自慢したくなるような職場
今朝は、配送センターの早朝アルバイトでした。
1月15日付で、支店長が異動になり、今日は新しい支店長との初顔合わせとなりました。
昨日、荷物を配達してくださったドライバーさんに、
「新しい支店長はどんな方なのですか?」と伺ったところ
「初めて管理職になったみたいで、余裕がなくて真面目な人」
とおっしゃっていました。
7時30分頃、支店長が出勤されてきて事務所に入って行かれるのが見えました。
仕事が一段落したところで、事務所に行き、
「支店長初めまして。大西と申します。よろしくお願いいたします」
とごあいさつをすると、
「どうも…」
という返事でした。
いきなりあいさつしたので、準備が何もできていなくてビックリされたんだろうな。申し訳ない気持ちになりました。
配送センターでアルバイトをし始めて、この3月で丸6年となります。
支店長は、勤務し始めて6人目の方です。
何人も代わると、これまでの方と比べてみたくなります。
私が印象に残っているのは、3番目と5番目の支店長です。
お二人とも、現場の私たちと一緒に考え、一緒に取り組みなが助言や指示をしてくださっていました。
私たちの不満や文句、憤りも、しっかり受け止めながらお話を聞いてくださったことが特に共通しています。
だから、「この人のためにも頑張ろう!」と思えました。
他のスタッフもみんな同じ気持ちだったと思います。
慢性的な人手不足でも、
どうしたら遅れずに作業が終えられるか?
どうしたらもっと効率よく作業ができるか?
みんながそれぞれに、いつもそう考えていて、何かしらの工夫をしながら、大変な時期を一つ一つ乗り越えることが出来たのだと思います。
仕事が早く終わって帰宅した直後、リーダーから電話がかかってきました。
「今度の支店長は、前の支店長のように現場を手伝ってくれるような人じゃないので、人数が少ない時などはどうしたらいいと思いますか?」
という相談でした。
リーダーの話を聞きながら、私の考えも伝え、今後の仕事の進め方(人数が少ない日や土日の作業の進め方)について電話で話し合いました。現場の私たちが、前任者と同じように協力してほしいとは言えないので、シフト状況を事前に伝えて現場の状況を把握しておいてもらうことと、指示を出してもらようにするのが大切だと思うのです。
リーダーもその考えに納得したようで、シフト状況を小まめに報告することを引き受けてくれました。
そしてそのあとは、一緒に仕事をしている他のスタッフさんたちのことで、気になっていることや考えていることを聞かせてもらいました。
リーダーは3年くらい前まで、何にも話さないで、自分の仕事に黙々と取り組むだけの人でした。
わからないことを尋ねても、仕事をサッと取り上げて自分で対応してしまうところもあり、
「そんなんじゃ、全然覚えられないでしょ?」
と私はいつも切れ気味に反発したりもしていました。
リーダーは、叱られるのがイヤで、”叱られないようにしよう”とビクビク、オロオロしながら仕事をしているので、逆にみんなをイラつかせ叱られるという悪循環。
最初の頃は、全然反論されないことをいいことに、私はいつもリーダーに突っかかっていました。
しかし、今は、仕事全体のこともスタッフ一人一人のことも気にかけながら、イレギュラーなことは早めに察知して指示をだしてくださっています。リーダーがいない日に出勤する時、”ちょっと心細いな”と思うこともあります。
講師や現場改善指導の仕事が立て込んで、今は土日祝の出勤になってしまったため、仕事のやり方が変わって戸惑うことも増えました。
そういうとき、リーダーは私が出勤すると、仕事の手を止めて変更事項を伝えてくださるんです。そして、何かあったら相談してくださいます。
”大西さんは、一番仕事のことも、みんなのこともご存じなので…”と
言われるたびに、最初の頃、文句ばかり言っていたことを恥ずかしく思います。(本当にごめんなさい!)
私よりも前に、この配送センターでアルバイトをしていた次女に、リーダーの今の様子を話すと、いつも「そんなに人って変わるものなん?信じられんわ!」とビックリします。
実はもう一人、この2年の間に進化した方がいます。現場で数少ない男性スタッフのKさんです。
仕事を始めた頃のKさんは、リーダー以上に全く話さない方でした。
自分から話さないだけではなく、あいさつもせずに帰っていくし、わからなくても聞けない、聴かないで、勝手に判断して作業をする方でした。”この人大丈夫かな?この仕事続くのかな?”と誰もが思っていましたが、最近のKさんは、自分からあいさつをしてくださるし、ときどき、はにかんだような表情で雑談されるようになったし、重い荷物の扱いは率先して行ってくださっています(私以外の女性スタッフについてですが…)
今日もリーダーと電話で話しているときに「Kさんにはみんな助けられてるよね。あいさつも表情も最初の頃と全然違う!」という話題になりました。実は、リーダーがこの2年間、仕事を覚えてもらいながら小まめに声かけをしてくださっていました。リーダーの関わりによって、Kさんは変わったのだと思います。
そんなこんなで、今日はリーダーと、電話で40分くらい話していました。
「人は必ず、成長の種を持っている」と私は思っています。
その種を育てるのは、周りにいる私たちの役割です。
「Kさん、本当によく頑張ってくれてますよね。最初の頃と全然違って明るくなったし、仕事が終わって好きな音楽のこととか話してくださるんですよ」
と、話してくださるリーダー。でも、私は一番進化したのはリーダーだと思っています。
人に自慢したくなるような、そんな職場で私は働いています。
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