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第39回文学フリマ東京で売る本 製作日誌7

「ナイス!」「これ使って、そっち先お願い!」チャットをしながら息子は友達とシューティング系のオンラインゲームをしている。
 同じ学校の同級生、習い事の友達、それからその友達など、顔を知らず、直接会ったことがない友達もいる。地域を跨ぎ、学年も超えて、彼らは数珠繋ぎにゲームの中で出会った。それが今の小学生の遊び方だ。
 eスポーツという呼び名もすっかり浸透した昨今、コロナ禍も経て彼らのリアリティーは現実世界とは別のもう一つの世界がありそこで強く結ばれている。会話とゲーム内の行動だけで信頼関係を築き、コミュニケーションをとるので、彼らには非常に高度な倫理観かある、新人類だと思った。
 昔はよく一緒にやっていたそのゲームも、今では私より息子の方が断然上手く、また親の介入は倦厭された。子供だけでやることが楽しいのだ。 

息子たちを見ていると、紙の本などというものは、もう時代遅れなんじゃないか、古いメディアなんじゃないかと思う。一人で夜に本を読む時間は豊かな時間であるが、新人類たちにはそんな時間はなく、モニター越しのもう一つの世界ですぐに繋がれてしまうのだ。

 息子は、ヘリコプターの操縦士のようなマイク付きのヘッドセットをずっとつけているためか、頭がヘッドフォンの形に少し凹んでしまったことを気にしている。ネットで調べたら、風呂でシャワーを当てたり、マッサージをすると治ると出てきたので、それを伝えると実践している。ヘッドセットの使用頻度を減らし、マイク付きのイヤホンを使うようにもしている。

 妻は私小説を書いている、完成間近だ。

 私はadobeのどのプランを契約しようか悩んでいる。一緒に出店する友人に相談したところ、契約して、解約を選び、その理由を選択する欄で、値段が高価だということを選ぶと、秘密の割引プランが現れる、という都市伝説にも似た情報を教えてくれたので、それをやってみるつもり。

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