少人数学級について
僕は今日、ふと「なんで秋田県って学力が高いんだろう」と思い立って秋田県の取り組みについて調べていたところ、少人数制の導入が早かったと書かれていた。
そこで僕の興味は秋田県から少人数学級に完全に移ってしまったので、調べて分かったこと、考えたことをここに示す。
僕が少人数学級について調べる前にふわっと考えていたメリットとして、
一児童あたりの教員が接する時間が増える
一人一人の学習状況、様子が把握しやすい
学校生活において落ち着いた生活を送れる
だった。だが、今回文部科学省が出しているデータを調べてみると、
不利な家庭環境に置かれている人が多い学校において、少人数学級の方がテストの正答率が高い
「授業内容がよくわかる」と答えた人が少人数学級にするほど増加する(30から14人に減らす)
「勉強は大切だと思う」と答えた人が2と同じく増加
「学習したことが将来社会で役に立つと考える」と答えた人が2と同じく増加
という結果が出ているようだ。
考察
僕がここで大事だと思ったのは「当事者意識」を持てるということだ。人数が少なくなるほど「誰かがやるだろう」ではなく「自分がやらなければ」という思考になり主体性が駆り出されると考える。
駆り出された主体性をもとに学びを行うことによって生徒の学問への興味が引き出される。この「学欲力」は現在のリカレント教育にも必要な能力となるだろう。
現代教育論の授業でも教授は、「一対その他大勢」
の授業になることを嫌い、全員で場を作り上げることの大切さを説いていた。「一対その他大勢」だと
個人は受動的な存在となり無力感が生じて集団に埋没してしまう。だからこそ主体性を引き出す少人数制度は非常に有用だと考えた。
加えて、文科省のデータ1の不利な家庭環境の子が正答率を上げた例を見て思ったことがある。
貧困な家庭環境で育った子供は、集団の中で無力感や疎外感を感じやすいという話をどこかで聞いた気がするが、そういった子どもにこそこの少人数制度が必要なのではないかとも考えた。
しかし、教員の質を向上させなければならない、負担を減らさなければいけない、といった課題もある中で少人数学級の導入は難しい側面もある。なので、授業中に生徒同士で対話の場面を多く取ったり、プレゼンなどを共同で作らせるといったことを取り入れるなどして主体性を引き出すことも必要だと考えた。