
個展(“個”ってついてるくせに一人では絶対に成し得ない催し) #誘海 、無事に終了いたしました
紫闇 個展 誘海[ユウカイ]、本日、無事に終了いたしました。
足を運んでくださった皆さま、気にかけてくださっていた皆さま、本当にありがとうございました。
この1年間は、とにかくこの個展を良いものにするために力を尽くしてきました。実際にやってみて、やはり反省はあれど、今のわたしに作れる精いっぱいをお見せすることはできたのかな、と感じています。

まずは、個展開催のお話をくださり、コラボメニューの調理や接客など、あらゆる面で惜しみなくお力を貸してくださったcafe Anamuneさんに、心から感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。
自分の作品に対してお褒めの言葉をいただくこと、商品を購入していただくことも、当然大変嬉しいのですが、わたしにとって最も嬉しいのは、お客さまがコラボメニューをご注文くださることでした。
自分が考えた作品として飲食物をご提供するというのは、普通の展示会場ではなかなかできない、アナムネならではの貴重な経験です。
コラボメニューの考案自体はわたしの担当で、「氷がだんだん溶けて色が変わる」「アラザンとお花を撒いて散骨してもらう」といったアイデアはシアンのものではあるのですが、わたしは本当に拙いラフ画をお送りしただけで、こんなにも美しく、ご提供できる形へと具現化してくださったのはアナムネさんです。
個展、となるとシアンが主役ということになってしまうのかもしれませんが、わたしだけではなくアナムネさんの素晴らしさがお客さまに伝わることが、わたしにとっては何より嬉しいことでした。

アナログコラージュに刺繍やステッカーを加え、
それをスキャンしたものです。
今回の個展でいちばんこだわったデザインで、とても思い入れがあります。
わたしは普段はオンラインショップでアクセサリーを販売しているので、こうして作家として人前に立つことは滅多にないのですが、今回はほぼ全日在廊して、たくさんの方とお話することができました。
2年前の個展ではまだまだ右も左も分からず、人見知りで、個展の 作家、つまり責任者としての振る舞いができなくて悔しい思いをしたけれど、今回はわりと、SNSの雰囲気とはギャップのある、愉快なおねえさんとして素で皆さんに接することができたのではないでしょうか?
cafe Anamuneの常連さんたちにもたくさんご来場いただいたのですが、さすがはアナムネに慣れておられる皆さま。「今回はどんなコンセプトなんですか?」「この作品はどんなテーマで作ったの?」「私はこの作品を見てこんなことを考えました」と、展示の核の部分についての質問や感想をとても自然に伝えてくださって。アートの楽しみ方をよくご存じでいらっしゃるお客さまとお話できて、作家として幸せでした。アナムネさんで個展ができて本当に良かった。
実際のところ、わたしが個展をするときには、軸になるテーマをしっかりと固めて作品を作っていきます。今回であれば「海洋散骨」。海に還ること、海に還すこと。
ですが、私の創作の第一義は、「美しいものを作ること」なので。
難しい考察なんかしなくても、「このコラボメニュー気になるな」「このアクセサリー可愛いな」「内装が青くて落ち着くな」「キラキラ撒くの楽しいな」…それくらいの気持ちでも全然OK!
賛否両論ありがちな「インスタ映え」も、わたしには褒め言葉だよ。

周りのみんなの力もたくさんお借りしました。
コラボメニューの撮影・試食や個展前日の搬入、準備期間の生活を支えてくれた家族や友人。
仲のいい友人、これからもっと仲良くなりたい人、数年ぶりにお話できた友人、前回の個展で知り会えた人、ざっか夜光昼夢から興味を持ってくれた人。果ては上司、元カレ、両親まで、呼べる人は全員呼びました。関東や中国地方、九州から来てくださった方もいて、もう頭が上がりません。
もしかしてみんな、こういう催しけっこう好きなのかな?
みんな学生じゃなくなって、住む場所も離れて、昔みたいにいつでも会いたいときに会える環境じゃなくなってしまったからこそ、みんな、たまにこういう機会があると嬉しいのかもしれないな?と思いました。
たまたま立ち寄ってくださった皆さまにも感謝!
個展のこと全然知らずに来てくださったのに、コラボメニューを頼んだりしてくれて。出会ってくれてありがとうございます。
出会った人との縁を長く繋げていく、ということが、わたしは本当に本当に苦手なのですが、そんなことを言っている場合じゃないくらい、今、みんなへの感謝で心が満ちています。繋がった糸を離さないように、切ってしまわないように、糸を握る力をじょうずに調節しながら、少しずつやっていけたらと思います。
二度目の個展をして、皆さんとお話していく中で、わたしはやっぱりものづくりが向いている人間なのだと分かってきました。
旅行や散歩は苦手。でも、細かい作業なら何時間でも集中できる。
今回は個展のフライヤー200枚の題字をすべて手書きして、
マッチ50箱にすべて裏表ステッカーを貼って、青いマッチを数本混ぜて。
細かいビーズ刺繍をしたり、BGMも動画も作ったり。
ただただ、好きなものを作るのが好き。
幼いころからごっこ遊びや頭の中で物語を考えることが好きで、それが今でも変わらないだけ。
それだけなんだけれど、それは誰にでもできることではないみたいです。
やっと一段落、となるはずが、自分でも不思議なほど、予定もないのに今後の個展の構想がどんどん浮かんできます。また、皆さまにお目にかかれる機会を作れるようにがんばりますね。
よろしければハッシュタグをつけて、SNSにお写真等を載せていただけたら嬉しいです。今回作った空間はもうなくなってしまったけれど、「#誘海」を辿れば、いつでもどこでも、わたしの個展にアクセスできます。
ありがとうございました。
深海から愛を込めて 紫闇
紫闇 個展 誘海[ユウカイ]
2024.04.22-05.06
