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高視認性の安全服などを使かおう~
消防隊の防護服のような生地素材は視認性もよく、安全な服装といえますね。どのようなものなのかひもといてみました~。
|高視認性安全服とは
高視認性安全服とは、この世界に自然に存在しない蛍光色で注意を引き、夜間には再帰反射を利用し自動車のライトの光をそのまま反射させることで、着用する人の安全性を上げる服のことです。
「高視認性安全服」はJIST8127に規定された視認性の高い安全服のことで、JISには
明所及び暗所における・・・・(略)・・どのような光に対しても,運転者又は機械作業者に対し着用者を目立たせることで安全性を向上させることを目的とする
と規定され、また、着用者については、
作業活動中の高リスクレベルに該当する作業員等、つまり昼間及び夜間の全方向からの視認性を確保する必要とされる道路使用者を想定した
とされています。
|なぜ視認性が良いの?
素材に、蛍光素材と再帰性反射材を使用していることで、昼間でも視認性がよく、また薄暮時や夜間は、再帰性反射材により車のライトの照射光は反射して、一般的な作業着よりも昼夜ともに視認性が高く、車の運転者からも目立つ存在になるのです。
それはJIS規格(JIST8127)に高視認性安全服の性能として,
色及び再帰反射係数のほか,蛍光生地及び再帰性反射材の最小必要面積及び配置し、着用者のどの方向から車が走ってくるかは予見できないため,全ての方向に高視認性材料を使用する(全方向からの視認性)必要であり、水平方向の帯状の再帰性反射材及び蛍光生地が,胴部,脚部及び腕部を一周していること
とされ、また、蛍光生地の適合色としては、「蛍光イエロー・蛍光オレンジレッド・蛍光レッド」とされています。
再帰性反射とは光を照射した角度に直接反射を帰す特殊な反射のことです。
≫ 再帰性反射について
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JIST8127の高視認性安全服を着用することにより、
・路上活動中の高リスクレベルに該当する作業員等の事故リスクが低減されること
・同時に車両運転者が安心して運転できること
などが期待できるとされています。
|使用されているシチュエーションは?
鮮やかな色合いの蓄光材生地は昼間でも人目にも飛び込んできます。
主にワークウェアとして利用され、消防のレスキュー救助隊や警察などのレスキュー、道路工事現場、高速道路での作業、空港などでも使用されています。
昼夜間ともに視認性の良いことから屋外だけではなく、工場や倉庫内の作業の際にも着用されています。
他にも街の安全を守る防犯パトロールの際にも利用されます。
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|高視認性安全服を
作業員の視認性を高めるため事故防止を図るにはJIS規格の高視認性安全服が効果的でありその着用が推奨されています。
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主に道路上での作業,子供達の通園通学などの際の安全対策、工場内の作業、業務用ドライバ-の安全対策のためなど、労働安全や交通安全、さらには防災避難誘導など幅広い皆さんに使用が適しています。
ぜひ、JIS規格に基づく高視認性の安全服や防護服を使用するようにしましょう。
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|おわりに
“作業服”は汚れるから・・・ということで一般的な作業服を着用し、格安の反射ベストを着用するという考え方もあるかもしれません。
しかし大切な従業員の安全を確保するため、自分の安全を確保するためには高視認性の生地等を使用した作業服、安全服、防護服などが重要なアイテムになっています。
私も車の中には、高視認性の蛍光生地で覆われ再帰性反射材のついたJIS規格のベストを装備しています。
”昼間は安全”という神話は、今は徐々に影が薄くなっていますよね。
人の目は、曇りや日陰などでは低下し、また作業服などがグレーだったりすると路面と同化するなどして発見が遅れるという事例もありますので一考
してみては如何でしょう。