なぜ「自分攻め」をするのか?/息子の発達障害と向き合ってわかったこと
僕は地獄に落ちるのだろうか!?
ガチャ~ン!!
「わぁ~!!」
洗面所から大きな音と、息子の叫び声。
水が入ったガラスのコップが割れていた。
駆けつけた私に息子が聞いた。
「僕、地獄に落ちるんやろか?」
私は深呼吸した。そして息子に聞いた。
私:「怪我してない?」
息子:「してない...」
すさまじく落ち込む息子
毎朝仏壇の水を替えるのが、息子の日課になっている。
「よりにもよって、仏壇の物を壊すなんて!」
「僕は発達障害とはいえ、何てどんくさいんやろう...」
その後、息子が凄まじい勢いで落ち込んでいくのは簡単に予想できる。
私はもう一度深呼吸をした。
仮に私が以下の言葉を言ったとする。
「怪我しないで良かった」
「たかがコップを割っただけ」
「毎日きちんと水を替えてくれていて、今日はたまたま」
半泣きの状態の息子には、どんな言葉も耳に入らないだろう。
また私に聞いてきた。
「僕、地獄に落ちるんやろか?」
「落ちひん!!」
私は叫ぶように答えていた。
お母さんの「持論」はいらない!
「落ち込むんじゃなくて、どうすれば良かったのかを考えるべき!」
「未来のことを考える思考に切り替えて!」
以前の私の発言はこんな感じ。
息子は聞いていないし疲れるだけだから、いまは言わない。
なぜこんなに落ち込むのか?息子の解説が始まった
(意識しながら)知らん顔していると、息子が話し始めた。
★以下はどんな気持ちになっていったかという、息子の解説です。
話し言葉で書きます。
コップを落として割った後、二つのことが思い出されたんやよね。
1.SNSの書き込み
「『ゴメンなさい!』なんていうのは口先だけ。形だけ。本当に悪い、申し訳ないと思って反省しているのなら死ね!」
「発達障害だからといって甘えるな!怠けているだけだ!」
誰なのかもわからない、複数の人が書いた記事の一部が、いくつか頭の中に浮かびあがってくるんやよね。
2.以前、学校や職場で言われた言葉の数々
「こんなこともできないのか!?」
「どんくさいな!」
「ほんま、役に立たん!」
「きも~(~_~;)」
正確な状況は忘れ、記憶はゴッチャになっているけど、その言葉がトラウマになってフラッシュバックしてきたんやわ。
SNSの記事と、体験のボンヤリした記憶が僕の頭の中で合わさって、それがドンドン膨らんで、大きくなって...
その巨大化した物体が僕を攻めてくる!自分攻めが止まらなくなってしまって...
息子の話を聞いて
(正直、コップを1個割っただけで、そこまでいくのか!と、ビックリしました)私は息子にこう言いました。
「そうやったんやね。そんなふうに考えていたなら、メチャメチャつらいなぁ!!」
「そこまで話してくれてありがとう。私に気持ちを聞かせてくれたことは、すごく嬉しかった。」
落ち着いたところで息子に聞いてみた
私:「SNSでさっきの記事を書いていた人たちって、どんな感じの人だと思うん?」
息子:「名前を隠して他の人の誹謗中傷は平気でするけど、自分のことを言われたらメチャメチャうろたえる感じの、惨めな奴だと思う。」
息子:「『あんたらに何を言われたって、気にしたくもないわ』て思う。」
私:「お~!いい感じやん!」
簡単に書きましたが、ここまでの会話の流れにはもっと枝葉があり、時間はかかりました。それでも、なんとか息子は自力で気持ちを立て直すことができました(ToT)/~~~
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
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