組織を変えて行くには
部署の思惑➤一人一人の思惑をよく理解する必要がある。 

部門間や個人間の利害やしがらみをぶった切ってでも、
消費者価値としてのベストを押し通す
強力な意思決定の仕組みが必要になる。

  したがって、マーケターは
経営者並みに経営のすべてを担っていると言っても過言ではない。

事実、コトラーのマーケティングマネジメントの組織図において、
顧客中心にマーケティングが円を描いている。

これには本来マーケティングに対する権限移譲が必須になるが、
世の中小企業はまだまだマーケティングに対する認識が弱く、
営業の中の補佐的な位置づけとして組織図を描いている事が多い。

 その不利な状況の中でいかに成果を出すか?が
マーケターに求められるという前提がある。

自分がトップでない状態で、
時に社長までも含めて組織全体を変えて行く事は
相当のリーダーシップが求められる。

 マーケターは単純な知識やノウハウだけではなく、
戦略・戦術・リーダーシップの一体化が求められる。

 

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