感情的にならない話し方/和田秀樹
私は良くも悪くも感情的だ。
嘘を吐くことは苦手だし、好き嫌いが顔に出やすい。
無難な対応、ということが苦手だ。
良い時はいい。
喜びや楽しみを分かりやすく表現できるのは
周りにも伝わり
みんなで楽しい気持ちになれるから。
ただし、悪い時
私は淡々と怒りを出すことが極めて苦手で
沈黙するか、まくし立てるように怒り
そして自己嫌悪して泣けてくる。
なんでこうなってしまったのだろう、と。
人は言う。
「ともかちゃんはもっと言葉にして怒った方がいいよ?」
「感情的なんだよ。冷静になれ。」
どうにもこうにも負の感情をコントロールすることが苦手で
私は昔からそれがコンプレックスで
どこまで怒っていいのか
どこまで指摘していいのか
いまいちよく分からない。
とりあえず大人になって分かったのは
自分の怒りの基準だ。
自分がどういう状況の時に誰に対して怒りを感じるのかを
理解してきた。
今は怒りを感じた時
「次回は○○してほしいな。」と提案したり
「私は○○されて悲しかった。」と伝えることを意識的に行うようにしている。
どうやら人は怒りよりも悲しみを伝えた方が心に響くものがあるらしい。
どんな正論であっても感情的にぶつけられたら
あー、あの人またイライラしてるなー
小さい人だなー
そう思われて終わりだ。
私は終わりたくない。
そんな時に本屋さんで見つけた本がこれだ。
もうタイトルからして惹かれる。素晴らしい。
イライラした時はゆっくり話すことを意識的に行う、と書いてあった。
なるほど、確かに怒りを感じると早口になる。
ゆっくり噛みしめるように話している内に冷静になるのだろう。
LINEやメールでは間があるから言葉を選んで送信できるが
失敗しやすいのはマンツーマンで話す時だ。
ゆっくり話す
これを意識的に行うだけでも違うだろう。
また、正しい正しくないの2択で考えるとイライラしてしまうから
「私は○○と思う」と伝えることがいいとも書いてあった。
「私の間違いかも」「それも間違いではないけれど」と先に伝えてから意見を伝えることも有効なようだ。
決めつけられると人は苛立つのだから
あくまで柔らかく伝える。
なるほど、勉強になる。
私が憧れる人は穏やかで
怒りをめちゃくちゃにぶつけないで
丁寧な口調でやんわりと伝えることは伝えられる人。
私もそうなりたい。
少しでも近づきたい。
だけど、そう伝えると、その人は言った。
「私は八方美人で何考えてるか分からないって言われるよ。
私はともかちゃんみたいにオープンで感受性豊かなところ、いいと思うなぁ。ともかちゃんみたいになりたい。」
人はみんな、ないものねだりなのかな。
みんな違って、みんないい。
ただ、
もうちょっと上手な怒りの感情表出を私は学ばなければいけない。