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レトロゲームの追憶 #02 アクロバット(TAITO/1978)

かつて「ゲームセンターあらし」と呼ばれた筆者が幼少期に出会ったビデオゲーム紹介と、ゲームにまつわる懐古をゆる~く綴ります。

アクロバットのゲーム内容

アクロバットは、シーソーを使ってピエロをジャンプさせ、空中に浮かぶ風船を割るゲームです。

ブロック崩しとは似て非なるゲーム性

ゲームスタート時、シーソーにピエロAが乗っています。画面端の飛び込み台からもう1人のピエロBが飛び降りるので、地面に落ちないようにシーソーを左右に操作して、うまく板で受けるとピエロAが飛び上がります。弧を描いて落ちてきたピエロAを受けると、今度はピエロBが飛び上がります。

これを交互におこなうことでより高く飛ぶようになり、空中の風船を割ることができます。

ただしシーソーの中心に近い場所でピエロを受けると、次のピエロは高く飛ぶことができません。ピエロを高く飛ばすためには、できるだけ板の端で受けるテクニックが必要になります。

ピエロが地面に落ちるとミスとなり、ピエロを1人失います。全てのピエロを失うとゲームオーバーです。

ジャンプを繰り返すとかなり高い位置まで飛ぶことができる

シーソーの操作はパドル(ダイヤル型コントローラー)でおこないます。そのためシーソーを素早く動かすことができますが、逆に狙った場所で止めにくくなります。

ピエロは放物線を描いて飛び、風船や壁、飛び込み台に当たると軌道が変化します。またジャンプをし続けるとピエロのスピードが加速度的に速くなるため、急激に難度が上がります。

いかにピエロの軌道を読み、正確にシーソーを操作できるかがこのゲームの全てです。

受け止められなかったピエロは床で力尽きる

アクロバットの思い出

アクロバットの元はExidyという会社が作ったサーカスというゲームで、タイトーがライセンス生産したものをアクロバットというのだよ。まあ細かい話はどうでもいいか。

オレはライセンス品もコピー品も全部サーカスって呼んでるよ。でもここでは当時遊んだ実機がアクロバットだったので、アクロバットと書くね。

オレがアクロバットに出会ったのは、前回のブルーシャークの時と同じ観光施設。ゲーム目当てに伯父さんの配達にしゅっちゅうついていってたから、今思えばただただ仕事の邪魔してたようなもんだね。家の近所でゲームできるところなんて無かった時代なんで、許してちょんまげ!

ところでこの観光施設、大人になってからわかったんだけど、どうやら県内のタイトーの営業所が片道2時間くらいかけて設置や集金に来てたらしい。

なのでこの施設のゲームコーナーはブルーシャークやスピードレース、そしてアクロバットと、タイトーのアップライト筐体ばかりがずらっと並んでて、ちょっとしたゲームセンター気分を味わえる至福の空間になってたわけ。

カラフルでハイセンスなアクロバットのアップライト筐体

ゲームセンター気分になれる時の要素って具体的に何かというと、オレ的には「電子音」、コレに尽きるよ。

ブルーシャークは効果音くらいしかなかったけど、アクロバットはメロディを奏でる!これが当時は画期的だった。

スタート時の♪テーテテー、テレレレーはちょっと哀愁漂うし、ピエロが死んだ時の♪デーデーデデーデーデデーデデーデデーは絶望のどん底に突き落とされる。

風船を全部割った時の♪テレレレーレレ、テレレレーレレ、テレレレーレレ、テレレレーレレなんて、もうテンションMAXスーパーモンキーズ安室ちゃんもびっくりX-55なの!

短いメロディでも、それがあるだけでゲームってすごく記憶に刷り込まれるのよね。

大人になった今でもYouTubeでレトロゲームのプレイ動画を見ることがあるけど、ほとんど音が目当てになってて聞きながら瞑想しちゃってる自分がちょっと怖いときがあったりなかったり。

アーケードゲームがビデオゲームの王道だった時代のゲームミュージックって、独特の世界観があると思わんかね?少なくともオレにとっては、無くてはならない音楽ジャンルになってるよ!

アクロバットは、音が感情を揺さぶることを初めて教えてくれた、オレにとって記念すべきゲームなんだ。

では、またね!

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