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セールスとして「なんとなく」ではなく「確実」に成果を生み出すための2つの徹底ポイントとは 〜人生1の大スランプに陥った自分が、基礎に立ち返って自信と実績と型を取り返すために行ったこと〜

このnoteを見ていただいた皆様、毎日お疲れ様です!
カミナシでミッドマーケット領域(正社員200-999名)の新規フィールドセールスを担当している平井(@kaminashidaikon)と申します。
このnoteは、 私が2023年5月にカミナシに入社してから約1年8ヶ月、悪戦苦闘を繰り返してきて学んだことをまとめました。
難しい内容ではなく、あえて誰でも取り組める内容を意識して書きました。
特に以下のような皆様に読んでもらえると嬉しいです。

・カミナシ営業チームの雰囲気が気になって気になって夜も眠れない方
・ヤギまたはが好きな方
・高い実績を残している一方で、再現性を具体化/言語化できず自信を持てない方や、自身の強み/型がわからない方
・メンバーのやり方が属人化しており、マネジメントにおいてお悩みをお持ちの方

1.はじめに

簡単にキャリア含め自己紹介をさせていただきます。
大学を卒業し、新卒で通信キャリアの一次代理店企業にて約8年半一貫してパートナー発掘のための新規販路開拓に従事し、2社目は建設techベンチャーにて約2年間新規フィールドセールスやプレイングマネージャーとして従事していました。
現在はカミナシのミッドマーケット領域にあたる準エンプラ企業開拓の新規フィールドセールスを行っています。

カミナシでは、業界を1つずつ攻略しながらも複数業界にアプローチする戦略という「マルチバーティカル戦略」をとっており、ターゲットとしている企業は業界によっては「ある程度の開拓が進んでいて、さらにシェアを伸ばしていくフェーズの業界」と「これから新たに開拓していくフェーズの業界」とではお客様のカミナシの認知度や存在する競合他社が大きく異なります。
また、昨年は1つだったプロダクトが5つまでに増え、社内は役員からメンバーまで最も忙しい日々を過ごしカオス状態に突入した年でした。

だからこそ、インサイドセールス、フィールドセールス、マーケティングのそれぞれの体制や目標設定など難しくも、面白いチャレンジしがいのある環境となっています。

2.比較的順調だった入社後の1年間

少し私自身のことを書きます。
カミナシに入社後まずスピードや逆算思考を最優先したことで「実績」は一定担保でき、周りの助けやマーケティング・インサイドセールスなどの支援もあり入社後初めて迎えたQから基本的に“外す”ことはなく、立ち上がりの難しいスタートアップの中ではある程度順調な日々を過ごしてきたのではないかと自負しています。(自分で言うなって感じですが)

その一方で、なぜ受注ができたのかを振り返っても自身で言語化できず、どこかモヤモヤのある状態がまとわりつき続けていたのも事実です。
結論、「これまでの経験」や「優秀なお客様が自ら課題認識し動いてくれたおかげ」で一定の実績を残すことはできましたが、再現性がなかったので段々と自分に自信が持てなくなってしまったのでした。

3.“壁”にぶち当たった地獄のような6ヶ月間→自己分析

上記の通りで1年間は何とか誤魔化し続けることはできましたが、沼にハマるようにしてうまくいかなくなっていきます。
入社して1年経ったあたりから、全くパイプラインが作れないのです。
それはカミナシというプロダクトが市場のキャズムに差し掛かってきていたことが影響していることも多少はあるでしょうが、1番は私自身の型や再現性がなかったことが原因であり、入社後初Qに残した実績の50%にも届かない、人生1番といってもいいようなどん底の状態が6-7ヶ月間続きました。
打ち手を図るもすぐに実績に結びつくわけでもないので、インサイドセールスからも「平井さんへはもう差配できない」と言われるような状況でした(当然です)
※余談ですが、この期間に入社したSMB領域のフィールドセールスメンバーからは私が3ヶ月ぶりに受注した際に「初受注おめでとうございます!」と真顔で言われたり、同郷且つ同学年の友人でもある安枝さん(@yasueda48630)からは「この年齢で自分を嫌いになったら終わりなのでどうかそれだけはしないでほしいです」とお願いされるほど、この時の自分は闇落ちしておりました。

話を戻します🖐️
ただ、どうにか現状打破をしなければならず、営業部長はもちろんのこと組織上斜め上にあたるエンタープライズ事業部/インサイドセールスユニットを統括している小林(@yocchi_koba)さんなどにも壁打ちをさせてもらい、まずは徹底的に自分の問題点を振り返り・洗い出しました。
前提として、カミナシではCRMにおける商談開始〜受注までの定義が以下のような8段階に設定されています。
また、ミッドマーケット領域では初回商談〜受注まで商談は5-6回実施していきます。

<カミナシセールスにおけるステージ管理と定義>
08:受注
07:契約プロセス合意
06:公式プロセス合意(稟議承認)
05:非公式プロセス合意(MMであればchampion、SMBは代表と事前根回しや口頭での導入承認が得られている)
04:リスク排除
03:対面する担当者との提案内容合意
02:課題特定(有効商談化)
01:商談開始

ステージ管理の定義

探ってみると上記「03提案合意」→「04リスク排除」への進展率がとんでもなく低くなっていました。(順調だった時期と比較して約50%も引き下がっていました)
対面する担当者との提案内容合意はできるが、そこから対面する担当者が上申やリスク排除に向けPJとして周りを巻き込む動きができず(動く動くと言いながら動いてくれない例も)、失注のオンパレードが始まりました。
全てを記載すると長くなるので割愛しますが、振り返りをまとめるとお客様が動いてくれない根源にあるものは、そもそもお客様がカミナシで問題解決できると感じて頂くことができておらず、私自身の初回商談の質や進め方に問題があることがわかりました。

4.私がこの数ヶ月徹底して行ったこと

ここからがこのnoteで最も伝えたかったパートになります。
以上の失敗から、限られたリソースを活かすために「選択と集中」することが重要であると認識をし、自分の型を得るためにも初回商談に全てを捧げました。
ここではよく言われるような「初回商談前の準備」「初回商談においての減点方式」などではなく、準備などを100%やるのは大前提の上で、冒頭にも記載の通り本当に誰でも実践できる自分が行ったこと2つについて触れていきます。

1つめ

以下3点の徹底

①「実務・経営課題」のヒアリングができている
②「次回商談日確定」が調整できている
③「導入時期/予算/決裁フロー」(BANT)のヒアリングができている
以上3つの条件が満たされていることを徹底しました。

初回商談を進展させるか否かの要件

💡初回商談の流れを細かく記載すると以下💡
・自己開示をすることで対面する担当者のパーソナルウィンも聞くことができ、推進する動機の源泉を理解している
・フッキング(興味喚起)ができていることで実務/経営課題をインタビューすることができており、提案テーマに合意されている
・他社で出ているような効果が自社にも合うかを次回提案で教えて欲しいと言われている
・大凡の予算、時期、決裁フローを教えてもらえる関係値になっている(不信の壁を越えている)
・NAが2週間以内で次回商談日がお約束できている

これらを徹底することに振り切り、この要件に満たないお客様は例外を除き基本的には進展させないことを自分の中でルール化させました。
※ちなみに、このやり方を全てのお客様で実施したのではなく、一例もあります。例えば初回商談でいわゆる資料をほぼ使わない互いを知るためだけのような「啓蒙商談」を実施したようなケースでは、2回目商談(実質的な初回商談)でイレギュラーで上記を実行した例も幾つかあります。

初回商談の質を担保することで、カミナシの機能や価格だけではなく、個人の想いや会社の目指すべきゴールを顕在化させ、良い未来を一緒に目指す営業として介在価値を見出せファンになってもらうことを徹底しました。
その結果、上記が満たせているお客様はステージが進んでも一緒にPJを進行するために動いてくれるようになりました。
逆に検討時期が今ではないお客様や、定量NAが握れないお客様、上記要件に満たないようなお客様は主観ではなくファクトでの事を進めることを心がけ、インサイドセールスによるナーチャリング対象とすることで私自身が集中すべき案件への「選択と集中」を実行することができました。

2つめ

対面する担当者と2回目の商談(提案書を叩くプロセス)を行うまでは、こちらから「上席を呼んでほしい」というお願いを絶対にしない

人とお客様の違い

まず、どんな流入経路であれ最初からシステムを買いたいと思っているお客様はほとんどいません。
ただ、わかっていながらもその通りに実行を起こせないのが営業の難しいところでもありますが。
これまでの私は、初回商談が終えた後に上席同席を前提の上で2回目商談を促していたりしましたが、お客様がよっぽど前向きでない限りは上席を呼んでいただけませんし、そもそもお願いされたからといって呼べるものでもあません。説明責任も出てきます。
ただの初回概略の資料を元に上席を呼べと言われても酷に感じますし失礼な依頼になってしまいます。自分が同じことをされたら絶対嫌ですし、そもそもその状態で上席を誘いにいけません。
なので、受注LTが伸びるという営業側の都合でしかない邪道を捨て、提案書をまずは対面する担当者と一緒に叩いて合意するまでは上席同席依頼をしないようにしました。
2回目で提案書を対面する担当者と叩き解像度がより深まった状態になってからその提案書を用いて対面する担当者が上席に対し頭出しや情報共有ができる状態とすることで、このステージでの進む案件/進まない案件のジャッジができ、CVRが圧倒的に改善されました。

補足

①「実務・経営課題」のヒアリング
②「次回商談日確定」が調整
③「導入時期/予算/決裁フロー」(BANT)のヒアリング
以上3つの情報を合意

初回商談を進展させるか否かの要件

プロダクトや提供領域によって一部違いは出るかもしれませんが、成功も失敗も学んだことで基本的にEP/MM/SMB関係なくsaas営業のポイントは改めて上記を徹底することで初回商談の質担保ができ、また仲間が急激に増えるスタートアップならではの営業メンバーの属人化を解消する一つの手段とすることで、標準化を実装することができるのでは?と感じました。
マルチプロダクトにおける新規事業セールスでも進め方は基本的に同じで、仮説検証の一つとして役立てるのではと感じていますので、ぜひご参考下さい。

5.最後に

今回は以上となります。
私は振り返ること自体少し遅かったなとも思いましたが、今回は経験した事象を公開する事で社内外で同じ悩みを持っている人のためになれたと思い執筆に至りました。
ぜひ同じお悩みを持っている方や知見をお持ちの方、コメントなどいただけると嬉しいです!

最後にお願いがあります。カミナシの目指す事業を進めるうえで、全然仲間が足りません。セールスやそれ以外の職種の方でも構いません。
私は新規フィールドセールスの面談も一部担当しておりますので、少しでも興味がある方がいましたら、是非SNSやWEBまで声をかけてくれると嬉しいです。
Twitter:@kaminashidaikon

よろしくお願いします!

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