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「俺より弱いやつに会いに行く」感想…ゲーマーの敵は、己自身

昨日に引き続き、今日は押切先生の「俺より弱いやつに会いに行く」について書こうと思います。

この絵だと先生がマリーザと戦ったことになりますね
というか、ウメさんのコメントが面白すぎでしょう
「となりのプロゲーマー」の帯を思い出しました

この漫画は、昨年スト6が発売してからの押切先生の奮闘記録ですね。ハイスコアガール主役の二人が90年代からやってきてスト6をプレイする、という小話が挿入されていますが、メインは作者のドキュメンタリーです。

本当の覇権ゲーム、スト6

まず、単純にこんな漫画が単行本になるほどスト6の話題性が高い、というのが嬉しいことです。古くはストⅡ、バーチャ2などでプレイ体験をそのまま漫画にした作品がありましたが、その頃が戻ってきたかのようなコンセプトの作品でした。

思えば昨年、スト6発売を控えて完結したこの漫画も、6で今一度続きが読めないものかな、と考えてしまうくらいには現在の盛り上がり、勢いは凄いものですね。客層はかなり限定的な作品ではありますが、その客層が広がっているわけですから。

余談ですが、来年2月、ストリートファイターリーグ・グランドファイナルの現地観戦チケットを今日確保しました。販売は一昨日からで、割と開始すぐに申し込んだのですがS席はなんとすでに完売しており、A席をひとまず取りました。このチケット売れ行きにもスト6人気が浮き彫りになっている気がします。…なんといっても、昨年まで行ってはなかった私がチケットを五ヶ月前には取ろう、と決めたというのがある意味証左ですよね。

おおいに共感、「癇癪」の話

さて、漫画の話ですが押切先生はスト6でマリーザを使いマスターには辿り着いている実力の持ち主です。ですがそこからMRの沼にはまり、這い上がるところまでがマンガに描かれています。

私がもっとも共感し、「読んで良かった」と思えたポイントが対戦中にどうしても起こる「癇癪」の話です。

家で格闘ゲームのオンライン対戦をやって、負けるとやっぱり腹が立ちます。というか、それはゲームセンターでも同じなのですが周りの目があったり、また対戦相手とコミュニケーションが取れたりするのでそれによって怒りが緩和されるんですね。癇癪を起こす、までは至りません。…至る人もいるんですけどね。

これが、家で、自分の部屋で一人でやっている家庭用だと制御するものが無くなるので、頭に来て物にあたったり、声を荒げたりしてしまうケース、あるんですね。20年前、ドリームキャストで通信対戦をやっていた頃は恥ずかしながら、そういう事はありました。一方、時間が経って鎮まってくると「何やってんだ…バカかよ俺」と自戒の念に駆られます。物を壊して、損をするのはただただ、自分ですからね。
そんな感じで今現在は、格ゲーをやる際に必ずクッションを用意しています。頭に血が上ったら、そのクッションにパンチして鎮めるんですね。これが自分なりのアンガーマネジメントです。
「こんなことやってるのは、自分くらいだろうなぁ」と思っていたのですが、今回この漫画で、「みんな癇癪起こしてる」的な話があり、自分が取り立てて短気なわけでもないんだ、と安心してしまいました。

そうなんです、皆やっぱり、頭に血は上るんですよね。勝負事ですし、負ければ悔しい。というか、相手の顔が見えないのもそれを助長している気がします。ゲームセンターと違うところですね。それが、たとえ有名プレイヤーであろうとも同じだと知れたのが、この漫画での収穫でした。

で、「皆キレてるんだ良かった」で終わったら格ゲーマーはヤバい奴ら、になってしまいますので、クッションを殴る以外の私自身が持っているアンガーコントロール法を一つ、記します。
この手の考え方などを解説したサイトも色々あるのですが、それらの中に、

「自分でコントロールできないことに気を揉まない」

という、一つのコツがあります。
私はこれを意識して、格ゲーで腹が立ったら、その怒りは全て自分の腕にぶつけているんですね。

・相手の戦い方、キャラに怒る
・自分のキャラが弱い、と怒る
・ゲームそのものに問題、欠陥があると怒る

これらは、ハッキリ言って無駄な怒りです。ゲームそのものや相手のプレイは自分で制御できないからです。ですが「俺、下手!!」ならば上手くなればいい訳です。私はなんだかんだで格ゲーを辞めないので、続けるのならば自分が上達することで解決する以外の道はないのだ、と考えて熱くなった頭を冷やしています。結局は怒っているのでナンですが、少しでも前向きに切り替えようという意識は大切だと思います。

30年以上格ゲーをやっているので、
こんな状況は無数にありました

先日、スト6ではテリー実装と同時に調整が入り、その内容について阿鼻叫喚がSNS上で飛び交いました。その中にはやはりどうにもならない怒りも多かったように見受けられます。
スト6発売時からキャラ選びについてアレコレ書いてきている私としては現時点で調整への不満は特にないのですが、大勢の方にとってアップデートは「腑に落ちない怒り」を生みやすいものなのだと改めて思います。
かくいう私も昨日からテリーを使い始め、あまりにミラーマッチが続くので(勝率が良くない)ウンザリしておりましたが、これも自分ではどうしようもありません。そう考えて、2敗することを受け入れていました。


ゲームにおける怒りは、自分がレベルアップすることの燃料にしていきたいですね。
そんなことを考えた、格ゲー漫画の感想でした。

押切先生には、ホント親近感しかありません


そして、私自身最近、ゲームとは違うところで怒りの制御の重要性を思い知る出来事もあったりしたのでした。
それもまた、おいおい綴ろうと思います…。

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