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【塾講師時代】ちょっといい話 

私の経歴は上記リンク先に書いている通りなのですが、高校教師の前は塾講師を3年弱ほどしていました。まだ塾講師時代の話をしたことがなかったので、成功談・失敗談・塾講師で得たことなどを今後書いていきたいと思います。

初回は、成功談、いわるゆ自慢話です!笑



◯塾での最終授業

ある年の年度途中に高校の常勤講師の内定をいただいたため、私は9月末というとても中途半端な時期に塾を去ることとなりました。一年単位で生徒さんの指導にあたるべき仕事にも関わらず、年度途中で退職したことは今でも申し訳なく思いますし、快く追い出してくださった上司にも本当に感謝しています。

さて、私は個別指導塾で勤務していたので、基本的には授業というものはマンツーマンでした。塾講師としての最後の授業は誰になるのか、こちらの勝手な話ですが少しワクワクしていました。誰が最後か、誰が最終授業か、と待ち構えて9月を過ごしていると、なんと生徒の方から私の最終授業の相手を立候補してきてくれる事態となりました。

私の引退試合に立候補してきてくれたのは以下のリンクに天声人語の書き写しで登場した生徒さんです。


この生徒さんは当時、中2でしたが、私の退職を伝えてしばらくした頃に

生)先生ー、いつまで塾にいるんですか?

私)9/28が最終出勤!

生)じゃあ、私のダニエル先生(私)の最後の授業(予定では9/25くらいだったはず)を9/28にしてください

私)いいの? 18:50〜と20:10〜とあるけどどっちの時間帯の方がいい?

生)先生の最後がいいから20:10〜

という流れで、私の引退試合の相手を務めてくれることが決まりました。

ちなみにこの子は、夜遅い時間帯が本当は苦手で20:10〜の時間帯で授業をしたことはほとんどありませんでした。しかも後日談(私が高校教員になってから聞いた話)なのですが、その私の最後の授業となった9/28は高校の体育祭で、しかも翌日は早朝から部活の試合だったそうです。

体育祭の日、しかも部活の試合の前日、そんな日の夜遅くにわざわざ自らの授業コマを移動させて、私を見送ってくれたこの生徒さんには思い出しても勇気をもらいます。自分が中学2年生の時には絶対できなかった思い切りのある優しさの行動です。

少し付け加えですが、個別指導なので、授業は生徒さんに合わせたオーダーメイドとなります。私は最終出勤であるこの生徒さんの授業では2学期の中間試験の対策をしようと考えていたのですが、当日の授業の場でなんと生徒さんの方が「これを教えてください」とテキストを差し出してきました。

「なんでこのテキストなの?中間試験近いのに対策は?」と私が聞くと、

彼女は
「先生、このテキストの時が一番教えるの楽しそうやったから! 先生の最後はこれ!」
と言いました。

果たして、働いていた側(講師)の退職という一事情で、お客様である生徒をここまで振り回して良いのか不安になりますが、有り難く気持ちを頂戴しました。この時のこの生徒さんの優しさを勇気に変えて、私は高校でも頑張れたと思います。

※ノンフィクションです
元気にやってるかなー

今後、失敗談等も書きます!

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