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コインの表と裏

学生時代働いていたアルバイト先の先輩からの言葉を今でも思い出す瞬間がある。

『世の中すべて、コインの裏と表の世界がある。好きもあれば嫌いもあって、表の世界があれば裏の世界もあるもんだよ』

きっと先輩はなんとなく僕に放った一言だと思う。
今思えば当たり前のことなのだが、まだ若かりし頃の僕には結構なインパクトがあった。
だからこうして今でも覚えている。

この間、味わった衝撃もどこか通じるものがある。

会社の人事発令によって、昨年から地方の職場で働くこととなり
そこには縁もゆかりも全くなかったので、友人も誰一人おらず
週末を迎えては飲み屋に出歩き、気兼ねなく話せる友人探しの小さな旅を始めていた。
酒の席では”一杯目はビール”という謎の風習に則り、通い慣れた居酒屋でいつも通りビールを頼む。
しかし、空きっ腹にビールを飲むのはいわば……
良い例えが出てこないので、やめておこう。

兎にも角にも、僕はよく酔っぱらってしまうのだ。
何年も前に、西欧人は酒がめっぽう強いということを知った。
僕は酔っぱらう度に「あぁ、ヨーロッパ人に生まれたかった」と誰かに愚痴をこぼすように常々話していた。


『健康的な朝だな~こんな時に、君の愛してるが――。」
僕は毎朝6時にあいみょんの”愛を伝えたいだとか”のメロディで目が覚める。
ぼやけた視界を晴らすために顔に思いっきり水を浴びさせる。
少し視界が晴れたところで、すっかり目覚めの必需品となってしまったコーヒーを淹れようとしたときに、ふと思い出した。

そういえば、メンタリストのDaiGoがYouTubeで起きてから90分以内にカフェインを摂取しないほうがいいって言ってたな~

ただ、結論は分かっていても、なぜ摂取してはいけないかという理由は分からなかったので早速ググった。

”カフェイン 摂取 時間”

色々なページをチェックしても彼の言っていた理由は見つけ出せなかった……
だが、なんとなく開いたWikipediaの一文で完全に覚醒した。

『東洋人とは異なり、西欧人にはエタノールやアセトアルデヒドの代謝活性の高い者が多く、酒を飲んでも表情に出ず酔い潰れにくいということがあるが、反面、カフェインへの耐性が無い、または低い人が多く、このような人はしばしばコーヒー酔いを起こす


先輩、コインの裏側見つけました……。

きっと世界はまだまだ広い。

職場で飲んだ一杯目のコーヒーがいつもより美味しく感じた。


#最近の学び

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