【ネタバレ注意】SEED FREEDOM見てきた【20年目のカタルシス】
20年という気の遠くなる時間
20年ですよ。
たった今、見終わって帰ってきて、興奮冷めやらずバーボンソーダをあおったところですけどもね。
20年前ってあなた。
私は20代でまだ結婚前だったんですよ!
画像から下はネタバレである
【以下ネタバレ】興奮しきっているからとにかく取っ散らかっている
とにかく、いま私は興奮している。
感動というか感慨というか。
20年待って待って待ち続けたけど、20年待ったからこその感慨かもしれないと思う。
エンドロールの最後に「監督 福田巳津夫」をいう文字を見た時に、両澤氏にはいろいろな意見があったけれども、僕は他人の気持ちを推し量るということが嫌いだけど、おそらく福田監督的には描きたいことをすべて描き切ったと思われるこの映画が封切られた時のその思いは如何にと。そう思えるくらいの感慨であったことよ。
以下、取っ散らかった感想。
まずいまいちかなあというか映画という尺の短さ的にしょうがなかったかなあというところから行くと。
ファウンデーションの皆様の悪役らしい悪役感というか浅さというかw
アウラ女帝がギルバート・デュランダルの後継というか…「ヒトラーのしっぽ」感漂う小物ぶりがなんともw
愛おしいくらいであったw
おかげで20年ぶりにギルバート・デュランダルの偉大さが改めて浮き彫りになったよねw
さて、20年物の感慨について。
取っ散らかってるぞ。
・まずは主題歌「FREEDOM」
西川くんが哲ちゃんの曲を歌うというだけで胸熱なわけなのに。
西川貴教と小室哲哉だと疾走感のある曲になるかと思いきや、この奥に向かった広がっていくスケール感。いい意味での裏切り。
マニアックでごめんだけど、ギターが鳥山雄司さんだというのもまた…その一点だけで全ガノタが注目していいはずなんだよ。
あとあのシーンで「meteor」は本当に反則だからねw
・キラが男子として男としてもがきあがく姿
20代の青年だった私が20年の時を越えて中年時代を終えようとしているからこそわかる一人の男子が男として強くありたいと、大事な女性のために強くあろうとしてもがく姿を40代の男として、その20歳のあがきやもがきや成長の苦い思い出と理解者のある感動を心から「良かった」と思ってあげられた。良かったなあ、キラ。
しかし、スーパーコーディネイターキラが出来損ないと言われる日が来るとはね
・人としていつもキラの半歩先を行き、キラを引き上げていくアスラン
そして理想の親友アスランよ。
アスランよ。今回はモビルスーツという殻を脱ぎ去って、生身の肉体で完膚なきまでに叩きのめして、叩きのめすことで親友を守った理想の親友アスランよ。いい男だよ、アスラン。
「本当に使えないな」は最強の名台詞だよw 破廉恥だけどww
・ガンダムシリーズ史上最高にかっこいいズゴック
たとえ、インフィニットジャスティスガンダム弐式のカモフラだったとしてもよ。あえてZGMF-MM07ズゴック、これほどにかっこいいズゴックが今までのガンダムシリーズにあっただろうか。ガンダム45年の歴史の中でズゴックが最も輝いた瞬間だよ。
・シンちゃん、良かったねシンちゃん
運命の不遇の主人公、妹を奪われ、初恋の人を奪われ、主役の座までも奪われた不遇の主人公シンちゃんが、あこがれの上司に認められ、ルナマリアに往復ビンタかまされるくらいに心配してもらえて、狂獣化するくらいにステラに愛されて…「こいつの闇は深すぎる」は狂獣ステラに対する言葉ではなくてシンちゃんに対する言葉だと僕は思ったけど、背負ってしまったその深い深い闇を晴らしてくれる強い光を手にすることができて本当にシンちゃん良かった。
・沈んでしまったアークエンジェル、愛する人に迎えに来てもらえたマリューさん
アークエンジェルの沈没とマリューさんの「総員退艦」はどうしてもミネルバとグラディス艦長の最期を想起せずにいられなかったんだけども、フラガさんに迎えに来てもらえたマリューさん、本当に良かった。
マリューさんの「タンホイザー起動!」のインパクトたるや!
まさか衝角使って吶喊するとは思いませんでしたけどw
・不可能を可能にするのも楽じゃない男
そしてフラガさん。いくらアカツキでもレクイエムを拡散するのはむちゃがすぎますってw 不可能を可能にするのも楽じゃないは本当の大人の男だから言える言葉ですよ。「おっさんじゃない」もありがとうございましたw
しかしシンが「フリーダムキラー」ならフラガさんは「レクイエムキラー」ですわ
・ザフトの名コンビ
イザークとディアッカのコンビが健在で本当にうれしい。
いやデュエルとバスターはやりすぎですけどw ミーティア接続はやりすぎすぎですけどw 怒ると狡猾だったはずのディアッカが深みのある大人になっていたり、敵の翻意をぎりぎりまで待つイザークだったり…彼らの変貌こそが未来への可能性ですよ
デュエルにブリッツの要素が加わってるの本当に反則。
それはもうイザークだから許される
・ミレニアムのおしりに見るミネルバの面影
ミネルバ好きだったんですよ。スーパーミネルバ級、面影があってうれしかったよ。
・各所にちりばめられたガノタ殺し
もう描きたいことをすべて詰め込んだでしょと思ったんですけどね
「モビルスールの性能の差が」ってキラが言ってみたり、ギャンやらゲルググやら出てきたり、既述だけど鳥山雄司さんが主題歌のギター弾いてたり(鳥山さんはBEYOND THE TIMEのギターも弾いている)、SEED関連だけでもバルトフェルドさんもミリアリアもサイも出てくるし、ミレニアムの艦橋にアーサーとアビーがいるとかたまらないって!
ところでカズィに気が付いた人います?
【むろんネタバレ】私にとって一番最大最強の名シーン
とにかく山のように詰め込まれているんですよ。
20年待ちに待って待ち焦がれ切って積もりに積もった鬱屈を跡形もなく消し飛ばしてしまうほどのカタルシスをもたらすすべてが!
でもね本当にね、その瞬間にすべてを感じてその瞬間に涙が噴出した瞬間があるんです。
これはね、もしかしたらここまで読んでくださって見てみようかなと思ってくれた方はひとまずこの先は読まずに映画を見てそれから読んでもらった方がいいかもしれない。
もう一回だけ無関係な画像を挟むからその間に考えてみて。
戦術バジルール
マリューさんがさ
戦術バジルールを実行するのよ。
ナタルさんがアークエンジェルを手玉に取ったあの戦術をこれからの世界を守るための戦いでマリューさんがその名をつけて実行するのよ。
ドミニオンのクルーは全滅しているわけですから、それを継承したのはアークエンジェルのクルーなわけですよ、ミレニアムにいるマリューさんとノイマンなわけですよ。
ナタル・バジルールを愛する全宇宙友の会会員としては瞬間的に涙が噴出するでしょ。
ミラージュコロイドで偽装してアルテミス要塞に進入する作戦をアスランが「ニコルの戦術だな」っていうシーンも最高でしたよ。
ミレニアムを逃がすための「トダカ一佐の百発百外し」も熱くなる思いですよ。
これまでの戦いで命を落としていった人たちもまたこれからの世界を救う戦いの中で世界を守っているということが、今戦う彼らの中に当たり前に生きて、未来につながっていることが描かれたことが何よりうれしかった。
架空の世界のことだけど、行ってしまった人々の思いも背負って戦った彼らに今度こそ安らぎをと思わずにいられない。
…戦術バジルール。某所でナタルさんとマリューさんの間に友情があったという妄想小説を書いてしまった身としてはこれほど感極まるシーンはなかったと言えましょう。
すべてのSEEDファンに
とにかく見た方がいい。
ここまでネタバレを見てしまった人も見た方がいい。
だって20年待ってたでしょ?
この作品には私たちが待ち焦がれてきた20年の日々を美しく昇華してくれるすべてがある。
悩む必要はない。
さあ、劇場へ行くんだ!