ちょっと将棋誕生の話

将棋は面白いです。
なぜなら、将棋はおよそ1000年前に誕生して今現在も多くの人に遊び続けられているからです。
1000年も遊び続けられているゲームが面白くないわけないです。
日本人は、1000年前から玉将や金将、銀将といった駒を動かして遊んでいるのです。

今回は、そんな将棋誕生についてちょっとだけお話しします。


将棋はおよそ1000年前に誕生しました。

現存する最古の将棋の駒は、1058年に作られたものだと言われています。
奈良の興福寺があったところで見つかったそうですが、その中に将棋の駒と一緒に、一〇五八年って書かれたものがあったそうです。
11世紀に作られたと推測されている駒は他にも、兵庫県や福岡県でも見つかっていますので、当時の日本の主要都市には、将棋は広まっていたと考えられます。

また、『和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』と言われる辞書が930年ごろに作られていますが、そこに「将棋」という言葉はありません。
930年ごろにはまだ将棋はありませんでした。

つまり、だいたい1000年前後に将棋は誕生したのではないかと考えられます。


文献で最初に「将棋」と言う言葉が出てきたのは、12世紀です。
「新猿楽記」という、Wikipediaによると『物尽くし・職人尽くし風の書物』だそうです。
当時の世の中を幅広く描いた架空の物語のようです。
作られた年がいつか、はっきりとは分からないそうですが、Wikipediaによると12世紀のどこかだろうと言う感じみたいです。

まだ私は読んだことがないので、いつか読んでみたいと思います。
いや、今年読みます。
電子書籍はないみたいなので、紙の本を買わないといけないんですね。
私は電子書籍派なのでできれば電子で買いたいのですが、ないものは仕方ありません。


それから将棋は公家の日記に出てくるようになってきました。
これも12世紀の話です。

あの小倉百人一首を作った藤原定家の日記によると、お偉いさんたちの中で将棋愛好グループっぽいのがあり、頻繁に将棋を指していたそうです。
そういえば、あの頃の人ってだいたい苗字と名前の間に「の」って入れるじゃないですか。
あれ、なんなんですかね。


で、将棋って、実は昔と今とではルールが変わっています。
盤面の広さや駒の種類が違います。
持ち駒の有無も違っています。

ご存じの方はイメージしやすいと思いますが、大富豪というトランプのゲームには、「ローカルルール」と言われるのがあります。多分今も。
私の地元でも、同じ地域にも関わらずちょっと学校が違うだけで「ローカルルールが…」と言っていました。

ローカルルールって、本筋のルールにちょっとだけ違う、変則的なルールを加えることで、よりゲームを面白くする工夫なんですね。

将棋は、数百年かけてローカルルールを進化させていきました。
そうして16世紀に、ほぼ今と同じ形になったと言われています。


どうでしょうか。
1058年といえば、日本で初めて武家政権を打ち立てた平清盛の時代らへんです。
大河ドラマにもなったことのある人です。
そのころから日本人はあれこれ工夫を重ねながら将棋を指し続けてきました。
そんな将棋、面白いに決まっているじゃないですか。

面白いものというのは時代によってすぐ変わります。
今の時代、どんなに一世を風靡したゲームでも、数年後には誰も話題にしなくなります。
そんな時代です。
でもだからこそ、一生楽しめる趣味って、持ちたいじゃないですか。

将棋は、1000年続いています。
どんなに時代が変わっても、ずっと日本人が遊び続けているゲームです。
100年経ってもきっと廃れません。
数年後、今よりニュースに取り上げられる機会は減るかもしれません。
でも、あなたが死ぬまでに廃れることはありません。

そんな将棋を趣味にしたら、それだけで人生豊かになると思うのです。
何歳からでも始められます。
何歳になっても楽しめます。
大人から子供まで、曽孫とだって楽しめるかもしれません。

そんな将棋を、あなたも始めてみませんか。

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