「未来の話」という夢を語る。その2、デスベアブランドを通じて達成したい事。#2
大阪でWEBディレクションの仕事をしながら、Tシャツをデザインして売ったりしているハクイダイスケと申します。
ひとつ前の記事で、ブランドづくりのきっかけと、目指しているところを書きました。
別に隠してるわけでもないのですが、今回はそれの「B面」です。
■ブランド活動の目指すところの「裏」
このTシャツ販売(ブランドづくり)について、公には語ってこなかった部分を言語化してみたいと思います。「隠してる」わけではないですが、「あえて言う必要がそんなにない」部分。
ただ、バンド活動とか、表現活動している人には伝わってほしいなぁと思って書きます。
以下、「バンド」というのをご自身の活動に置き換えてもらったらイメージしやすいかなと思います。
ただ、「言われなくてもやれてる」のであれば、本当にそれは成功している?というのを自問するキッカケになればとも思っています。
■ブランド活動を行っていく過程での目的
目的は、「ちゃんと作る」「ちゃんとお金を稼ぐ」「ちゃんとお金を回す」という事です。
●バンド活動において感じたこと
物販を充実させて、頑張っているバンドがいるとします。
そこのTシャツの値段って、だいたい2,000円~2,500円ぐらい。
でも、この値段って誰が決めたんだろう。
自分が好きなVivienne WestwoodのTシャツは、安くて9,000円ぐらい。ふつうは12,000円ぐらいが平均ですかね。
これの違いって何なんでしょう。
VWについては…
・良い生地を使ってる
・デザインが凝っている
・製法が凝っている
・ブランドとしての付加価値が「あのオーブ」にある
・質が良いショップバッグに入っている
みたいな所でしょうか。
一方バンドの物販にあるTシャツって
・よくあるボディ
・プリントしてるのみ
・物販席で裸で置いてる or PP袋にいれてる
っていう感じだと思います。
プロの服飾デザイナーがいないと、一流ブランドのようなことはできませんが、「ひと手間かけて、できる事」って他にないのかな?と思いました。
●作り手のこだわりを込めて、「価値のある良いものを」
例えば、2,500円で売ってるものを4,000円を引き上げると、1つ売れると1,500円の利益がプラスされる。
10着売れると15,000円の上乗せ利益です。
これはただただ「ぼったくり」ではなく、キチンと”1,500円分の値打ちを乗せて”売り出してて、お客さんが納得して購入いただいているなら、Win Winだと思います。
※例えばタグをちゃんと作って、凝った感じで縫い付けたり(当然手間も工賃もかかる)、誕生日と聞くとリボン付ける配慮をしたりしています。微々たるもんだけど、こういうのが「こだわり」であり「付加価値」なんです。
右のボックスも大量にコストをかけて作ってます。それは、通販で送られてきて、開封した時の驚き、喜び、そういう体験をしてもらいたいから。ブランドで買い物したら、いい袋に入れてもらって、出口まで送ってそこで渡してくれたらするじゃないですか。
「高い金出して買ってよかった」と思えるエクスペリエンス(体験)、それに代わるものを通販で、と思ってます。
●関係者にもお金を回して「みんなで勝つ」のがイイ
バンドを取り巻く環境で、お金ってあんまり回ってないと思います。
例えば、
・ライブ写真を撮るカメラマンにギャラが出ない
・WEB制作スタッフもボランティア
・物販を手伝うスタッフにギャラがでない
・フライヤーのイラストなどもボランティア
みたいなことが普通に横行していませんか?
依頼が行くクリエイターはそれだけの腕があるので、「タダでパパっとやってよ」と言われる事そのものに問題もありますが。
ただ、バンドとしてお金がないなら、その写真なら写真、デザインならデザインを使ってお金を作る方法を考えるべきかと思います。
お金がないなら、お金を作ってお支払いすればいい。それが何10万単位なら簡単じゃないけど、数千円、数万円くらいならどうにかできると思います。
物販(Tシャツ)のブランド化はそういうものになりえると思います。
・お客さん
→アーティストのこだわりのつまった良いモノが買える
・バンド
→こだわりのモノが作れてよりお金になる
・協力クリエイター
→自分の仕事がバンドの為になり、お客さんにPRもできるうえ、お金にもなる
これ、3方良しだと思うんですよね。
「頑張ってバイトして、稼いだお金でライブして物販作って」っていうバンドマンとかに道筋を示せるようになりたい。
こういうお金の回し方もあるよって言いたい。
そのために、頑張っていいものを作ろうっていう鼓舞もしたい。
頑張ると言うことを認めてもらえるほど頑張り、その背中を後に続く人たちに見せたい。
表現したいものがある人が、表現する事に専念できるように、「製作費」のための労働を軽減する考え方を共有したいと思っています。
とはいえ、現実問題ライブハウスでそこまでお金をたくさん持ってきてるお客さんも多くはないので、「高いライン」と「安い通常価格のライン」があっていいと思います。それはそれで見比べると「値打ちの違い」も分かると思うし、悪い事ではないかと。
■目標は、本当に「仕事」を作りたい。生計を立てたい
自分は、自分のバンドのデザインについては自分でやってたから完結していましたが、ブランド作りにおいては「モデルと写真」は「40超えてる自分ではどうしても…」と思い、依頼させていただき、ギャランティもしくはそれに代わる対価をお返しするようにしています。
準備段階でモノの製作費はもちろん、ギャラのお支払いをするので、マイナスのスタートですが、そこを回収してやるぞ!という覚悟は当然かと。
結果を決めて、根性で帳尻合わせ。
リスクを負えないなら、挑戦にならない。
ただ、事故の可能性が高いものに手を出すと活動そのものの息の根が止まりかねないので、リスクは最小限になるまで潰す。
(そもそもスタジオ代やグッズを業者に依頼するときは普通に支払うのに、クリエイターへの対価は渋る人が多いのはなぜだろう?)
※撮影だって、自分含め大人が4人動いたりします。代替しにくい「この人にお願いしたい」という方への依頼。「価値は安くないx4人分」の時給を考える。
気持ちよく仕事を終え、また次も協力してもらう方がいいと思いませんか?
自分は、自分に絡んできてくれるモデルさんやカメラマンなど、みんなが得をしてほしいと思っています。
まだまだそれは叶っておらず、まだまだ「お世話になっている」「みんなの力を借りている」状況ではありますが。
純粋に「やりたいからやってる」という部分も大きいですが、協力してもらった人がいる以上、もう「自分一人の挑戦」でなくなっているのです。
だから、勝ちたい。
「儲ける」「稼ぐ」が銭ゲバとか金の亡者とか言われる事が多いですが、それの意味が分からない。なぜかライブハウス界隈からイシツブテが飛んでくることが多い(笑)
じゃあ、あなたの給料は無くていいんですね。
あなたの奥さんや子どものオカズは一品少なくていいんですね。
日常を「我慢」して暮らすんですね。
今後も人を妬んで生きていくんですね。
それでいいんですか?
関わる人の、そこのマインドを変えて、「価値あるものを適正な価格で」売り買いし、みんなで心の余裕をもって暮らせるようになればいいなぁと思っています。
「お金」がすべてのモノサシではないけど、分かりやすいモノではありますよね。
「あなたにはその価値がある」を測るために、曖昧になりがちな部分にこそお金を払いたい。
ちなみに、今の所売り上げは伸びてきてますが、普通にバイトしたほうが手元に残るお金は大きい。リスクは高いし、部屋の中に沢山在庫は抱えている。それの管理費もかかる。(棚を購入したり、部屋の半分が埋まったり…見えにくいけど、家賃の数%はこの場所代って事になる)まだまだヒヨッコですし、今まで言ってきたことは「理想論」と言われてもしかたない状況です。
ちなみに節約できるところは節約するため、工房へはチャリでのピストン運送ですw
これを公にいう事は、「こういう目標を立てて頑張る」ことであり、言ったからには「いや、別にそんな有名にならんでも、ちょっと自分だけが小遣い稼げたらええねん」みたいな、逃げの目標下方修正はしないようにしたいと思っています。
頑張ります!
---x---x---x---x---x---x---x---x---x---x---x---x---x---
フォローや「スキ」をしてくれると非常に喜びます!
---x---x---x---x---x---x---x---x---x---x---x---x---x---
著者の主な活動
【DEATHBEAR LIVE ON MUZIK】というTシャツブランドをしています。音楽を感じるようなx自分のメッセージを込めたデザインに、デスベアという熊のキャラクターを可愛くあしらっています。
https://deathbear.fashionstore.jp/
NPO団体のWEB周りサポートもしています。
理念をもって、頑張ります。
Profile ハクイダイスケ
1978年生まれ。大阪堺生まれ・在住。プログラマー・WEBデザイナーを経てディレクション職へ。
イラストを描くのとギターが好き。
「ロジックで”ENJOY”を創造する」を掲げてクリエイティブ活動展開中。
peace for all
■SNS
・Twitter / https://twitter.com/daisukefromhell
・Facebook / https://www.facebook.com/deathbear696
・Instagram / https://www.instagram.com/daisukefromhell/
■DEATHBEAR LIVE ON MUZIK/アパレルブランド https://deathbear.fashionstore.jp/