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【P・Fドラッカーの名言集】
私が初めて購入した自己啓発系の書籍は、ドラッカーでした📕
ドラッカーの言葉は、ビジネスだけではなく、人生における全ての悩みに解決のヒントを与えてくれますよ😊
1
マネジメントとは、事業に命を与えるダイナミックな存在である。
そのリーダーシップなくしては、生産資源は資源にとどまり、生産はなされない。
2
マネジメントには、自らの組織を機能させ、社会に貢献させるうえで3つの役割がある。
第1に、企業、病院、大学のいずれかであれ、自らの組織に特有の目的と使命を果たす。
第2に、仕事を生産的なものにして働く人たちに成果を上げさせる。
第3に、自らが社会に与える影響を処理するとともに、社会の問題について貢献する。
3
企業と公的機関のいずれもが社会の機関である。
組織が存在するのは組織自身の為ではない。社会、コミュニティ、個人のニーズを満たす為である。
組織とは、目的ではなく手段である。
4
組織とそのマネジメントの力に基盤となりうるものは1つしかない。
成果である。
成果を上げることが組織にとって唯一の存在理由である。
組織が権限を持ち権力を振るうことを許される唯一の理由である。
企業においては、社会と経済が、その組織が必要にして有用かつ生産的な仕事をしているとみなす限りにおいて、その存在を許されているにすぎない。
5
企業とは何かを理解する為には、企業の目的から考えなければならない。
企業の目的は、それぞれの企業の外にある。
企業は社会の機関であり、目的は社会にある。
したがって、企業の目的として有効な定義1つしかない。
顧客の創造である。
6
企業の目的が顧客の創造であることから、企業には2つの基本的な機能が存在する。
すなわち、マーケティングとイノベーションである。
この二つの機能こそ起業家的機能である。
マーケティングの理想は、販売を不要にすることである。
マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。
7
あらゆる事業において、共通の見方、理解、方向付け、努力を実現するには、「我々の事業は何か。何であるべきか」を定義することが不可欠である。
8
企業の使命と目的を定義するとき、焦点を合わせるべき出発点は1つしかない。
顧客である。
顧客によって事業は定義される。
顧客の欲求を満足させることこそ、企業の使命であり目的である。
したがって、我々の事業は何かとの問いは、企業を外部、すなわち顧客と市場の観点から見て、はじめて答えることが出来る。
9
顧客と市場を知っているのはただ一人、顧客本人である。
したがって顧客に聞き、顧客を見て、顧客の行動を理解して初めて、顧客とは誰であり、何を行い、いかに買い、いかに使い、何に期待し、何に価値を見出しているかを知る事ができる。
10
企業が自ら生み出していると考えるものが、最も重要なのではない。
特に企業の将来や成功にとって重要なのではない。
顧客が買っていると考えるもの、価値と考えるものが決定的に重要である。
事業が何であり、何を生み出すかを規定し、事業が成功するか否かを決めるのは、それらのものである。
11
ほとんどのあらゆる組織にとって、最も重要な情報は、顧客ではなく、非顧客(ノンカスタマ)についてのものである。
変化が起こるのは非顧客の世界である。
12
いかなる事業にあろうとも、トップマネジメントたる者は、多くの時間を社外で過ごさなければならない。
ノンカスタマを知ることは至難である。
だが、外へ出ることだけが知識の幅を広げる唯一の道である。
13
組織が生き残りかつ成功するためには、組織全体がChangeAgentにならなければならない。
その為に必要なことは、
①成功していないものは全て組織的に廃棄
②あらゆる製品、サービス、プロセスを組織的かつ継続的に改善
③あらゆる成功、特に計画せざる予期せぬ成功を追求
④体系的にイノベーションを行っていくこと
である。
14
企業家は変化を当然かつ健全なものとする。
彼ら自身は、それらの変化を引き起こさないかもしれない。
しかし、変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。
これが企業家及び企業家精神の定義である。
変化はコントロール出来ない。
出来ることは、その変化の先頭に立つことだけだ。
15
イノベーションに成功する者は、右脳と左脳の両方を使う。
数字を調べるとともに、人を見る。
機会をとらえるにはいかなるイノベーションが必要かを分析をもって知る。
しかる後に、外に出て、顧客や利用者をみて、彼らの期待、価値、ニーズを知覚もって知る。
16
イノベーションに成功するには、最初からトップの座を狙わなければならない。
大事業を狙う必要はないが、トップの座を狙わない限り、イノベーションとはなりえず、自立した事業ともなりえない。
17
イノベーションの戦略の一歩は、古いもの、死につつあるもの、陳腐化したものを計画的かつ体系的に捨てることである。
イノベーションを行う組織は、機能を守るために時間と資源を使わない。
昨日を捨ててこそ、資源、特に人材という貴重な資源を新しいものの為に解放できる。
18
予期せぬ成功は機会である。
しかしそれは要求でもある。
正面から真剣に取り上げることを要求する。
間に合わせではなく、優秀な人材が取り組むことを要求する。
マネジメントに対し、機会の大きさに見合う真剣さと支援を要求する。
19
競争相手の予期せぬ成功や失敗に注意を払うことが必要である。
イノベーションの機会の兆候として取り上げなければならない。
分析するだけでは不十分である。
調査に出ていかなければならない。
20
「コップに半分入っている」と「コップが半分空である」とは、量的には同じである。
だが、意味は全く違う。
「半分入っている」から「半分空である」に認識を変えるときに、大きなイノベーションの機会が生まれる。
21
利益は企業や事業の目的ではなく、条件である。
利益は、事業における行為や意思決定の理由、原因、根拠ではなく、妥当性の尺度である。
22
企業の目的として利益を強調することは、事業の存続を危うくするところまでマネジメントを誤らせる。
今日の利益のために明日を犠牲にする。
売りやすい製品に力を入れ、明日の為の製品をないがしろにする。
そのような短期的な資本利得は、企業にとっても株主にとっても誤った目標である。
歴史上、主として株主の為にマネジメントをすべきであるという主張が主流になったことはない。
23
自らが与える影響について責任を取るべきことは、太古からの法的原則である。
自らの過誤によるか、怠慢によるかは関係ない。
この原則を最初に唱えたローマの法律家たちは、これを「野獣の法則」と名付けた。
ライオンが檻から出れば、責任は飼い主にある。不注意によって檻が開いたか、地震で鍵が外れたかは関係ない。
ライオンが獰猛であることは避けられない。
24
プロフェッショナルの責任は、2500年前、ギリシャの名医ヒポクラテスの誓いの中に、はっきりと表現されている。
「知りながら害をなすな」である。
プロたる者は、いかなる職業であろうと、顧客に対して必ず良い結果をもたらすと約束することは出来ない。
最善を尽くすことしかできない。
しかし、知りながら害をなすことはないとの約束はしなければならない。
そうでなければ、プロの行うことの何も信じることは出来ない。
25
たとえ暗黙のうちにせよ、現存する仕事はすべて正しい仕事であり、何某かの貢献をしているはずであるとの行政上の前提は誤りである。
逆に、現存する仕事は全て間違った仕事であり、組み立て直すか、少なくとも方向付けを変えなければならないと前提すべきである。
26
我々は、行政府に自動的な廃棄システムを組み込まなければならない。
政策、機関、活動、の全てを恒久のものではなく、期間の限られた臨時のものとしてスタートさせなければならない。
更新のための特別の措置をとらない限り、5年ないし10年で終結させることとする。
スタート時に約束した成果をあげなければ、更新してはならない。
27
公的機関は、実現可能な目標を持たなければならない。
目標は「空腹の根絶」ではなく「飢餓の減少」でなければならない。
「達成した」といえる現実的な目標を必要とする。
28
我々は、巨大ではあるが無能な政府を取るか、それとも、意思決定と方向付けに専念し実行を他の組織に委ねるがゆえに強力な政府を取るかという、選択の問題に直面している。
29
明確かつ焦点のハッキリした共通の使命だけが、組織を一体とし、成果をあげさせる。
焦点の定まった明確な使命がなければ、組織は直ちに組織としての信頼性を失う。
30
企業は大きくなれなのであれば、内容を良くしなければならない。
組織には挑戦すべき目標が必要である。
31
組織構造は目的を達成する為の手段である。
したがって組織構造に取り組むためには、目的と戦略から入らなければならない。
組織づくりの際によくある最悪の間違いは、いわゆる、理想モデルや万能モデルをそのまま生きた組織に当てはめるところから生じている。
32
生産性向上のための最善の方法は、他人に教えさせることである。
知識社会において生産性の向上を図るためには、組織そのものが学ぶ組織、教える組織とならなければならない。
33
組織とは、個としての人間一人一人に対して、また社会を構成する一人一人にに対して、何らかの貢献を行わせ、自己実現させるための手段である。
34
あらゆる者が、強みによって報酬を手にする。
弱みによってではない。
したがって、常に最初に問うべきは、「我々の強みは何か」である。
35
知っている仕事は易しい。
そのため、自らの知識や能力には特別な意味はなく、誰もが持っているに違いないと錯覚する。
逆に、自らに難しいもの、不得手なものが大きく見える。
組織の強みは内部からは見えない。
36
対人関係の能力を持つことによって、よい人間関係がもてるわけではない。
自らの仕事や他との関係において、貢献を重視することによって、よい人間関係が持てる。
そうして人間関係が生産的となる。
生産的であることが「良い人間関係」の唯一の定義である。
37
仕事に焦点を合わせた関係において成果がなければ、温かな感情や心地よい会話も無意味である。
貧しい関係の取り繕いにすぎない。
逆に、関係者全員に成果をもたらす関係であれば、失礼な言葉があっても壊れることはない。
38
組織においてコミュニケーションは単なる情報伝達の手段ではない。
それは組織の在り方である。
39
知識労働者が成果を上げている大組織では、トップマネジメントが定期的に時間を割き、時には新入社員に対してまで、あなたの仕事について私は何を知らなけれはならないか、この組織について何か気になる事はないか、我々が手を付けていない機会はどこにあるか、気付いていない危険はどこにあるか、この組織について私に聞きたいことは何かと、じっくり聞いている。
40
成果を上げる秘訣の第一は、共に働く人たち、自らの仕事に不可欠である人達への理解であり、その強み、仕事の仕方、価値観を活用することである。
仕事とは、仕事の論理だけでなく、共に働く人たちの仕事ぶりに依存するからである。
41
実際に仕事をしている人間こそが、何が生産性を高め、役に立ち、邪魔になるかを最もよく知っている。
したがって、知識を持ち、技能を持つもの本人に対して責任を与えることが必要である。
42
動機付け、特に知識労働者の動機付けは、ボランティアの動機づけと同じである。
ボランティアは、まさに報酬を手にしないがゆえに、仕事そのものから満足を得なければならない。
何よりも挑戦の機会を与えられなければならない。
43
マネジメントのほとんどが、あらゆる資源の内で人が最も活用されず、その潜在能力も開発られていない。
だが、人が資源といいつつも、人のマネジメントに関する従来のアプローチのほとんどが、人を資源としてではなく、問題、雑事、費用として扱っている。
由々しき問題だ。
44
成果中心の精神を高く維持するには、配置、昇給、昇進、降級、解雇など人事に係る意思決定こそ、最大の管理手段であることを認識する必要がある。
それらの決定は、人間行動に対して数字や報告よりもはるかに影響を与える。
組織の中の人間に対して、マネジメントが本当に欲し、重視し、報いようとしているものが何であるかを知らせる。
45
効果的なリーダーシップの基礎とは、組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で明確に定義し、確立することである。
リーダーとは、目標を定め、優先順位を決め、基準を決め、それを維持するものである。
46
リーダーを信頼するということは、リーダーを好きになるということと同義ではない。
常に同意できることでもない。
リーダーの言うことが真意であると確信を持てることである。
それは、真摯さという誠に古臭いものに対する確信である。
47
人のマネジメントに関わる能力、例えば議長役や面接の能力を学ぶことは出来る。
管理体制、昇進制度、報奨制度を通じて人材開発に有効な方策を講ずることも出来る。
だが、それだけでは十分ではない。
スキルの向上や仕事の理解では補うことのできない根本的な資質が必要である。
それは真摯さである。
48
部下の弱みに目を向けることは、間違っているばかりか無責任である。
上司たるものは、組織に対して、部下一人一人の強みを可能な限り生かす責任がある。
そしてそれ以上に、部下に対して、彼らの強みを最大限に生かす責任がある。
49
優れたものほど間違いは多い。
それだけ新しいことを試みるからである。
一度も間違いをした事ない者、それも大きな間違いをした事のないものをトップレベルの地位に就かしてはならない。
間違いをしたとこのない者は凡庸である。
そのうえ、いかにして早く間違いを発見し、いかにしてそれを直すかを知らない。
50
成果を上げることは1つの習慣である。
実践的な能力の積み重ねである。
実践的な能力は、あきれるほど単純に習得することが出来る。
51
成果をあげる人とあげない人の差は、才能ではない。
いくつかの習慣的な姿勢と、基礎的な方法を身につけているかどうかの問題である。
52
成果をあげる者は、社会にとって急速に不可欠な存在となっている。
同時に、成果をあげることは、新入社員であろうと中堅社員であろうと、本人にとって急速に自己実現の前提となっている。
53
私の見るところでは、成果をあげる者は、仕事からスタートしない。
時間からスタートする。
計画からもスタートしない。
何に時間がとられているかを明らかにすることからスタートする。
次に、時間を管理すべく、時間を奪おうとする非生産的な要求を退ける。
そして最後に、得られた自由な時間をできるだけ大きくまとめる。
54
時間と労力と資源を集中するほど、実際にやれる仕事の数と種類が多くなる。
55
成果をあげるには、自らの果たすべき貢献を考えなければならない。
貢献に焦点を合わせなければならない。
手元の仕事から顔をあげ、目標に目を向ける。
組織の成果に大きな影響を与える資源は何かを問う。
こうして責任を中心に据える。
56
貢献に焦点を合わせることによって、コミュニケーション、チームワーク、自己啓発、人材育成という、成果をあげるうえで必要な基礎的な能力を身につけることが出来る。
57
不得手なことの改善にあまり時間を使ってはならない。
自らの強みに集中すべきである。
全くの無能を平均以下の水準にするには、一流を超一流にするよりも、はるかに多くのエネルギーと努力を必要とする。
58
生まれつきのものか育ちのものかは別として、人の個性は、仕事につく遥か前に形成される。
したがって仕事の仕方は、強みや弱みと同じように与件である。
修正できても、変更することは出来ない。
ちょうど強みを発揮できる仕事で成果があげられるように、人は得意な仕方で仕事の成果をあげる。
59
組織において成果をあげるためには、働く者の価値感が組織の価値観に馴染むものでなければならない。
同じである必要はないが、共存するほど近いものでなければならない。
さもなければ、心楽しまず、成果も上がらない。
60
マネジメントとは、人にかかわるものである。
その機能は人が共同して成果をあげることを可能とし、強みを発揮させ、弱みを無意味にすることである。
61
自らの強みであれ他の者の強みであれ、人の強みを生かす者は、組織としての成果と一人一人の人間の自己実現を両立させる。
自らの知識が組織の機会となるように働く。
貢献に焦点を合わせることによって、自らの価値を組織としての成果に結びつける。
62
成果をあげるには、人の強みを生かさなければならない。
弱みからは何も生まれない。
結果を生むには、利用できる限りの強み、すなわち同僚の強み、上司の強み、自らの強みを総動員させなければならない。
63
鉄鋼王アンドリュー・カーネギーが自らの墓碑銘に刻ませた「己よりも優れた者に働いてもらう方法を知る男、ここに眠る」との言葉ほど大きな自慢はない。
これほど成果をあげるために優れた処方はない。
64
マネジメントの行う意思決定は、全会一致によってなし得るものではない。
対立する見解が衝突し、異なる見解が対話し、いくつかの判断の中から選択が行われて初めてなしうるものである。
したがって、意思決定における第一の原則は、意見の対立をみないときには決定を行わないことである。
しかし、意見不一致の原因は必ず突き止めなければならない。
65
優先順位の決定には、いくつか重要な原則がある。
全て分析ではなく勇気にかかわるものである。
第一に、過去ではなく未来を選ぶ
第二に、問題ではなく機会に焦点を合わせる
第三に、時流に乗るのではなく独自性を持つ
第四に、無難で容易なものではなく、変革をもたらすものを選ぶ。
66
意思決定の実行を効果的なものにするには、決定を実行するうえで何らかの行動を起こすべき者と、決定の実行を妨げることのできる者全員を、決定前の論議に責任を持たせて参画させなければならない。
これは民主主義ではなく、セールスマンシップである。
67
何もしないという代替案が常に存在する。
意思決定は外科手術である。
システムに対する干渉であり、ショックのリスクを伴う。
より外科医が不要な手術を行わないように、不要な決定を行ってはならない。
68
私が13歳の時、宗教の先生が教室の中を歩きながら、生徒一人一人に「何によって覚えられたいかね?」と聞いた。誰も答えられなかった。先生は笑いながらこう言った。
「今答えられるとは思わなかったが、50歳になっても答えられないのなら問題だ。人生を無駄に過ごしたことになるからね。」
69
責任に焦点を合わせるとき、人は自らについて、より大きな見方をするようになる。
うぬぼれやプライドではない。
誇りと自信である。
一度身につけてしまえば失うことのない何かである。
目指すべきは、外なる成長であり、内なる成長である。
70
焦点は仕事に合わせなければならない。
仕事が成果をあげることの出来る者でなけれはならない。
仕事が全てではないが、仕事がまず第一である。
71
他の者が行うことについては満足もありうる。
しかし、成果をあげるには、自らが行うこととその結果について責任を持たなければならない。
つまり、成果をあげるには不満がなければならず、よりよく行おうとする欲求がなければならない。
72
指揮者に勧められて客席から演奏を聴いたクラリネット奏者の話がある。
客席から演奏を聴いたその時に、初めて彼は音楽を聴いた。
その後の彼は上手に吹くことを超えて音楽を創造するようになった。
これが成長である。
仕事のやり方を変えたのではなく、意味を加えたのだった。
73
人生から何を得るかを問い、得られるものは自らが投じたものによることを知ったときに、人は人として成熟する。
組織から何を得るかを問い、得られるものは自らが投じたものによることを知ったときに、人は人として自由になる。
74
無数の選択肢を前にした若者が答えるべき問題は、自分は何をしたらよいのか?ではなく、自分を使って何をしたいのか?である。
75
仕事を選び、キャリアを決めるのは自らである。
自らの得るべきところ知るのは自らである。
組織への貢献において高い欲求を課すのも自らである。
飽きることを許さないように予防策を講じるのも自らである。
挑戦し続けるのも自らである。
76
最高のキャリアは、計画して手に出来るものでは無い。
自らの強み、仕事の仕方、価値観を知り、機会をつかむ用意をした者だけが手に出来る。
なぜならば、自らの得るべきところを知ることによって、単に有能なだけの働き者が、卓越した仕事を行うようになるからである。
77
自分が処を得ていないとき、組織が腐っているとき、あるいは成果が認められないときには、辞めることが正しい選択である。
出世は大した問題ではない。
78
自らの成長につながる最も効果的な方法は、自らの予期せぬ成功を見つけ、その予期せぬ成功を追求することである。
ところがほとんどの人が、問題にばかり気を取られ、成功の証を無視する。
79
日常化した毎日が心地よくなった時こそ、違ったことを行うように自らを駆り立てる必要がある。
80
第二の人生を持つには、一つだけ条件がある。
本格的に踏み切る前から、助走していなければならない。
81
出来ることが仕事だけであるならば問題が生じる。
したがって知識労働者たる者は、なるべく若いうちに非競争的な生活とコミュニティを作り上げておかなければならない。
地域でのボランティア活動、地元のオーケストラへの参加、小さな町での公職など、仕事以外への関心事を育てておかなければならない。
やがてそれらの関心事が貢献と自己実現の場を与えてくれる。
82
定年制の緩和は不可避である。
それは人間的な見地から望ましいことである。
65歳の定年は、パートタイムでも働きたいという欲求を持つ健康な人たちに対して、怠惰を押し付け、無用の存在たることを強制する。
83
300年前、デカルトは「我思う。故に我あり」と言った。
今我々は、これと同時に「我見る。故に我あり」と言わなければならない。
デカルト以来、重点は論理的な分析に置かれてきた。
しかし今後は、論理的な分析と知覚的な認識の均衡が必要となる。
84
理論は現実に従う。
我々にできることは、すでに起こったことを体系化することだけである。
85
経営政策を含め人間社会にかかわる事柄において重要なことは、正しいか間違いかではなく、機能するかしないかである。
86
今や社会にかかわる状況、行動、問題の全てがあまりに複雑である。
唯一の「正しい答え」が通用するはずがない。
たとえ答えられたとしても、答えは複数ある。
しかも、それらのうちかなり正しいと言えるものさえ一つもない。
87
あらゆる意思決定とその行動が行った瞬間から古くなり始める。
したがって、正常の状態に戻そうとすることは不毛である。
「正常」とは昨日の現実に過ぎない。
88
計画の第一段階は、あらゆる種類の活動、製品、工程、市場について、「もし今日これを行っていなかったとして、改めて行おうとするか」を問うことである。
答えが否であるならば、「それではいかにして早くやめるか」を問わなければならない。
89
戦略上の意思決定において問うべき問題は、明日何を為すか?ではない。
「不可実な明日の為に、今日何を為すべきか」である。
90
我々は、未来を語る前に今の現実を知らなければならない。
なぜならば、常に現実からスタートすることが不可欠だからである。
91
今、私たちが直面している乱気流の時代に、マネジメントにとって最大の責任は、組織の生存を確実にすることである。
組織の構造を健全かつ堅固にし、打撃に耐えられるようにすることである。
急激な変化に適応し、機会を捉えられるようにすることである。
92
社会というものは、一人一人の人間に位置と役割を与え、重要な社会権力が正統性を待たなければ機能しない。
個人に対する位置と役割の付与は、社会の基本的な枠組み、すなわち社会の目的と意味を規定する。
権力の正統性は、その枠組みの中の空間、すなわち社会を実体化し、諸々の機関を生み出す。
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