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トレーナーで生きていく ・ 独立編 vol.6

第6話「値段ってどうやって決まるんすか?」

第一話はこちら

リョウ「ちなみにユウタくんはなんで今の料金でやってんの?」

ユウタ「はい、正直、オレまだ資格も持ってないし、経験も浅いし、実力的にそのくらいかなって思って。。」

リョウ「なるほどな。それは間違いやないで。謙虚で良いと思うよ。」

リョウ「けどな」

リョウは少しだけ、間を置いて話しはじめた。

リョウ「その考えで言ったら、ユウタくんが値上げできんのはいつになるねん?資格取ったらか?年とったらか?」

リョウ「現実見てみい、資格持っとるトレーナーの料金は高いか?年とったトレーナーの料金は高いんか?」

リョウ「変わらんやろ。」

ユウタ「。。。」

リョウ「なら、大手パーソナルジムの値段はどうや?CMやっとるとこ。ユウタくんの3倍やろ。何が違うん?」

ユウタ「それは、、大手だし、、高級感あるし。。」

リョウ「なんやそれ、そしたら資格も経験も関係ないやん?」

ユウタ「あ、はい。。確かに。」

リョウ「大手の事、悪く言う気はない。せやけどな、もしも大手で雇われとるトレーナーがホンマにあの値段の価値あるトレーナーやったら、雇われとるワケないやん?独立したら月収200万超えるで。」

ユウタ「あ、」

リョウ「そうや、何が言いたいかってな、トレーニングの値段を実力にこだわり過ぎたらアカンねん。」

ユウタ「いやー、しかし〜。。。」

リョウ「なにもウソつけ言うとんのと違う。実力ないのに値段だけ高かったら当然嫌われるよ。大手と個人では売り方も違うしな。」

ユウタ「え〜、じゃ結局個人は値上げできないって事じゃないですか。。」

リョウ「できる。歳も経験も関係ない。売り方を変えるだけで価格は上がる。もちろんお客様にも嫌われん。むしろ必要にされてリピート率もガツンと上がるんや。」

ユウタ「。。。」

リョウ「今インチキクサイ思ったやろ?わかった、ユウタくんが納得できるようにキチンと教えたる。フリーで上手くいっとるやつらは皆んなやっとる事や。何も特別な事やない。」

当初は集客の方法だけ聞ければ良かったはずのユウタも、少しずつ他の事にも興味が湧いてきた。

それは今まで誰も教えてくれなかったコトだけれど、今の自分に最も必要な事だと本能が反応した。

つづく・第7話へ

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