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#その落語家住所不定
月刊こしら Vol.91 (2022年12月号) 「僕の異世界ストーリー」
「僕の異世界ストーリー」 文・立川こしら
落語家として27年。28年目を迎える事になりそうです。
こんなに続くとは、入門当時、想像もしていませんでした。
本気で「嫌だったら辞めよう」と思っていたからです。
全く知らない世界、興味すら抱いた事のない世界、私にとって落語界はファンタジーの世界でした。
流行りで言うなら異世界転生モノです。
月刊こしら Vol.90 (2022年11月号) 「子褒めから導き出す、正義の無い世界」
「子褒めから導き出す、正義の無い世界」 文・立川こしら
自分が思う正義が間違っていた場合、強く主張すればする程、後悔は強くなっていきます。また、時と共にポジションを変えるのが正義です。昨日まで悪だと思っていた事柄が、明日には平気な顔をして正義へとポジションを変更する場合があるのです。
これまで私達は、正義と悪は別チームだと考えていました。サッカーでいう所の日本代表VSサウジアラビア代表の戦いです
月刊こしら Vol.88 (2022年9月号) 「ちりとてちん」
「ちりとてちん」 文・立川こしら
わかりやすい話の代表と言ってもいいぐらいの作品ですが、違和感がどうしても残る落語の一つでもあります。
何を食べても「美味い」と喜ぶ男が最初に登場します。
そりゃそうです。食べさせてもらっているのは高級品ばかり。美味いに決まっています。
徐々に庶民的な食べ物へと変化していっても、同じテンションで「美味い」と連呼します。
ご馳走する方は嬉しくなって、次々と料理を提供
月刊こしら Vol.87 (2022年8月号) 「寄席に出る意味」
「寄席に出る意味」 文・立川こしら
「
エンターテイメントが少ない土地に行くと、驚く程歓迎される事があります。
唯一のライブがお祭り。そんな地域は日本中沢山あるのです。
祭りは、地域の歴史と強く結びついています。必然、エンターテイメントと歴史はセットになっているのです。
そこに落語家が来るのですから、歓迎されるのは当然です。こちらから聞かなくても土地の歴史を教えてくれます。
そして最後に「これ落
月刊こしら Vol.86 (2022年7月号) 「ルールは変わっていくのだ」
「ルールは変わっていくのだ」 文・立川こしら
今回取り上げるのは大工調べです。
私も今年で47歳です。平均寿命の折返し地点を過ぎて、子供の頃想像していた大人像からはかけ離れていますが、それ相応に年は重ねている様です。 同級生との会話で政治の話が普通に出てくるのです。そんな歳になったんだなぁと、少し感慨深いモノがありますが、あくまでも世代の問題でしょう。そんな事柄が視野に入ってくる世代になったとい
月刊こしら Vol.85 (2022年6月号) 「安定とチャレンジ」
「安定とチャレンジ」 文・立川こしら
ピンチが訪れた時、大きなチャレンジは歓迎されません。
特に今回のコロナ禍の様な世界的なピンチ時は、より手足が縮こまってしまいます。
これは生き物として正しい行為なのです。
どんな生物だろうと天敵や強敵がいます。今の実力ではどうやっても敵わないという対戦カード。
これは突如降りかかる事が大半です。
前もってわかっていたなら対応できます。逃げればいいのです。距離
月刊こしら Vol.84 (2022年5月号) 「ディズニーランドと長屋の花見」
「ディズニーランドと長屋の花見」文・立川こしら
長屋の連中が集まって、家賃の催促ではないかと相談するシーンから始まります。この長屋の住人は家賃を満足に払っていません。そんな契約が存在するのかと疑問に思いますが、現在の日本でも十分あり得る設定です。払いたくても払えない。ほとんどの人はきちんと家賃を払います。住むところのコストは最低でも確保する生き方が出来ているからです。
この長屋の連中は、今で言
月刊こしら Vol.83 (2022年4月号) 「感情移入は程々に」
「感情移入は程々に」文・立川こしら
最近のSNSでよく見かけるのが、心を痛めている人々です。
被害者や弱者に心を寄せて辛くなったり、攻撃的になったりしています。痛みを引き寄せてしまっている事例を見かけます。
「寄り添う」事が危険な場合もあるのです。
月刊こしら Vol.82 (2022年3月号) 「好きな事だけやってればいい」
「好きな事だけやってればいい」文・立川こしら
安い航空券を利用するなら、東京だったら成田発だろう。
羽田の方が都心から近いイメージだが、上野から44分で成田空港まで行けるのでわたしにとっては同じ距離なのだ。
月刊こしら Vol.81 (2022年2月号) 「一つの概念が死ぬ瞬間 お釣り」
「一つの概念が死ぬ瞬間 お釣り」 文・立川こしら
郵便局では小銭の預け入れに対して手数料を取ると発表しました。これに対して、ふざけるな!と怒っている人がいます。