日本酒イベントレポート:熟成古酒ルネッサンス2023春の大試飲会
熟成古酒ルネッサンス2023春の大試飲会イベントに参加してきました。
今回はその様子をレポートします。
■イベント概要
昨年2022年11月にも同じイベントに参加しています。
注目したのは場所である赤煉瓦酒造工場。
重要文化財で、日本のお酒の発展にあたっては欠かせない場所です。
イベントのコンテンツ、内容は毎回同様のものとは思いますが、今回は歴史的な場所に初めて足を運べる、中を少し覗けることに期待して参加することに。
■現地の様子、雰囲気
そんなわけでやってきました赤煉瓦酒造工場。
王子駅から歩いていけますが、飛鳥山公園沿いに歩いてしまうと大通りが渡れず遠回りすることになりそうです。
ご多分にもれず僕も遠回りになりました。時間に余裕を持っておいてよかったです。
外見からして立派な施設です。
受付後、建物に入ると醸造関係の備品や展示物があちらこちらに。
その合間に机をセットしてイベント用のブースとしています。
少し入り組んだ構造になっており、廊下ではやや渋滞するときも。
気になるところから順々に回っていきます。
注目ポイントその1は、いち個人でやってる、古酒へさまざまな木片を漬けたものの飲み比べ。
こ、これは頭がおかしいなんというマニアックなコンテンツでしょう。
これだけでイベントの2時間なんてゆうに使えてしまいます。
かなり木片ごとに特徴が変わるのはとても面白い実験でした。
注目ポイントその2は、この施設内で行われている「日本酒百年貯蔵プロジェクト」の見学ツアーでした。
イベント中、突然「見学希望の方はどうぞ」と声があがり、何かと思ってついていってみると、何やらあやしげな地下へ。
こちらのプロジェクト、2005年からスタートして10年ごとに品質チェックをしながら、長期保存していくというもの。
なるほど、今回の熟成古酒の会のコンセプトとマッチしております。
聞けば、東京農大でも似たような熟成プロジェクトがあり、そちらでは3年ごとに品質チェックし、容量はほとんど300mlの小瓶でやっているとのこと。
酒造名をみると、名だたる蔵がいくつもあります。
説明では、このプロジェクトをスタートした時点で、80年寝ていた日本酒もあったとのこと。
2005年の時点で80年熟成、ということは、1925年に醸造されたものでしょうか?
当時の時代背景を振り返れば、普通選挙法成立、、山手線の環状運転が開始、NHKのラジオ放送開始、など、それこそ歴史の教科書に載るような話ばかり。
なんとか瓶そのものも撮ってみましたが、かなりほこりだらけ、カビだらけです。
果たしてどんな味になっているのか。
そしてここにある蔵が100年後まで存続しているのか。
また、壁はご覧の通りカビだらけです。
しかし長期保存には、この地下の適度な湿度が必要とのこと。
かなり貴重なものを見せていただきました。
この経験だけでもきた甲斐がありました。
■飲んだお酒リスト
もはや色が透明である方が少ない状況です。
お馴染みのラインナップもあれば、完全初見のものまで。
毎回毎回、いい意味で得体の知れないものがでてくのがこのイベントのすごいところ。
■終わりに
場所が変わっての実施になりましたが、全体的なコンセプトはおおよそ変わらず、コアなファンによって支えられているイベントです。
また、赤煉瓦酒造工場は日本酒好きにとっては一度は行ってみるべき場所だと思いました。
ではでは。