公開から45年『金田一耕助の冒険』大林宣彦監督 協力マツダ横溝正史も出演 金田一耕助集大成
金田一耕助の冒険
東映
HARUKI KADOKAWA PRESENTS
配給 東映
角川春樹事務所
協力
mazDa 東洋工業株式会社
AGF味の素ゼネラルフーヅ株式会社
三船プロダクション
角川書店
古谷一行
田中邦衛
吉田日出子
松田美由紀
坂上二郎
仲谷昇
東千代之介
小野ヤスシ
草野大悟
峰岸徹
岸田森
檀ふみ
樹木希林
佐藤蛾次郎
梅津栄
赤座美代子
大泉滉
石井めぐみ
山本麟一
だるま二郎
南洲太郎
重松収
バッファロー軍団
檀喧太
吉中六
兼松隆
宇佐美恵子
江木俊夫
志穂美悦子
横溝正史
岡田茉莉子
夏八木勲
三橋達也
三船敏郎
原作
横溝正史
ダイアローグライター
つかこうへい
タイトル
和田誠
脚本
斎藤耕一
中野顕彰
アニメーター
堀口忠彦
プロデューサー
元村武
プロデューサー補
高橋速円
撮影
木村大作
美術
薩谷和夫
ファッションコーディネーター
吉田叡子
音楽
小林克己
ストリングスアレンジャー
小田健二郎
主題歌
金田一耕助の冒険・青春編
金田一耕助の冒険・サーカス編
作詞 山川啓介
作曲 小林克己
編曲 小林克己
歌・演奏 センチメンタル・シティ・ロマンス&村岡雄治
企画制作 角川レコード
発売 日本コロムビア
美粧
山田かつら店
衣裳
京都衣裳
録音
東宝録音センター
効果
宮田音響
現像
東洋現像所
タイトル制作
宣映
監督
大林宣彦
横溝正史・金田一耕助シリーズの集大成として製作されたパロディ映画。
1978年後半から1979年前半の日本の空気を描いている。
1978年に大ヒットした円広志の曲「夢想花」もネタ、パロディにされている。
1978年の大人気ドラマ日本テレビ/石原プロモーション『大都会PART3』
の
渡哲也
が
ネタにされ
「デカが角刈りにサングラス」
と言われる。
日本テレビ/石原プロモーションのドラマ『大都会PART3』
で
渡哲也
は
角刈り
サングラス
の
刑事
だった。
『大都会PART3』の黒岩軍団
や
角川春樹の親衛隊「野性軍団」
に
対抗して
田中邦衛等々力警部
の
部下を演じる
コワモテ悪役チンピラ俳優
檀喧太
兼松隆
吉中六
が
バッファロー軍団
を
結成した。
バッファロー軍団は黒岩軍団、野性軍団のパロディである。
バッファロー軍団
は
東宝/日本テレビのドラマ『太陽にほえろ!』
の
パロディ
太陽に向かってほえる
を
やらされる。
東洋工業(現マツダ)
マツダRX-7のCM、
マツダ・コスモAPのCM、
味の素ゼネラルフーヅAGF
マキシムのCM
も
パロディ
にされている。
田中邦衛
は
マツダRX-7
に
乗り、
上條恒彦が歌うマツダRX-7のCMソングと共に颯爽と走る。
田中邦衛
は
マツダRX-7
に
乗り
ハードボイルドを気取る。
しかし渋滞に巻き込まれまったく動けなくなり
金田一耕助
に
気分
を
聞かれ
「いいわけないだろ!」
と
キレさせられる。
渋滞の映像は実際に渋滞しているわけではなく、マツダ車のマット画である。
金田一耕助がコーヒーを飲むシーン
では
味の素ゼネラルフーヅAGF
コーヒー・マキシム
の
CMソング
が
流れ
金田一耕助
は
味の素ゼネラルフーヅAGF
コーヒー・マキシムのCM
と
まったく同じ飲み方
をする。
Enjoy Coca-Cola
ではなく
Enjoy Cocaine
と書いてある。
金田一耕助
が
「そうじゃ、そうじゃ」
と
言うが
横溝正史作品
で
国鉄・総社駅
が
頻繁に出てくることへのパロディである。
東千代之介
が
「カネボウ、フォー・ビューティフル・ヒューマン・ライフ」
と
叫んでいる
が
カネボウCMでこの言葉が使われていた。
映画館では映画本編上映前にカネボウCMが多かった。
現代の人が全く理解できないパロディをぶち込んでくる『金田一耕助の冒険』。
横溝正史が本人役で出演、
かなりおじいちゃんである。
横溝正史は
この映画や角川映画
を
「中身は薄い」
と言う。
角川映画は中身が薄いと言われていた。
さらに横溝正史
は
「私はこんな映画だけには出たくなかった!」
と
言わされてしまう。
主演
は
毎日放送のドラマ
「横溝正史シリーズ」
「横溝正史シリーズⅡ」
で
主演した
古谷一行。
飄々とユーモラスに金田一を演じギャグをナチュラルに言わされている。
金田一のパートナーとして田中邦衛が等々力警部を演じる。
田中邦衛はツッコミ役で、振り回され笑われ、疲れて呆れている。
フジテレビのドラマ「北の国から」が始まって以降はシリアスな役が増えた田中邦衛だが、この映画くらいまではコメディにふった役が多い。
大林宣彦監督の商業性がうまく出ている。
商業主義の角川映画にはまっている。