#5 自分農法の確立

世の中、いろんな農法がある。
慣行農法に有機農法、自然農法、炭素循環農法…。
自然農法と自然農と自然栽培も厳密に言えば違うそうだ。

僕はいわゆる有機農法で営農している(はて、有機農法と有機栽培は同じなんだろうか、まぁいいや)。
有機農法の中でも例えば、
有機JASを取得しているのかどうか、
有機JAS認証を受けた農薬を使っているのかどうか、
家畜糞堆肥を使ってるのかどうか、
など、農家によってこだわりが異なる。
僕は有機JASは今は取ってないし、認証を受けた農薬(お酢とかも含め)使ってない、家畜糞堆肥は使っている、という感じ。

その理由は?と聞かれると難しいのだが、一番は「研修先がそうだったから(有機JASは取得されている)」。
もちろん、その農法でちゃんと生計が成り立っているというのも安心材料。

有機JASについては僕も過去に取るだけは取ったけど、今の農園ではいろんな面で割に合わないと思い、すぐに辞めた。
有機JAS認証農薬を使わなかったり、家畜糞堆肥を使うというのは同じだが、全く同じではない。
肥料は違うし、同じ野菜でも品種は違う、仕立て方が違う野菜もある。
何より営農地が違う。

営農地が異なれば研修先で学んだことをそのままコピーできることは限られてくる。
仮に研修先の隣の畑を借りたとしても、日当たりや水捌け、風の強弱が変わることもあるので、全く同じというのはなかなか難しい。
さらに新規就農者で最初から研修先と同じように機械を手に入れたり、従業員を雇ったりできないのであれば、同じことはほぼできない。

話が逸れてきた。

結局、良い野菜を長い間採るためには、タイトル通り“自分農法”を早く確立して実行するべき。
当たり前と言えば当たり前なんだが。
ただ、「〇〇農法でやりたい!」という気持ちだけが先行して、野菜が作れてない人もたまに見掛ける。
農法まではいかなくても、「ビニールマルチはゴミになるから使いたくない」ってだけで、草引きの手が回らず夏野菜が草ボーボーになっている人とか(もちろん上手に草管理をされている方もいらっしゃる)。

研修先で研修を受けるというのは大切なこと。
そこで身に付けた技術をいかに自分の畑で利用できるか。
そのためには表面上のやり方を学ぶだけでなく、「なぜその作業をするのか」など、一つ先の理論的なものまで学ぶ方が良い。
そして自分の畑の土や周囲の環境をよく観察し、時にはご近所農家さんにアドバイスをもらったりして、既存の農法にとらわれないようにしないといけないと思う。

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