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【恋愛小説】君を助けるための石 7話

みことは鈴と結婚して10年…幸せに暮らしていた。
ある日、突然鈴が倒れてしまい意識不明となった。しかも原因が分からない…
そこに、伊邪那岐神が現れて鈴の原因は、鈴が持ち帰った石にあると言う。
その石を返せば鈴は助けられると…
尊は鈴を助けるために、過去に一緒に行った神社に石を返しに行くことにした…

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7話 大崎上島の神社


鈴が倒れて3日目の朝

尊は目を覚ました…
鈴の病院に行きたかったが…
病院に行けば、鈴の両親がいる。
両親の前で神社に行けば、尊は眠った状態になる…
だから…
病院に行く前に、次の神社に行くことにした。

次の神社は…
スマホをスワイプして神社を探す。

あれは、去年の12月…
行きたかった広島県の大崎上島のホテルが年末に空いているのを見つけて…
鈴が、若い頃から行きたかったホテルだったから
予約して行ったんだ…
ホテルにチェックインする前に、色々回っていたら
展望台を見つけて…
そのまま、神社に行ける道があったから行ったところだ。

鈴とは、よく展望台に行く。
狭い道を行くところばかりなので軽自動車がいい…
だたし…車で上がれる展望台に限るけど…
この時も、展望台を見つけて行った。
展望台から、しばらく歩くと…何か所か展望所があった。
なかなか神社に着かなくて…焦ったのを覚えている。

その神社は、愛媛県の神社の分所で…

御祭神は石鎚毘古命いしづちひこのみことで、国土形成や家内安全、商業繁栄、五穀豊穣、海上安全、大漁、病気平癒、厄除開運、交通安全など、諸願成就の神として信仰されている。石鎚山の神様で、男の神様とされているそうだ。

小さな鳥居の向こうに祠がすぐ見える小さな神社…

―――ここで、鈴が石を持ち帰ったとは思えないけど…

―――まずは置いてみよう。

尊は、色々な場所に石を置いてみた…
思った通り、反応はなかった。

―――やはり、ここも違う…

―――そういえば、今から鈴の病院に行きたいから

―――このまま、鈴の病院に行けばいいんじゃない?

そう思って、病院の前の写真に石を置いて…
目を閉じて…目を開けてみたけど…
元いた場所だった…

―――ワープはできないってことか…

―――仕方ない、家に帰ろう

尊は、本当はすごく疲れていたのだが…
家に帰って支度をして病院に向かった。

病院に行くと、鈴の両親が病室にいた。

両親に

「変化はないですか?」

と聞いてみたけど…

「変化はないね…。昨日、病室に泊まろうと思ったけど完全看護だから泊まれないと言われて…帰ったんだよ」

「え!?どこに泊まったんですか?」

「ホテルに泊まったよ」

「言って下されば、家に泊まって貰ったのに…すみません」

「いや、いいんだよ」

「今日の夕方には、帰ろうと思う」

「そうですか…」

「尊くん、仕事は大丈夫なのかい?よかったら会社に行ってきてもいいんだよ」

尊は、そう言われて…
本当は会社には行かなくてもいいんだけど…
神社に行かないといけないと思い…

「すみません。では、そうさせて下さい」

と言って、お願いすることにした。

できるだけ多くの神社に行って、鈴を助けることが俺の使命だから…

―――鈴、待ってろ!俺が絶対に助けるからな…

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