社会不適合な先輩。
さてさて、今週もサラリーマンをしていました。
サラリーマンって本来、社会的なルールで守られているはずで。そんなことを考えていたら、本当はこれから休日でぼくは地球の裏側に行くこともできるし、「有給を使います!」と連絡を1本入れて、衝動的に富士山までドライブをしてもいいはずだと思った。
だけど実際には今年、自由に使えた有給は(病気で休んだのを除いて)0。というか数年間ほとんど使えていません。
実際にあった話しをすると。
数年前だけれど、Nさんという先輩が店舗にいまして、たしか40歳くらいの年齢だったと思うのですが、なんと、付き合っていた女性と別れたとかでショックをうけたことを理由に1ヶ月ほど無断欠勤をしました。
しっかりおじさんなはずのに、大恋愛だったのでしょう(たぶんそうだろう、ちょっと羨ましい)一丁前にショックを受けて、会社にロクに連絡もしないまま1ヶ月ほど欠勤をしたのです。ぼくはそのとき管理者ではなく、先輩たちが話しているのを聞いていただけなのですが、20代のなかでトップ3に入るほどの衝撃でした。
最初、音信不通でNさんに何があったのか分からず、先輩たちは「どうせ寝坊だろー」などと言っていたのですが、全然連絡がつかないでいると「大丈夫かな?」などと心配をしだし、社長(現在の会長)が夕方に連絡をつけて「失恋が原因らしい」と分かったときはみんな、ありえない・・と憤っていました。本当に破天荒な人間です。
そんな人間が社会にいるなんて想像もしていなくて、20代半ばだったぼくは、マンガでしか見たことがないような、都市伝説みたいな先輩を目の前にして、なにも言わなかったけれど、すこしかっこいいと思った。
しかし実際は人間性でいうと、やはりズレていて。最終的には、その件とは別に飲酒癖が治らない部分があって、ちょこちょこ酒臭いまま出勤をすることが続いて、それを理由に会社から解雇されました。
凄すぎですよね、今でも時折思い出します。
ちなみにその無断欠勤の1ヶ月のときはぼくが1番に煽りを受けて、必死にフォローをしていたのですが、不思議とムカついた記憶はなく、「早く復帰してくれないかなー」と思っていたような気がします。
さて、そんな人間がいたことを今の職員はほとんど知りません。
Nさんの名前はやっぱりたまに出てくるのですが彼のような先輩がいたとは想像もつかないでしょう。
だけどぼくらサラリーマンはそれができる。
Nさんのところまでいくと社会不適合者になってしまいますが、実際のところには、いざってときに会社に「有給を使います」と連絡を入れて、自分のことを最優先にさせていい。
ぼくらは雇われですから。契約以上のことをする必要はなくて、1日8時間働いたあとは会社のことは経営者に考えさせればいい。
ついつい会社のことが忘れられなくて、台所で洗い物をしているときに、「明日は手間のかかる患者さんだなー」とか思ってしまうけれど、そんなの知ったこっちゃない。
真面目に仕事はしないといけないけれど、休みの日にまでぼくらが考える必要はないよ。
なにをしていたっていいのだから。
仕事を終えてアパートに帰ってくると、ほとんど1日は終わっていて、部屋で食事やその片付けやお風呂をして終わってしまうともう寝るだけなので、きっとそれで会社のために生活をしている気になってくるのでしょうね。
細々と給料で生活をしている代わりに、ぼくらは社会的にはかなり自由なのだ。
そんなことをふとnoteに書きたくなった。ぼくらは資本主義のなかで使われる側だけど、それは逆にいえば圧倒的に自由なのだと思ったでした。
終わり。