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劇場版SPYxFAMILYを観ました、やっぱりヨルさん最高!というお話

この冬一番の話題作、と言ってもよい「劇場版 SPY×FAMILY CODE: White」を観てきました。

結論から言うと、スタンダードなアクション映画、誰でも楽しめる秀作でしたね。

Filmarksより、初見感想

TVアニメは一期だけ完走、の予備知識でトレンドに乗るべく観てみた。

フォージャー一家が、アーニャの調理実習の為に訪れた街で軍の暗躍に巻き込まれる物語。
ロイドとヨルがアウトローゆえにハードな雰囲気も持っているが基本的にはコメディなこの作品、今回も動機はほのぼのしていてそこまで緊迫感は無い。そういう描写もあるものの、雰囲気として命の危機までは感じさせないのは今時と見るべきか、作品固有の持ち味と見るべきか。

劇場版のサブキャラもしっかりキャラが立っているがやはり主役三人の魅力を描くことを最優先しているのが伺え、この映画を初見にTVシリーズや原作に入れるようにしているのは素晴らしいと思った。伏線の張り方と回収はオーソドックスで、目の覚めるようなカタルシスは無いもののしっかりと「危機」が描かれていてスリルはあった。

ロイドは余りにも万能だが、一人でなんでも出来てしまうゆえに妻、娘の特技にも意識がいかず結果的に平穏から遠ざかっていくのが彼の弱点ではなかろうか。
ヨルさんは色恋沙汰に疎く同僚の言葉に振り回されて勝手に落ち込んだりしてしまう。ある意味フィジカルが超人ながら社会性のなさが弱点という、昔ながらのジャンプ漫画主人公なのは彼女だと思う。
そしてアーニャ。
幼いがゆえに好奇心旺盛でトラブルメイカーだが、今回は発端と解決のキー両方の役目を担っていて振り返れば大活躍だった。アーニャが嫌いな人はほぼ居ないと思うので、彼女の存在こそがこの作品の魅力そのものだと感じた。

この一家がそれぞれ持ち味を存分に発揮するアクションムービー。
ご都合が過ぎる展開もあるが、画のテンションとテンポの良さで突っ走れる娯楽作品、何より「強い女性」好きの私にとって今作のヨルさんは眼福以外の何物でもなかった…メチャクチャ格好良い!ヨルさんのバトルシーンで加点している。

一方で現代の家族観が反映された、皮肉の利いた設定という認識もあり両手離しにのめり込める作品ではないのだが、映画館に足を運ぶ甲斐は充分にあったと思う。この作品が今年の締めになるなら悪くない。


「それはなんですか?」
「帰りのチケットです」

堅苦しさのない、娯楽作

まず個人的なこの作品との距離感としては、TVアニメ一期を視聴済み。
だけなんですね。原作の1話だけジャンプラで読みましたが、このWeb媒体のみの作品だと知ったのも最近だったりします。これから観る予定ですが、アニメ二期はまだ手付かずの状態です。Adoファンを公言しているクセに二期観てないのかよ、とツッコまれそうですが、映画に間に合わなかっただけなんです。これからちゃんと観て追いつくつもりです。

思えば3年前も世間の流行りに乗っかろうという意図で鬼滅の刃のTVアニメを全話観てから劇場版を観に行ったりしましたね。あれはTVの続きなので正解でしたが、今回のスパイファミリーは単独の話で冒頭でおおまかなキャラの説明はあったので、予備知識があまり重要ではないタイプの映画でした。個人的には、その方が好きです。
で、このスパイファミリーですが、スパイの父、殺し屋の母、超能力者の娘という、血の繋がりは無い偽装家族の話…とかなりハードな設定でありながら家族のドタバタコメディという、相反するものを混ぜ合わせて成功した作品ですね。主役のフォージャー一家は、3人共ビジュアルが良く魅力的です。

まさにホームドラマ、な夫婦ですが職業は完全な裏稼業です
妻・ヨルさんが一押しキャラです。
物腰柔らかな清楚系でありながら超人的な強さ、
まさに理想の女性主人公です、個人的に
とっても可愛い娘、アーニャ。
彼女が作品のシンボルなのが、人気の理由の一つだと思います

一期の25話を観た感想としては、
「現代の家族観が、色濃く反映されているから面白く、またこんな設定が共感を得ているのかな」といった印象でした。

現代、生涯未婚率が上がり、家庭を持たない人が増えました。私もそうですが、一人が楽しいので関心が無いといったところですね。社会的には少子高齢化が進む一方で由々しい問題なのでしょうが、「人生の選択肢」は豊富にあるべきだと思うので猫も杓子も結婚せよ、という風潮には未成年の頃から異論を持っていました、その結果です。
そんな世の中で家族モノの物語は共感を得づらくなっていくのは必然で、
「家族っていいものだよ」「結婚は幸せなことだよ」
と、フィクションの世界から訴えられても響かない人が多くなっているのは実情なのだと思います。

ですが人間潜在的に他人の温もりを求める気持ちはあるもので、家庭を持たない生き方を選択している人もどこかに憧れは抱いているというのはあると感じます。このスパイファミリーは、家族を持っている人、そうではない人の双方に「仕事の都合で家族を装っている、がそれでも立派な家族」という三人を描くことで
「遠からず、近からず」
の感覚で楽しめる漫画になっているのかな、と思います。基本的に少年漫画でドライなキャラ付けと展開なため、本来とても大変な生活になりそうなのにどこかお気楽な空気もあるのが、人気の要因ではないかと思いますね。

ギャグマンガの偉大さ

アーニャの顔芸は、この作品の見所でしょう
心が読めるので父と母の正体を知っているアーニャ。
それが、大体ギャグに活きているのが良いですね

今回の映画、途中のあるくだりは個人的に受け付けない下ネタが長く続く部分がありちょっと難色を示してしまいました。ですが親子連れの子供達はゲラゲラ笑っており、「これも必要な要素なんだな」と納得させられた、という一幕がありましたね。
やはり「笑い」は娯楽に欠かせないもので、スパイファミリーはそこがしっかり面白いものになっているのがポイントなのでしょう。

自分の好みでいえば、三人がそれぞれ素性を隠している、よりは家族で共有して他の人間にバレないように気を付けている…の方が良いのにな、と思ったりもしますが、その辺は今も続いている原作次第といった感じでしょうか。何はともあれ、ヨルさんが以前コンクールに応募した作品の主人公に似ている部分があり、自然と好きなキャラになりました。そんなヨルさんの活躍が存分に観られた今回の映画、満足度は高かったですね。彼女はメチャクチャ強いのでいつも戦闘は一瞬で終わってしまうのですが、映画では映画らしく強敵が現れるので、長く戦ってくれたんです。

さらに可愛いヨルさんにも期待して、二期視聴に取り掛かろうと思います。

思えば、脚本も洋画のアクション物に近かったですね

余談ですが、ヨルさん似の主人公の自作はこちらです。

年齢も、割と近かったり(笑)。

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