映画感想 : 水は海に向かって流れる
原作漫画がお気に入りのため、視聴。良かった。
直達と榊さんが共有する、二人にとってあまりに理不尽なとある「過去」。自分にも似ている過去があって、直達が感情を吐露するシーンで思わず泣いてしまった。「過去」の当事者たちは何食わぬ顔で毎日を送っている一方で、自分だけが傷ついたり、泣いたり、怒っていると感じてしまう様子は身をつまされる思いだった。
大人になって、社会人になると常に理性的であることを求められているように感じる。実際社会で感情を露にする人は冷ややかな目で見られてしまう。でも当然ながら、大人にも怒りや悲しみという感情もあるし、辛い過去から、そんな感情に没入してしまうことだってある。そんな感情を一人受け止めきれず、何もかも諦めようとしてた榊さんにとって、直達の存在は心底救いになったんだと感じた。
なんだか重いことを書いてしまったが、本作は原作のシュールな掛け合いや独特な雰囲気も再現していて、くすっとする場面あり。主題歌も安定のスピッツで、総合的にとても見やすい映画でした!
気になっている方は是非見てほしいな