メモは何のために取る?
この数日は、仕事の合間に手帳仕舞いの作業を進めています。
手帳の空白ページも残り少なくなりました。
毎日1ページを記録で埋めたり、貼り付けたりしています。それだけでも、1年続けていると、かなり分厚くなりますが、手帳仕舞いの作業を行うと、さらに2〜3センチは膨れます。
今年の手帳仕舞いの作業については、後日紹介したいと思っています。
「メモは取らなければいけないんですか?記憶力がいいんで、覚えられるからメモは取っていないんです」
新入社員や若手社員の研修をしていると、そんな質問を受けます。
詳しく聞くと、学校でもノートを取らなかったようです。教科書や資料があれは、せいぜい、重要なところは下線を引いたり、穴埋めする程度なのだと思います。
また、パワーポイントった講義が主流になるとホワイトボードなどに板書することがないので、企業研修でも見ているだけの人が増えてきました。
「覚えるためにメモを使う」と思っていれば、書かなくても覚えられる人もいるので、メモは必要ないと思うのかもしれません。
先日の新入社員フォロー研修でも、1人だけメモも取らず受講している方がいました。
話を聞いてみると、やはり、「覚えられるし、会社に入ってもこれまで困ったことはないから取らない」とおっしゃっていました。
研修は、説明やワークを行いながら、間に気づいたことや感想を話してもらうようにしていました。
メモを取らずただ聞いているだけの方に回答を求めると、その都度、応えるのにかなり時間がかかっていました。
そこで私は、
「現場では、仕事を覚えるのにいちいちメモを取る余裕はないと思いますから、記憶力が高いのは、助かりますよね。
でも、こうして自分の考えを尋ねられたときはどうですか?
〇〇さんに、質問するたびに、待ち時間が発生していますよね。それは、他の人の時間を奪っていることにならないでしょうか?
大事だなと思うことを単語だけでも書きとめておくと、うまく伝えられるかどうかは別として、聞かれたことにも、答えやすくなると、私は思いますよ」
仕事や人間関係を発展させるために、大事なことを書きとめておく。
そして、それを確認しながら、次はどう展開させようか?どのように関わっていこうか?と思い巡らせ、それを実践して成果につなげる。
私は考えを深めるためにメモしています。
すぐに着手できなくても、記録しておけばいつでも取り組めるし、時間を置いたほうが、もっと良い考えが浮かんだり、気づきが深まることかあります。
でも、記録を残しておかなければ、それはできません。
先日のフォロー研修の終わりに、その社員の方がコメントされていたことは「少しずつでも、メモを取ろうと思いました」。
メモを取らなければいけないわけではありません。でも、自分を進化させたいなら、自分の力を過信せず使えるものはなんでも活用した方がいい。
だから、メモや手帳は私のかけがえのない大切な仕事のパートナーなのです。