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【漫画】魔王と勇者の戦いの裏で【葦尾乱平/涼樹悠樹/山椒魚】感想 ※腐注意

ゲーム「勇者が魔王を倒して世界を救う王道RPG」の世界に転生した主人公ヴェルナー、この世界で自分は大量虐殺イベントで死ぬモブキャラの一人だと気づく、前世のゲームプレイ知識を最大限活用し死ぬ運命を回避しようと右往左往する戦記ファンタジー


やがて世界は勇者マゼルと魔王の戦いにより命運を決する――
そんなRPGのゲーム世界に貴族の子息として転生したヴェルナー。
スキルは『槍術』と平凡で、紛うこと無くモブキャラであった。
このままではモブとして死を待つだけ……そう判断したヴェルナーは悲劇を回避するため、生き残る術を模索し始める。
頼みは、勇者と築いた友情と前世の知識と知恵のみ。
そして迎えたゲーム最初のイベント『魔物暴走』。
シナリオ通りならば大敗し、多数の犠牲者が出る戦いだったが……
「俺が世界を変えてやる」
伝説の裏側で奮闘する凡人の本格戦記ファンタジー開幕!

©COMIC GARDO 葦尾乱平/涼樹悠樹/山椒魚

キャラクター

ヴェルナー(主人公)

主人公、昔プレイしたゲームの世界に転生した元社会人、相手の発言の裏をよんで行動できるほど頭の回転が速いため、周囲からの評価はすこぶる良い、そのため主人公を気に入るキャラが多い

マゼル(勇者)

通常時は天然で人畜無害な忠犬といった印象だが、戦闘時は豹変して冷徹な仕事人になる、ヴェルナーに懐いているため別行動になると見るからに落ち込むし、離れた場所にいるときは「ヴェルナー何してるかな…」とほぼヴェルナーのことを考えている

ストーリー

貴族の家に転生したヴェルナーは武芸を磨き、学園では成績トップになるほど勉学に励んでいた、この学園にはゲームの主人公である勇者マゼルも在籍しており、「下手にメインストーリーに絡んで死にたくない」のでマゼルに関与せずモブキャラを貫こうとしていたヴェルナーだが、マゼルの危機に偶然遭遇してしまい流れで助けることに…
この勇者、とにかく強い、どんな武器もひと目見ただけで使いこなせる「クソチートスキル」の持ち主で、戦闘スイッチがはいると鬼神のごとく敵を処理していく
しかし普段は天然炸裂でトラブルに巻き込まれやすいため、今後のストーリー展開に不安を抱いたヴェルナーが「モブに徹して勇者を避けるよりも、近くでサポートしてる方が安全」と判断し、世話を焼く過程で悪友兼親友となる

時が経ち、ゲームでは序盤の重要イベントである「魔物暴走」が発生、魔物暴走とは20年に一度魔物が王都を襲撃しにくる恒例行事であり、通常であれば簡単に撃退できるため、すべての人間が今回も簡単に終わると侮ってかかっていた
しかし、今回の魔物暴走は魔王が復活した影響により魔物が強化されているため、王都の騎士団は壊滅、王位継承者は死ぬ負け戦確定のイベントに仕上がっている、それを勇者であるマゼルが撃退し、魔王復活を知ったマゼルは魔王討伐の旅に出るというゲームでは「旅の導入イベント」となっている
この事を知っているヴェルナーは事前に必要な物品を購入したり兵を強化したりと、周りの貴族に疑問を持たれ笑われながらも念入りに準備を進めていた
魔物暴走が開始し、準備不足や兵不足で絶体絶命だった周囲の貴族に手を貸しつつ、時には王太子に進言しなんとか魔物を食い止め続けるヴェルナー、それと時を同じくして裏で暗躍していた魔物をマゼルが討伐し、王都は見事守られることとなった

しかし
ゲームでは絶対に回避できない王都壊滅イベントを回避し、死亡するはずの人物も生存しているなど、本来のゲームシナリオから大きく逸脱した状態になったことで、今後のストーリー進行に悪影響が出ないか不安になるヴェルナー
更に今回の戦いで多大な功績をあげたことから爵位を与えられ、本来関わることの無かったであろう主要人物と関わり合いになり、そこで能力を買われ&気に入られて様々な問題解決に駆り出されることとなる

なんやかんやありつつも、まずは親友であり勇者であるマゼルの旅を支援するため、魔王と勇者の戦いの裏でヴェルナーはサポート役に日々奔走することになるのであった…

感想


「お前が生贄にならなきゃいけないような世界なら…俺が世界を変えてやる」

ヴェルナーがマゼルの胸ぐらを掴みながら言うセリフ
この言葉にピンときた人は購入して間違いないかも

まずマゼルはヴェルナーが好きすぎる
一緒に行動するのが当然と思っている節があり、魔物暴走では別行動と知り落ち込む、そんなマゼルをヴェルナーが肩を抱いて慰めるシーンがあるほど仲が良い
そして敵と戦闘中、危機に陥った時はヴェルナーのことを思い出して記憶の中のヴェルナーにアドバイスをもらい状況を打開する
王太子に「マゼルとヴェルナーは主従関係を結んではどうか」と提案された場面で、ヴェルナーは「マゼルと対等な関係でいたい」と思い断るが、マゼルはその返答を聞き「自分はヴェルナーにとって必要では無いのか」と不安を抱き、それをヒロインに相談するほどヴェルナーへの矢印は強い
更に、仲間になった人には大抵「ヴェルナーは頭がいい、頼りになる」と伝えているため、いわゆる【ヴェルナー自慢】機能を標準搭載している正妻ポジである
一行に一回はヴェルナーという名前を書かなくてはいけないほどマゼルはヴェルナーヴェルナー言っている

ヴェルナーはマゼルが強い魔物と戦ってると知っていても「まあマゼルなら大丈夫だろう」と強く信頼しているのと同時に、魔王との戦いで無事に帰ってこれるようにマゼルの支援をして守ろうとしている
スタンピード後、ヴェルナーとマゼルは魔物暴走の功労者&有望株なため、学園内では取り入ろうとする人間が急増、追い掛け回される日々が続き、ヴェルナーがマゼルに自分の寮の部屋を使っていいと合鍵を渡すシーンがあるなど本ッッッ当に仲が良い

メインである主人公ヴェルナーと勇者マゼルの関係性が濃いのと、ヴェルナーのカリスマ力で様々な登場人物がヴェルナーを気に入ったり心酔したりしているため、登場人物のほとんどがヴェルナーの話をしてるかもしれない

また、なんといってもなろう系とかで有りがちな、主人公を目立たせるために周囲の人間のIQを0にするといったイライラポイントがなく、立場のある人達は総じてキレ者で強くて脳筋なので、安心して読みやすいおすすめ漫画
ヒロインはいる(多分)が4巻までは恋愛要素はほぼ無い、今後は不明


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