私の膝で寝る利用者
利用者の隣で私はご飯を食べている。
支援しながらの食事だ。
ご飯を食べ終わったら
利用者に手や口元を拭いてもらっている。
拭き取りは不十分なので
私が仕上げを行う。
その後は一緒に下膳する。
だが
昨日はちがかった。
利用者は手や口元を拭くと
私の膝にゆっくりと頭を寝かせた。
膝枕状態だ。
こんな反応を私は初めて見たし
他の人も初めて見たらしい。
……か、かわいい。
心を鬼にして起きるようにやんわり伝える。
だが
一瞬目を覚ましても
また寝直してしまう。
幸せそうな顔をして寝ている。
その無防備な姿や
すやすやとした寝息や
膝越しに伝わる温かさや重みは
私をとても幸せな気持ちにさせた。
幸せで幸せなこの時間がずっと続けばいいのに。
そんな風に願った
昼休みだった。