女子学生から「お嫁さんになりたい」と言われて:大学職員
こんにちは。
今回は大学職員でのキャリア面談であった話を回想し、最後には女性のキャリアについても考えていきたいと思います。
誤解を招くと悪いので予め断っておきますが、タイトルにある「お嫁さんになりたい」というのは私に対してではありません😅
当時のパートナーもしくは将来の旦那さんを思い描いての発言です。
■女子学生とのやり取り
そこでは、こんなやり取りがありました。
(注:K) → 女子学生、つ) → つぶまん)
K)つぶまんさん、私キャリア面談必要ないです。だって『お嫁さんになりたい』から。
つ)そうなの😲それはパートナーと卒業したらってことかな…?
K)はい。専業主婦になるつもりなので就職も適当にするつもりです。
つ)(からかってるのかな…)でも親御さんは何て言ってるの?
K)私がよければそれでいいと言ってます。だって結婚して出産すればキャリアも描きづらくなるし。
K)私のような学生はきっとほとんどいないだろうけど、心の中ではそう思ってる女子も少なくないと思いますよ。
つ)そっか😲わかってなくてごめんね💦
(なら…それでいい?のか?)
といった具合に、私がたじろぐばかりで勢いに押されるまま面談がものの数分で終わってしまったわけで。
でも、後日きちんと保護者の方も含め面談をしました。
ちなみにKさんは学業も優秀ですし、生活態度もこれといって問題もない真面目な学生さんでした。
■6人に一人は専業主婦志向?
とはいえ専業主婦志向の学生さんってどれぐらいいるのかな、と気になったので調べてみました🙄
以下の調査記事から内容を抜粋します。
〇結婚後の仕事について「専業主婦志向」の割合
<抜粋>
男子の「主に自分の収入のみで生活するのが望ましい」と女子の「主に相手の収入のみで生活するのが望ましい」を専業主婦志向として定義すると、男女とも大きく減少し、男子で調査開始以来初めて4割を切り(35.7%)、女子で初めて2割を切った(16.7%)
割合でみると少ないし、やっぱり減少傾向なんだなぁ。
ん🤔?
でも、冷静になって割合を考えてみたら16年卒から20年卒は5人に一人ぐらいだし、21年卒も6人に一人は専業主婦志向なんだと思いました。
そう考えると
女性の社会進出が進んでいると言われている昨今でも一定数はいる。という事が見えてきました。
ただ、今回は学生の意識にフォーカスしているので一般女性によるアンケートでは異なる結果となるでしょう。
■女子学生の進学率
ちなみにですが、
女性の大学進学率は年々上昇傾向にあります。
文部科学省の「平成30年度学校基本調査」によると大学の学部生における女子学生の割合は、45.1%で過去最高となっています。
これは女性が以前と比べ、結婚や出産を経ても同じ職場で働き続ける人が増えたことに加え
自身が働き続けるために、しっかりと役職のステップアップをはかる目的を持つ人が短大よりも大学を選択するようになったことが大きな要因と考えられています。
他方、性別が男性であっても性自認が女性であれば入学できる「トランスジェンダー学生の受入れ」も女子大で広がりつつあり、さらなる多様化も今後予想されます。
そちらの記事は以下の記事からご覧ください。
■教育までは平等な日本?
では、役職のステップアップを図るために大学へ入学してきた女性たちが社会へ出た後、はたして『日本社会は女性にとって働きやすい環境』になっているのでしょうか?
世界経済フォーラム「ジェンダー・ギャップ指数2020」では以下の図のようになっています。
日本の教育と健康(医療制度)はMAXに近い状態であり、先の進学率でも触れたように男女の不平等はありません。
問題なのは、経済と政治の女性進出率が低いという点です(特に政治はかなり低いです…)。
この進出率とは政治で言えば代議士の、経済でいえばいわゆる管理職の割合となります。
ちなみに、アイスランドは世界一の男女平等の国とされており、特に有名なのは女性首相の「カトリーン・ヤコブスドッティル首相」でしょう。
といったように
実は、先進国の中でも日本は教育の出口先である経済(社会)におけるランクは低く、まだまだ平等とはいえない状態にあるようです🤔
この背景には、結婚や出産といったライフイベント後のキャリアが描きづらいといったことも考えられます。
ここでKさんの言動が何を意味していたかを理解し、全てが繋がりました…。
■女性キャリアに取り組む大学
専業主婦の話から逸れてしまいましたが
実際、女性のキャリアが描きづらい世の中ということは理解いただけたでしょうか。
ここで、女性のキャリアにおいてリカレント教育を実践している大学の事例についても触れておきます。
〇関西学院大学(女性リーダー育成)
このプログラムは文部科学省「職業実践力育成プログラム(BP)」にも選定されており、女性のリカレント教育を推進する事業のようです。
さらに、昨年からは山形県の東北公益文科大学と大阪梅田キャンパスをWEB会議システムで結んで遠隔授業を実施する「オンラインコース」も始めているようです。
修了時には『履修証明書』も発行され、国に認められたプログラムとして証明することができます。
学習歴の重要性がここでも出てきますね。気になる方は以下の記事もご覧ください。
最後に
Kさんですが、卒業後は福祉機器メーカーに勤め、大学時代にお付き合いされていた方とは破局され、その後、別の方と結婚をされたようです。
そして、その後も仕事を続けているようです👌
あれだけインパクトがあったので周りから情報が入ってきます😅面談の時にタジタジだった私がいじられてるだけですが(笑)
これまで触れてきたように、教育界では男女の隔たりは感じません。
とはいえ、一歩社会に出ると女性にとってはまだまだキャリアを描きずらい世の中にあるようです。
私自身もそうですが、この記事を見られた方は『パートナーに対して』日ごろ不安に思っていることを聞いてみてはどうでしょうか?
男性が思っている以上に女性は不安なのかもしれません。
余計なお世話かも知れませんが、これを「知っている」と「知らない」とでは男性の家事参加率にも影響があるのではと思っています。
これ以上いうと男性の敵を増やしてしまいそうですね😅
しかし、社会教育コーディネーターを志す者としてそこは平等であり続けたいと思っています。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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