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五月のはじまりの日。明けがた小さな夢を見た。 海辺の美術館の窓から眺めた、ライラック色の海。朝焼けに染まる、静かな水面。 シーツのうえで、うすれてゆく記憶をたどるように書いておいた。忘れたくなくて。小さな情景。 でも、どうしてそういうものを、とどめおきたい、と思うんだろう。 初夏は鳥の声で目ざめて、葉をわたる風が窓辺から届く。 ときどき朝の散歩をする。森を歩く。朝露にぬれた草のなか。肌にふれて心地好かった。シジュウカラの声がする。 エゴノキの咲くのをずっと待っていて、
晴れた日の図書館 晴れていたある休日、私と夫は近所の図書館へ行く。 こんな天気のいい日は遠くへ出かける人が多いのか、いつもよりも図書館は空いていた。いつもは貸出中の雑誌『天然生活』も、その日は1冊本棚に残っていた。 屋内とはいえ、晴れた外の空気が図書館の中にも満ちていて、本の森のなかを歩くのは気持ちのよいものだ。 雨の日の湿っぽい空気と雨の音が図書館には似合うような気がしていたけれど、晴れの日の図書館もいい。 図書館からの帰り道、少し遠回りをして、ネモフィラが咲く丘に
ゴールデンウィーク前半、夫とともに帰仙した。 仙台に帰ることを、帰仙と言う。 正確に言うと、私の実家は仙台市ではなく、宮城県内の田舎の町なのだが、通っていた大学や以前の職場が仙台にあるし、宮城というよりも仙台といったほうが県外の人には伝わりやすいようなので、仙台出身ということにしている。 それはともかく、私の住む街へ帰るときにも仙台を経由する。 仙台に到着してすぐ、私と夫は、メーナという小さなレストランへと向かった。 駅から少し離れていて、奥まった場所にあるこのレスト
先日、ひさしぶりに こころが大きく揺らぐ 出来事がありました。 たいせつなことをわすれないために、 言葉にしてみます。 ✎ 𓈒𓂂𓏸 わたしは、よく じぶんは何のために この世界に生まれてきたのかな、 ということを考えるんですね。 人生の目的、というよりは 魂の目的、といったほうが よいでしょうか。 あたまで考えても 分かるはずはないのですが、 じぶんなりの答えを出すとしたら。 こころに浮かぶのは 「じぶんを愛すこと」でした。 どうすれば じぶんを愛すことができる