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映画感想「生きる LIVING」(Filmarksより)

観ると決めていたが、ようやく鑑賞。
黒澤明監督の名作がイギリスでリメイクされ、一年遅れで日本公開になったもの。

リメイク、というと現代風アレンジが付きものだが、この作品はあくまでも1950年代のオリジナルに忠実に時代物として制作されている。そこがまず好印象だった。
70年前のイギリスの風景もさることながら、映画の構成も当時のもの、クラシック作品を踏襲しておりモノクロで観たいと思わせてくれた。

物語の筋もほぼ原典のまま、やはり課長の奮起から葬儀に飛び、関係者の記憶によってその活躍が語られるのは秀逸の一言に尽きる。役所の一人が掛け合い、遊び場…公園を作った。それだけと言ってしまえばそうなのにこれはまさに偉業である。オリジナルの渡邊勘治と比べれば「末期癌の老人」としてはいくらか精悍なウィリアムズだが、その人生の最後の炎、という尊さは画面内に確かにあった。
そしてハリスがとても可愛らしく、転職したものの必ずしも順調ではないという所、応援したくなった。だが三週で副店長は流石にないだろうと(笑)。

やはり名作は何年経っても名作。
実感させていただいた。

「私には、怒っている暇はない」

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